*****ご注意 一部ネタバレの可能性があります*****
麻見和史作品の如月塔子シリーズの第10作(鷹の砦)と第11作(凪の残響)
同シリーズの解説に、23区内の都心部(中央区)が舞台となる作品と郊外が舞台となる作品が交互にあるとの指摘があったが、鷹の砦が五日市、凪の残響が青海地区での事件発生から台場・若洲を舞台にしている
鷹の砦では、事件捜査中の塔子が人質立て籠もり事件に遭遇し、身代わりに塔子が人質になり、更に死体のある倉庫のような空間に置き去りにされてしまううというシリーズファンには衝撃の展開
過去の事件や同時進行に起こる新たな殺人、銃や爆弾等緊迫した展開が続く。徐々に事件の繋がりがわかり、最後に塔子と鷹野は犯人と対峙することになる
一方、凪の残響では、ショッピングモールの店舗に指が2本置かれているという猟奇的な事件ではあるが、塔子らの身の安全が脅かされてはおらず、犯人捜しの展開に集中して読み進められる
事件関係場所の位置関係が分かる地図も記載され、湾岸エリアを舞台とした独特の展開が面白い
第9作 奈落の偶像も銀座・日比谷を舞台とし、位置関係が事件の鍵だったのを思い出しました。
登場人物のキャラも味を増してきたようで、読む都度親しみが湧いてきます。
次作品が今から楽しみです。