呆れるようですが、また革靴です。実はまだ他にも。。。
まぁそれは置いておいてイタリアで古くから続く小規模なタンナーや靴工房などと関係のある日本人が主催する革製品のイベントで購入したものです。きっかけはInstagram。すごい世の中になりましたね。
日本ではあまり知られていないようですが、Peron e Peron(ペロンエペロン)というボローニャにある工房の靴です。
基本的に誂えで既製はやってないのですが、ビスポークサンプルとなります。5足ほどあり全てワンサイズ。そのうちの1足が僕に合ったということです。まさか合うとは思っていなかったのでビックリです、このへんから歯車が狂いだします。笑
イベントの主催者は大変熱い方で、イタリアでの靴作りからタンナーの実態などを事細かに教えてくれました。
・大手タンナーは革にランク付けしているので、名前につられないこと(※大手の上位ランクは日本に入ってこないなど)
・本当に良い革は小規模な無名タンナーが持っている
・工場靴と工房靴はまるで違うものであること
・デュプイはクロム鞣しばかり。
など目からウロコの情報でした。こういうのは普段知りえないわけですからね。語り口は辛口、というより激辛でしたね。好き嫌い分かれる方だと思います。笑
工場靴は基本褒めていなかったですけど、エンツォ・ボナフェだけは良いと仰ってました。ジャコメッティについては「あれは工場靴ですよ」ぐらいの反応。笑
そんな激辛の当人がオススメする工房靴がこのPeron e Peronというわけです。
このくびれの強いヒールが色気を感じます。食いつきはどの靴よりも素晴らしいです。
アッパーは無名タンナーの上質なベジタブルタンニンレザーを使用。最高の革と言っていました。確かにモッチリしておりますが、展示の際に付いたと思われるシミがあったのが少し残念。
つま先はピカピカですがノーワックス。良い革にワックスは必要ない!ということでワックスは手入れではなく飾りだとハッキリ仰ってました。
要所、要所ダブルステッチとなっていますが、わざと縫い目をずらしています。
そうすることで存在感が出るようになっています。
糸もコットン100%の糸しか使わないそうです。化繊の糸とは雰囲気の出方が全く異なるそうで。
伏せ縫いで飾り釘なし。ハーフラバーを貼ることを勧められました。
オールソールは靴にとって負担でしかなく、主にウェルトにダメージがあるようです。
機械縫いでオールソールすると元穴を100%拾えないんだって。
ハーフラバーを貼り換えることで、オールソールしなくて済むので経済的にも優しいわけです。ソールの手入れなんて殆ど必要ないそう。
つま先は筆で塗ったような意匠が施されています。コバの仕上げも美しい。
インソックはこんな感じ。イタリアのファクトリーに多い手書き風。
シューツリーというか、シューキーパーも付けてもらいました。
プラスチック製ですがよく出来ています。ネジで長さを調整できるタイプです。
裏はくり抜かれています。割れないか少し心配。カンガルー革のシューホーンもおまけで頂きました。
最高級のカンガルー革だと。
確かにかなりキメ細かい革です。ループ部分は編み込みで凝った作りです。
Rが通常のシューホーンより強めに付いているので、履き口にフィットし靴を傷めないのも良い所です。
正直、僕には少し気が早い靴かな。。。合わないかな。。。
っと迷いながら購入しましたが、10年後にこの靴に見合う大人になれるよう頑張ろうと思います。
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