カメラを片手に

ゲイリー・カー コントラバス・リサイタルを京都で

今朝の奈良は4.8℃と霜おれの朝、この数日の冷えで紅葉も鮮やさを
増してくれればうれしいのですが、大気の水分量が多く霞んでおり、
例年よく判る若草山から北側の三笠温泉郷、周りの紅葉が不鮮明。
11時

昨晩19時からの京都コンサートホール(アンサンブルホールムラタ)へ
「Thanks Mr.Contrabass! Gary Karr Contrabass Recital
ゲイリー・カー コントラバス・リサイタル」を鑑賞してきました。


北山の駅を上ると府立植物園は夜間イルミネーションが点燈し、人影が
浮かび上がっており、12月1日まで午後8時まで開園延長だそうです。

漆黒の闇に京都コンサートホールの3階ホワイエが異様に明るく写ります。


3階へ着くと、ホワイエ全体が人・人・人、それも若い方が目立ち、特に
コントラバスの弓を持たれた学生風の方々も、早々に完売したわけで、
期待を胸に満席のホール内へ。

『ゲイリー・カー』は20世紀最高のコントラバス奏者で、「ミスター・
コントラバス」とも呼ばれ、11月20日に御年78歳になられる。
2001年の電撃的な引退宣言から18年、その間音楽祭のディレクションや
学習者への指導、楽譜の校訂などコントラバスの普及に務められた。
今回大好きな日本の皆さまの前で再度演奏したいとの強い意向を受け、
そのアニバーサリー・日本ツアーが実現したそうです。
日程は14日福岡那珂川、15日京都、16日愛知、19日武蔵野
20日の誕生日は思い出深い東京紀尾井ホール、21日新潟、
23日東京ヒルサイド、24日藤沢と(漏れているかも?)

HPによれば”コントラバスを独奏楽器として超絶技巧を披露するだけではなく、
音楽を楽しみ、聴衆を楽しませる”という理念のもとに幅広いコンサート活動
を行ってこられた。ピアノは長年の名パートナー、ハーモン・ルイスです。

プログラム
・エックレス:ソナタ イ短調
・グリーク:ソナタ イ短調 Op.36より 第一楽章
・メンデルスゾーン:無言歌集より
          ト短調 Op.102-4「そよ風」
          変ロ長調 OP.85-6「旅人の歌」
          ヘ長調 OP.85-1「夢」
          ハ長調 Op.102-3「タランテラ」
・ガーシュウィン:前奏曲第二番、ベースを叩け
・ラベル:ハバネラ
・ボッテシーニ:夢、タランテラ

   ・・・・・休憩15分・・・・・

・サン=サーンス:白鳥
・ゲーンズ:スケルツォ Op.12-2
・カナダ民謡:朝起きたら
・クーゼヴィツキー:アンダンテ、小さなワルツ
・ラフマニノフ:ヴォカリーズ
・カタロニア民謡:島の歌
・パガニーニ:ロッシーニの歌劇「エジプトのモーゼ」の主題による幻想曲 

アンコール
・ロンドンテリーの歌
・ロレンツェッティ 像とハエ

館内の興奮は最高潮でアンコールに。二度目の登場時楽器を置いてこられ、
アンコールは一曲目だけかなーと思っていると、扉の陰から楽器を持たれ
顔をそして舞台へ。にくい演出で二曲目を演奏され館内はより一層の興奮
状態に。最後は4度のお出ましでした。

感想は聞いていただくのが一番です。敢えて書かせていただければ
最初はチェロを弾かれているのかと錯覚するぐらいの澄んだ音にびっくり!!
Wikipediaによれば
〝コントラバス用の松脂ではなくヴァイオリン用の松脂を用い、他の奏者よりも
 松脂を少なくし、さらに駒の近くを弾くことで明快なコントラバスの音を得る
 ことに成功した。この奏法により、演奏上の困難は増したものの、通常よりも
 硬く張りのある音色での演奏が可能” と
そして難易度の高い曲もスイスイと、あの左手はどうなっているのでしょうか。
最高にスウィートで情感あふれるコントラバス・サウンドとともに、
体の動き、曲に合わせて変幻自在、大きなコントラバスを片手?にと
そして特にお顔が見もの、歌声?も、そして会場が笑いに包まれます。
前半と後半で楽器が替ったように感じられましたが・・・

ハーモン・ルイスとのコンビも最高で、来年も来日していただけないでようか。
素晴らしい一夜になり、感謝感激。
帰りの電車での一時間もウキウキでした。

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