石巻白梅ししの会便り

石巻のためにできることを一緒にしようね!!

「トゥーランドット」石巻市民交響楽団創立40周年記念 第42回定期演奏会  文部科学省復興支援事業

2017年01月05日 | 紹介

 上の写真は、昨年11月20日に石巻で行われた「トゥーランドット」のオペラの一幕です。会場は石巻専修大学体育館です。

 知り合いが、この日に向けて市民合唱団の一人として練習に励んでいました。

 公演の日が近づいてくるにつれて、練習にプロのオペラ歌手の方々の参加もあり、練習会場にいるだけで素晴らしい歌声に魅了されていたようでした。

 「石巻でオペラ」というのは、30年以上も前に、石巻を離れた私にとっては、意外な感じがしました。

 でも、公演のパンフレットを読むと、随分昔から細々とではありますが、音楽活動は根付いていたようです。

 石巻交響楽団は昭和51年に発足したそうですが、前身は石巻管弦楽団で、このころから数えると60年もの歴史を持つ、宮城県で最古の歴史を持つアマチュアオーケストラなのだそうです

 石巻交響楽団は、30周年の時は、「カルメン」を演奏したとのことです。

 そんなわけで40周年には、「ぜひオペラを!」したいと考えていたところに東日本大震災にみまわれてしまい躊躇しているところへ、文部省復興支援事業の「みんなで学ぼう被災地のコミュニティー再生支援事業を考える会実行委員会」の支援により、今回のオペラ「トゥーランドット」の実現が可能になったのです。

 指揮者の佐々木克仁氏は「みんなで学ぼう!被災地の地域コミュニティー再生支援事業を考える会実行委員」の方で主催です。

 佐々木氏は、石巻市大川出身で小・中学校を大川で過ごしました。その後高校を経て音楽の道に進み指揮者として全国で活躍していらっしゃる方です。東日本大震災の文部科学省の復興事業(コミュニティー再生活動)の一環として石巻市大川地区に本部を置き、「歌っこクラブ」という仮説住宅内での歌声グループ、復興祭りの開催や地域でのレクレーション活動等、震災で失われた人々のコミュニティー再生を目指し活動を続けている方です。

 そのような石巻への思いの深い方です。今回の公演を企画するにあたっては、多くの参加者が協力し合い一つのオペラを創り上げることにより、一層の心の復興を目指すというコンセプトに、壮大なスケールと力強さ、美しいメロディーを兼ね備えた「トゥーランドット」はまさに打って付けと考えたそうです。

 甚大な被害を受けた地で困難なオペラに挑戦する底知れぬパワーを持った人々が大勢いることを知り、公演に向けて共に歩んできました。そして当日は客席の方々も一緒に被災地からの力強いメッセージを発信する担い手となって盛り上げてもらえればと思ったのです。出演者・観客の間に生まれた連帯感は、今後何かの形で新たな心の復興へとつながっていくだろうと考えました。

 この公演に際しては、石巻交響楽団の他、心よく引き受けてくだっさたプロのソリストの方々、合唱の方々(石巻合唱連盟・仙台オペラ協会・首都圏3.11・一般参加)児童合唱協力(石巻小学校・釜小学校・石巻中学校)その他、練習中のピアニストの方、そして音響・舞台スタッフ・会場スタッフ・映像スタッフ・DVD制作・衣装協力・衣装担当等々、多くの方々が関わり、衣装等はみんなで手作りをする等、様々な場面で精いっぱいの協力をいただいて公演の実現となったのです。

 無謀ともいわれるような企画だったのですが、だからこそ成功させようというエネルギーが沸きあがり、初めのコンセプトを大事にしながら創りあげることができたのです。

 公演に駆けつけようと出かけた私でしたが、石巻専修大学に行くのは初めてでした。思ったより遠くて時間がかかりました。

 途中仮設住宅が立ち並ぶ様子を横に見ながら、「ああ、これがあの大規模仮設住宅なのかな」と思ったり、この道路が復興マラソンコースなのかなと思いながら通りました。ここに設立された専修大学が大震災の際、こんなに多くの役割を果たすとは、夢にも思わなかっただろうと思い、改めて石巻専修大学が果たした役割の大きさを思いました。

 さて私は、とにかく会場に到着し、公演を観劇することができました。

 生で聞くソリストの声は、、格調高く響き渡り迫力がありました。とても力強く豊かな表現でした。また、子どもたちが混じっての合唱も微笑ましく市民みんなで創っていると感じさせる、気持ちの伝わるものでした。

 石巻で見るオペラは生まれて初めてで、時代の移り変わりを感じました。

 それとともに、この文化の香りが人々の心の中に密かに活力や新たな気力を呼び起こしてくれるのではないかと感じてきました。

 改めて、素晴らしい企画と試みに感謝したいと思いました。

 そして、この公演に協力してくださった石巻以外の方々にも感謝したいと思いました。東京にも、「首都圏3.11」という支援グループ?があるのですね。この公演に行かなければ気づくことはありませんでした。

 

 ところで、話は変わりますが、今年は、日本中で「ポケモンGO」の話題が盛り上がりました。

 そして、昨年秋ごろ?には石巻で「ポケモンGO」のモンスターをさがすイベントがも催されたのです。海岸沿い等で開催されたこのイベントには、県外からの多くの人たちでにぎわい1万人以上が来場しました。レアキャラ等を求め、みな大いに楽しんだようです。

 現代的な支援の仕方に感心です!

 また、最近は(前からあったかも...)(ある程度知名度のある建物に限られるのだと思いますが、)石巻でスマホをかざすと震災前のその場所の建物を見ることができるというものもできたようです。もし、普通の路地や住宅等も見られたらどんなにか懐かしいことでしょう。そして震災直後の様子も見られたら、防災意識を高めるために活用できるかもしれませんね。 

 今回は昨年の話題で恐縮ですが、支援や活動は続いていることをお知らせしたいと思いUPしました。

 今年は、どんなことが行われるのでしょうか?

 石巻市には、現在日本のオリンピックの聖火台が置かれています。そこで?オリンピックの聖火の出発地として立候補しようとしているようです。もし、実現したらそれも素晴らしいことですね。

 ※ 小耳にはさんだところによると、昨年東京で「門中同窓会 関東支部」の集まりがあったそうです。前にお知らせしたように、私たちの同期生のAさんが代表を務めていますが、同期のMさんが役員をしているそうです。その関係で友達(この方も同期で関東在住)が参加申し込みをしなかったけど急きょ参加して、とても楽しかったとか...。参加者が多いことにより、会が豊かになるということです。

 それを聞いたM子さんは、「それなら、仙台周辺の私たちもみんなを誘って参加しよう!」と言い出しました。JRに関係のある?仕事をしているT君に、「まとめて安くツアーを組んで!」と提案。今年の「門中同窓会 関東支部」は、5月20日に予定してあるとか...。

 みんなで押しかける?のも楽しいかもしれません。門中出身の方、そこでお会いしませんか?場所はまだ聞いていませんけど。

   石巻専修大学構内より、望む風景   後ろに見える山の名前は何だったでしょうか?