私の町内会では、以前「どんと祭」を町内会で行っていました。小学校の校庭を借りてお焚き上げをし、町内会主催の「甘酒」やお酒のふるまいもあり、毎年そこへ出かけていました。
ところが、2~3年前から中止となりちょっと困っていました。
今年たまたま割り当てのくじ引きで「財務」の担当になってしまった私にとっては、たくさんある町内会の行事の1つがなくなり、負担が減ったといえばそうでもあるのですが... やっぱり不便に思い、今年は初詣にも行った加茂神社に行ってみようかと思い立ちました。
昼頃たまたまそのあたりの道路を通った時に、一車線がとても渋滞していて標識に「加茂神社臨時駐車場→」と表示してあったので、おそらくどんと祭では込み合うのだろうと予想しました。
早めに行った方が込まないのでは...と考え夕方5:30頃に家を出ました。
しかし、すでに、渋滞で、歩道は行く人や帰る人々で行列になっていました。神社近くの道路脇があいていたらそこに止めても良いと聞いていたので、そちらを狙って進みましたが行けども行けどもびっしりでどこまで続くのかと思っているうちに、ついに相当離れた所まで来てしまいました。
「こんなことなら、初めからあの駐車場への渋滞に混じってゆっくり進めば良かった。」と思いながらまた一度通った道まで来て、今度は渋滞に身を任せて進みました。やがて大きなスーパーの駐車場に誘導され、そこからは歩いてゆくことになりました。ちょうど良い運動と思いながら人ごみにまぎれながら歩きました。家族連れが多く和やかな雰囲気です。
そして、やっと着きました。
「やってる!やってる!」なんとも煙が温かみを感じさせます。
喜んで近づくと
みなさんお焚きあげをしながらその御神火の火の様を眺めています。手を合わせて祈っている人もいます。寒い日だったので、その場を離れがたいのはもちろんですが、それだけではなく、やはりそこにたくさんの人の思いや願いがこもって空に昇っていくようないろいろな思いが昇華されていくようなそんな気がしてきます。何かありがたい気持ちになってきます。
私も前に出て破魔矢を投入れました。お札も投げ込みました。思ったより飛ばないので、ちょっと焦りましたが、係の方がなんとか収めてくれました。
燃えていく様子をみていると、「火ってきれいだな、美しいな!」と見入ってしまいました。
考えてみると、このように燃え盛る火を見ることは日常ほとんどありません。
キャンプファオヤーの火とも違ってじりじりと燃えたり部分的に炎が立ち上がって面白い形を作ったり。そして、一枚のお札が風と一緒に舞い上がりながら昇る様は自然が作る一場面、絵になります。
随分前から、ほとんどの子どもたちはアルコールランプを使う実験の時までマッチの擦り方を知らずに生活しています。
それどころか近頃は炎さえ見えないIHコンロ?まで普及してきているので火がどのようなものかを知らずに成長する子はさらに増えるのかもしれません。
火は温かいし役にたつものだけど、すべてを奪いつくす怖いものでもあることを知る機会も大切で、そういう意味でもこのどんと祭は貴重な体験なのでは....と思いました。
境内で面白いものを見つけました。
上の右側の写真のものです。
これは、桜おみくじです。桜の花びらに普通のおみくじの内容が書いてあるようです。そして普通おみくじをたたんで結ぶ代わりにこの台紙にはるようです。初春?というところなのでしょうか?面白いアイディアですね。
お参りの行列がすいてきたところで並びました。
順番がくるのを待ちながら並んでいると、あたりのものが目に入り、いやおうなくじっくりと眺めてしまいます。
両脇に並んでいる狛犬そして、「手水(ちょうず)」このようなお作法も神社に来てこそ知る のではないでしょうか?
聞くところによると、午後4時頃に来た時に、裸参りの方たちがいて、上加茂と下加茂の境内を3回ずつ回っていたとか..。
大崎八幡宮の裸参りは有名ですが、加茂神社でも行われていたとは..初耳でした。
やっぱり、神社でのどんと祭は心が洗われるような気がして来て良かったと思い満足して帰ってきたのでした。