マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

HPFの効果を見てみる

2013-04-12 14:01:48 | Weblog
先週の記事で図示しておこうと思っていたのですが、ついつい忘れていたことがありました。それが、MMA8652FCやMMA8451Q, MMA8452Q等に備わっているHPFの機能です。

先週も示したように、タッピング時のMMA8652FCからの出力をグラフ化すると、次のような結果を得ることができます。




基板を机の上に置いて指で叩いているために、Z軸方向の加速度変化が顕著に現れています。これだけ見ると、とっても自然に感じられる当たり前のグラフに見えますが、このグラフはHPFが効いている場合のグラフです。HPFを効かないように設定して、同じログを採ると次のようになります。




一目瞭然ですね。Z軸の値だけが少し上に浮き上がったグラフとなりました。Z軸の値は1000mg(=1g)を中心として振れていることが良くわかります。

加速度センサの出力する値に何の処理も加えなければ、平らな机の上に置いたセンサは2番目のグラフのようにX, Y軸方向には0g、Z軸方向には地球の重力を示す1g分のオフセットが加わった値が出力されます。HPFを有効とすることで、あらかじめ重力(あるいは低周波振動の影響)を除去した出力を得ることができます。