マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

USB-P4K

2008-03-03 23:42:38 | W-SIM
USB電話機として使用するのは、YealinkのUSB-P4Kです。どんなUSB電話機でもつながるというのは結構大変な作業になるので、この電話機で決め打ちにしてしまいます。実は、この電話機を選択しているのには、それなりの理由があります。



まず第一の理由はLinuxで使えることです。Yealinkの電話機は、Linux上ではYealinkドライバとしてサポートされており、P4-K用のパッチも存在します。そのため、ソースを読めばキーの判別やLCDへの表示方法がわかるはずです。もともと、Linuxで使えるということを知って、しばらく前に買ったのですが、最近はあまり店頭では見かけないようです。USB電話機では、送受話器としての機能は、USBのスピーカとマイクとして提供されますので、どんな電話機でも細かい仕様に違いはあっても基本的なインタフェースはUSB標準に合致したものになっています。ところが、キーパッドや表示機能については各ベンダが勝手に作りこみをしているので、通常はベンダの提供するドライバが必要となります。マイコン工作用にドライバを提供してくれるベンダなんていませんので、Linux用のソースがあるというのは、大変助かります。

ふたつめの理由は、サンプリングレートが8KHzであることです。普通のUSBスピーカではCDクオリティは必須ですので、サンプリングレートも44.1KHzとか48KHz, 96KHzになっています。USB電話機でも、同じような部品を使って作られているのかどうか知りませんが、サンプリングレートとして44.1KHz/48KHzをサポートしているものが多いようです。電話機のサンプリングレートが高くても、W-SIMが送受できるのは所詮8KHzです。そのため、スピーカやマイクのレートが8KHzでない場合には、マイコンでレートの変換をしてやらねばならないことになってしまいます。サンプリングレートがW-SIMと同じ8KHzであれば、レート変換作業が不要になって助かるのです。複数のサンプリングレートをサポートできる場合には、レートとしてどれを使用するかの選択も必要になりますが、P4-Kは8KHzしかサポートしませんので、その必要もありません。

Skypeのことはよく知りませんが、音声として8KHz以上の帯域を使う音質の高い音声コーデックを使うことができれるのであれば、このYealinkの電話機は、Skype通話における音質の面ではダメダメな電話機ということになります。しかし、W-SIMとつなげて使うマイコン工作には、最適な電話機です。

もうひとつの理由は、外見も普通の電話機チックにできており、スピーカフォン機能もあることです。LCD表示機能があるので、発信者番号や通話時間を表示することもできます。Skypeで使うのであれば、これらの情報はPC上に表示できるので、電話機にはLCDが無くても困らないでしょうが、Skype無しで電話機単体で使うにはLCD表示は必須です。もっとも、それらの機能をちゃんと使えるようにするためには、マイコンでちゃんと制御してやらねばならないのですが。。。

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