100分de名著 『古今和歌集』
第4回 女の歌は「強くない」のか
「あはれてふ言こそうたて世の中をおもひはなれぬほだしなりけれ」。
言の葉にすれば哀れというただひと言なのに、このひと言ゆえ、もの思いの多いこの世を捨てることもならず、
ほだしのごとく人をつなぎ留め、心解き放つこともゆるさない……小野小町の、
どんな不条理な出来事もゆるしてしまう限りない「強さ」が現れている歌だ。
小野小町の歌は「あはれなるようにて、つよからず」と評されることもあるが、実は驚くほどの「強さ」を秘めている。
Aria - Acker Bilk
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