こんばんは
冷たい雨の降る1日でした・・・
外出を自粛されている昨今・・
ぐうじ家では毎晩、相変わらずるうさんと映画三昧
今更ですが、インターステラーを繰り返し(十数回以上)観ています
2人とも大好きな映画で、HDから削除せず常駐させているのでいつでも観れます
もはや2人にとって「TOP GUN」の次に観ているのかもしれない・・
宇宙物理学的な内容が多く、最初は難解な映画でした
映画『インターステラー』予告2【HD】2014年11月22日公開
が、観れば観るほど深まります
映画のキーワード、父クーパーが娘マーフに託した腕時計
ハミルトン
咀嚼すると・・・
異常気象によって人類滅亡の危機が訪れている近未来が舞台
元宇宙飛行士で現在はトウモロコシ農場を営んでいるクーパー(マシュー・マコノヒー)は、NASAの要請に応じてラザロ計画に参加することになります
その計画とは、土星付近に発生したワームホールを通り抜けて、新しい惑星へ人類を移住させるというプロジェクトでした・・・
この辺でかんなり難しいです
映画『インターステラー』予告3【HD】2014年11月22日公開
クーパーは娘のマーフに「必ず戻ってくる」と言い残し、アメリア博士(アン・ハサウェイ)、ロミリー博士、ドイル博士と共に未知の銀河系に向けて出発します
『インターステラー』の企画は、『コンタクト』などで知られる映画プロデューサーのリンダ・オブストと、物理学者キップ・ソーンの二人によって、大まかなプロットが作られたことに始まります
この物理学者キップ・ソーンという人物こそ、本作の超重要なキーパーソン
“アインシュタイン最後の宿題”といわれる「重力波」を世界で初めて検出した功績により、2017年にノーベル物理学賞を受賞
プリンストン大で博士号を取得し、現在はカリフォルニア工科大学の名誉教授として教鞭をとる、理論物理学界のスーパースターが、この映画の監修をしています
このラザロ計画は・・
プランA
宇宙ステーションを建設して地球外へ脱出し、他の惑星に移住するプラン。しかし巨大な建造物を打ち上げるには、重力をコントロールするための方程式を見つける必要がある。その方程式はまだ未完成ながら、ブランド教授はクーパーに「君たちが地球に戻るまでには必ず解いてみせる」と約束する
プランB
万が一、方程式が解けなかった場合のためのバックアップ・プラン
受精間もない卵子を保管庫に入れて厳重に管理し、移住先の惑星で人口培養する計画。あくまで種の保存のための計画であり、地球に残された人類は助からない・・・
だけど、重力の問題を解き明かすためには、ブラックホールの内側(特異点)を観測する必要があるが、外側(事象の地平線)からは絶対に観測できない
かといって内側に入ってしまうと、ブラックホールから脱出不能になってしまう
ブランド教授は方程式は絶対に解けないことを知りつつ、それを隠していました・・
教授は死の間際にその罪を告白します
その重力をコントロールするための方程式をモールス信号でクーパー(主人公)が娘マーフに送った場面がこれ
ブラックホールに突入しブラックホールの内側(特異点)を観測したクーパーが娘のマーフに伝えている場面
これを娘のマーフが解読していきます
そして、重力をコントロールする方程式を解読した天才マーフ
「ユリイカ!!!!」とNASAの中で何度も叫びます
最初は「何のこっちゃ?」と思ったのですが、これが深イイ
マーフが「伝統なの」と・・
「ユリイカ」はアルキメデスが浮力を発見したときに叫んだ言葉
お風呂で浮力を発見したアルキメデスは「ユリイカ!」って叫んで裸で街に跳び出したとか
アルキメデスは「浮力」
マーフは「重力」
映画の深みがわかります
※日本語に音写すると、ユーレカ・ユレカ・ユリカなどと表現に揺れがあります
それ以来、重大な発見をしたときに叫ぶ言葉の伝統になっているのだそうです
もちろんNASAでも、そう
この黒板に描かれた方程式・・・
この映画のキーパーソン、ノーベル賞物理学キップ・ソーン自らが書いたものだそうです
なんともスゴイ映画です
重ねて驚きは方程式を伝えた腕時計・・・
これ・・
メーカーはハミルトンなのですが・・・
「マーフ」というモデル( ゚Д゚)
重力を読み解いたマーフと同じ名前なのです
何ちゅうこだわりだ・・・
マーフにブラックホールから「重力をコントロールする方程式」を伝えたクーパーは、宇宙空間をさまよいますが、酸素が切れる2分前に救出されます
劇中で観ているとわかりますが星ごとに重力が、違うので経過時間もまったく違ってきます・・
ある星で経過するたった1分は、地球上の7年・・
クーパーが帰ってきた世界はすでに宇宙ステーションが打ち上げられていて、人々はそこで生活していました
ガンダムのスペースコロニーです
それを思うと今から40年前にスペースコロニーを描いていた、ガンダムも冨野監督も天才です
スペースコロニーを訪れたクーパーは娘のマーフと対面します
地球を飛び立つときの幼いマーフ
クーパーにとっての数日後、娘マーフは多くの家族に見守られながら既に臨終を迎えようとしていました
親子が離れるつらさ、「必ず帰ってくる」を守ったクーパー・・・
切なくもすばらしい映画です
娘との別れを済ませ、クーパーは宇宙に残した仲間・アメリアのもとを目指します
ブランド教授がラザロ計画の話をすると、クーパーが「不吉な名前だ」と呟くシーンがあります
ラザロとは聖書に登場するユダヤ人のこと
彼が葬られた後にキリストが奇跡を起こして蘇生させた有名なエピソードがあり、これを一般的に「ラザロの蘇生」といいます
それがこの絵画
ラザロをはじめとして、実は『インターステラー』にはキリスト教的なモチーフも隠されています
ラザロ計画は、マン博士(マット・デイモン)率いる勇敢な12人の乗組員たちが、命を賭けて惑星探査に向かうことからスタートしていますが、何かを連想させませんか?
人類を救済するために立ち上がった12人の殉教者…
イエス・キリストの12人の使徒
セイントたちです
しかも、生き残った3人の乗組員の元に向かう主人公クーパーの名前はジョゼフ
まじかぁ~~
ジョセフ(ヨセフ)とは新約聖書におけるマリアの夫であり、イエス・キリストの父です
実際、人工冬眠から目覚めたマン博士(この映画ではユダに相当する)は、
助け出されたことに感謝の念を込めて「君たちが神に見えたよ」というセリフまで
吐いています・・・
それがこのシーン
宇宙物理学的にも宗教的にも難しいだけに、何度観てもいい映画です
ハードなSF映画なのに、しっかりと家族愛を描いている・・
毎回泣かせる映画です
また・・・
『インターステラー』がビートルズの『ABBEY ROAD』をオマージュしたとも言われています
アビーロード(横断歩道)を歩くビートルズと、氷の星を歩く4人
この氷の星でも・・・
アメリア「マン博士、your world について教えてください」
マン博士「我々期待の星は…とても COLD…STARK だ…」
「COLD・・STARK・・(冷たくて荒涼としている)」
マン博士のセリフは「コールドスターキー」って聞こえます
ジョンレノンがつくった「コールド・ターキー」?
作詞作曲:ジョン・レノン
気温が上がっていく…
体温も上がっていく…
この星の未来は見えない…
氷の雲で空さえも見えない…
足は鉛のように重く…
頭もオカシクなりそうだ…
赤ん坊の頃に帰りたいよ…
もう死んでしまいたい…
死の世界のような、この星からは
誰も逃れられない…
まさにビートルズが隠れているのか・・・
長々と失礼しました
こんな風に映画の奥を探りながら、るうさんと解析して過ごす夜なのです
皆様にはステキな夜をお過ごし下さいませ