羽花山人日記

徒然なるままに

盂蘭盆

2022-08-13 20:17:16 | 日記

盂  蘭  盆

今日はお盆の入りである。阿見町は,わたしの故郷と同じく,8月の旧盆である。

子どものころの行事は今でも鮮明に覚えている。

13日は夕食の前にお墓に行き,墓碑の前で白樺の樹皮を燃やし,ご先祖様の御霊をお迎えする。門口でも迎え火を焚く。前年のお盆以降に亡くなった人がいる家では,新米の御霊が迷わないようにと,屋根の上に灯を灯す。

お墓では,年長者にうながされて墓碑に背を向け,御霊をおんぶして連れて帰る。誰が誰をおんぶするか,時には小さないさかいがある。わたしは祖父母か,夭折して相まみえたことのない叔父が贔屓だった。うっかりおんぶの姿勢を崩すと,「落としたよー」冷やかされる。

仏壇にご先祖様を下ろし,線香をあげてから,家族そろって夕飯のご馳走を食べる。

16日はご先祖様をあの世にお送りする日である。早めの夕飯を食べ,おんぶしてきたご先祖様を仏壇からおんぶし,門口と墓碑の前で送り火を焚いてお別れする。

墓から帰ると,舟流しが始まる。部落中の人たちが,それぞれ意匠を凝らした麦わら製の舟を持ち寄って,用水の川に流す。舟には白樺の樹皮で作ったたいまつをを乗せ,それに火をつけて流すのがルールだった。この舟を作るのはわたしの仕事だった。

舟流しはお盆のハイライトだったが,いつの頃からか途絶えてしまった。今は思い出の中の心象風景である。

お盆の仏壇に,胡瓜でできた馬と,茄子で作った牛を飾った。この写真の牛にに玉蜀黍の房の毛を張り付けて尻尾にした。

ヒガンバナ

ヒガンバナはアレロパシーという他種の植物の成長を阻害する物質を出し,自分たちだけが成長して大きな群落をつくる。このヒガンバナは彼岸に1ヶ月先駆けて庭の隅にひっそりと咲いていた。

 

嵐の先駆け

8月13日午前11時51分自宅から撮影

 

STOP WAR!

 

コメント (3)
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