フェイク
今日の朝日新聞に,フェイクニュースに関わる記事が出ていた。
極右陰謀論集団「Q アノン」のネット上への投稿者Qが,ある人物ではないかを追ったものである。「Qアノン」はフェイクニュースを通じてはアメリカのトランプ支持者に大きな影響を与え,例えば,2021年1月の議事堂襲撃事件の犯人には,多くの「Qアノン」信奉者がいたという。そして,信奉者が最も頼りにするのがQの投稿であるとのことである。
わたしはネット上のフェイクニュースや,さまざまに飛び交う誹謗中傷の議論は避けるようにしているが,そうしたものが時には人の命を奪い,政治まで動かしかねないことに危惧を覚える。
『21世紀のための21の思考』(柴田裕之訳,河出書房新社)の著者ユヴァル・ノア・ハラリは,フェイクニュースの起源は古く,人間はポスト・トゥルース(post truth)の世界に生きてきたと指摘する。
彼は言う。嘘をつく人,あるいはその嘘を許容する人は,嘘はより高次元の真実のためであるという。でっち上げた話を高々千人が一か月信じたらフェイクニュースだが,一億人が千年間信じたらそれは宗教になる。ナチスドイツのプロパガンダ担当のゲッペルスは,「一度だけ語られた嘘は嘘のままであり続けるが,千回語られた嘘は真実になる」と号していたという。権力,政治,宗教はフェイクニュースの上に成り立っているともいえる。
さらに,彼は言う。どんなフェイクニュースの裏にも本当の真実や本当の苦しみがある。真実だけを語る政治家はいないが,他よりも優る政治家はいる。偏見や誤りと無縁の新聞はないが,真実を見出そうと誠実に努力する新聞もあれば,洗脳マシーンのような新聞もある。自分の偏見を暴き,自分の情報源の確かさを確認するために時間と労力をかけるのは私たち全員の責任だ。
ネットには誰でも容易に情報を発信できる。ネットからは情報が容易に得られる。コロナで人が隔てられ,ネットへの依存が増してきている現在,上述のハラリの指摘は重みを増している。
鳥 害
久しぶりに畑に行ったら,残っていたブロッコリーの葉っぱがきれいに食べられていた。多分鳥である。これを鳥害というが,鳥にしてみれば不本意であろう。ヒトの所有権は彼らに無縁である。
それでも,お浸し用の花芽には手をつけなかった。許すとしよう。
自分なりに「メ・リ・コ・の法則」と称し「目で見て・理解して・答えを出せ」と営業マンに説いた事
を思い出しました。現在のIT化の時代から思うと
顔が赤くなる思いです。
天野さんの法則は万世不滅だと思います。