写真は最近読了した『宇宙をかき乱すべきか』(フリーマン・ダイソン著 ちくま学芸文庫)です。F.ダイソン氏はイギリス生まれの理論物理学者でプリンストン高等研究所名誉教授です。私が初めて著者の名前を知ったのは高校3年の時に当時のSFマガジンに同博士が考案した「ダイソン球(または殻)」の紹介記事を読んだ時でした。それ以来、同氏の『多様化世界』(みすず書房1989年)、『科学の未来』(みすず書房2005 . . . 本文を読む
福岡の気象は、ここ1週間ほど寒暖を繰り返しています。昨晩は比較的暖かったですが、先週は上の写真のように雪が降りました。といっても北陸と比べるとごくわずかです。私が初めて福岡を訪れたのは高校2年の3学期(1978年3月)の修学旅行の時でした。その時福岡は雪が舞っていました。ああ、九州でも雪は降るんだなと感心した記憶があります。九州と言っても福岡は日本海につながる玄界灘に面していますから気候は日本海 . . . 本文を読む
(昨日の続き)
平安期に原野を開拓し農地に仕立てた農民が、地所を守るために武装したことが武士の起源とされています。原野を開墾することは都市住民の想像する以上に困難です。私は、高校時代からの友人が那須高原の原野に土地を買ってそこに自力で家を建てるのを手伝ったことがあります。友人は小型の重機を借りて整地作業をしましたが、200平方メートル程度の土地から木の根や岩塊をのけるだけでも大変な時間と手間が . . . 本文を読む
昨日ご紹介した「中世的世界の形成」は、日本における庄園(荘園とも記述)の歴史を紐解いた歴史書です。庄園は奈良時代に農地拡大のため、農民が開拓した農地の私有を認めたことから始まったとされています。私営の農場のことですね。この庄園を守るために都の有力貴族や寺院に寄進し名目上の所有者になってもらうかわりに、貴族・寺院の保護を得るということが盛んになり、所有権がどんどん錯綜していきます。また自分が開拓し . . . 本文を読む