【改題】ひとり公論(IT公論)

アラフィフとなりIT土方卒業したのでタイトル変更しました
こちらはどちらかといえば再録中心

[IT土方]結局外注頼み

2007-05-18 06:12:44 | IT土方(外注という立場について)
どの大手SIerにいっても、外注ばっか。
結局SIerのソリューション力ってほとんど外注に依存してるじゃん。

これって当たりまえのことだと思うんだけど。。 おおっぴらにされていない。

そして、どのSIerのプロパも、マネージメントの能力は似たり寄ったり。
笑っちゃうのは、大手にいけばいくほど、プロパの学歴は高くなってくるみたいなんだけど、エンジニアとしての総合力(? 技術力プラスビジネススキル、みたいな)はどこも同じぐらい。

どころか、大手になればなるほど、高飛車になってくるから。。 中堅ぐらいがいちばんいいのかもしれないね。

言い方を変えると、「デキる」ヒトが存在する確率は、大手も中堅も同じぐらい、ということだ。零細には、いない。そりゃそーだろ、デキるやつは転職するんだから。


ところで、長年この業界を俯瞰してみて、実感として感じることは。。
ムカシは、大手のSIerに中堅のSIerが外注で入っていて、その中堅のSIerメンバーのエンジニアの正体は孫請けの零細SIerの人間、っていうヒエラルキーが明確だった。

でも、今ちょっとそれが崩れてきている。
たとえば、大手のちょっとした案件の現場に、その会社よりもっとでっかい超大手の人間が外注として入っていたりする。
逆転現象ね。
で、その「超大手」の実体は、プロパがひとりにあと全部フリーのIT土方、みたいな感じ。要は名前だけってことなんだけど。。

客先の場合それが顕著のようだ。

これって、営業が拡散しているんだと思うな。
超大手もなりふりかまっていられないという。。

ムカシ、ビッグネームSIerで客先常駐案件の大量募集があったんで、とあるエージェントを介して面接に行ったんだけど、「我々のプロパだけで固めると高すぎてコンペで全く勝てないから(オマエらを募集してんだよオラァ)」と、はっきり言われたことがある。
今考えれば、ネームバリューにモノをいわせてものすごく安い単価で大量募集かけてたんだろうな。。
で、それに、ある程度大手のSIerものっからざるを得ないという。。 そいつらも、もっと安い外注かきあつめてさ。

その面接は結局落ちたけど。。

あの頃から外注のありかたが変わりつつあるような気がするんだけどな。「インフラ」というコトバが定着してきた頃と符号するような。

[IT土方]「何者でもない」ということ。

2007-05-05 15:31:46 | IT土方(外注という立場について)
似たようなこと、すでに書いたかもしれないけど。。
客先に常駐するケースと、SIerに常駐するケースと、大きく分ければふたつある。

客先に常駐する場合、それなりに名のとおったSIerの常駐部隊の一員となることがほとんど。ということは、そのSIerをA社とすれば、フリーだろうが孫請けだろうが、客に対しては「A社の人間であることにしておくように!」というキビしいお達しが最初からあって、半強制的に一枚岩になれる。
お客さんに対しても、自然と、「A社の●●です」と名乗ることになるし、A社の名刺が支給されることもある。

まあお客さんも、ほとんど協力会社で固めてんだろうなぐらいは知っているが、興味もなかろうし、あんまり詮索してこない。

次に、SIerに常駐する場合なのだが。。
そういうケースのほうが、自分が何者かよくわからないような、宙ぶらりんな感じになることが多い。

このケース、SIerのB社に常駐するとして。。
客先に行くときなんかは、B社の人間として行くことになるんだけど、日常ではB社の人間であるという自覚なんか持ってないし、(あくまでB社に「常駐」してるだけ)名刺も支給されないし、名刺交換のときの「名刺切らしてまして。。」というセリフも白々しい。(お客は、名刺を切らしてるヤツはプロパじゃない、と判断する)

特に馬鹿馬鹿しいと感じるのは、B社の人間として単独、あるいは営業に同行するときとか。B社そのものについて、沿革とかなんとか、頭に入れてゆけと言われたりする。「だったらオマエもこいよ!」と、思うのだが。プロパじゃない人間を単独でいかせやがって。
お客から、「御社(B社)の新製品は~」とかいう話が出てくると、冷や汗もんだ。

ムカシは、いろいろごまかしてたけど、最近は、「私B社の人間ではないものですから」とはっきり言うことにしている。
それで軽いクレームになったこともあった。でもそんなの知ったことか。

B社には、中堅SIerのC社の人間として常駐するわけさ。でもオイラはC社の人間でもないし。C社のことすら知らない。

C社と直契約していればまだいいけど、孫請けで、D社と契約してC社の名刺をもらってB社に常駐する、となった場合、オイラはナンなの? という気分になる。
B、C、Dの3社の担当営業と話しなきゃならないこともあるし、サイアクのケースは、3社に毎月勤務表をFAXしなければならない、とか。

フザけてるよね。でもそこでうまく立ち振る舞うのもフリーのIT土方の仕事なんだけど。。 今はキビしくなってきてるからな。

立ち振る舞うのはやるけどね、上の例の孫請けのときとかさ、「C社の人間として常駐するわけだから、ただ仕事をこなすだけじゃなくてC社の受注拡大のために努力してください」とC社の担当営業にエラそうに言われると、「知ったこっちゃねーよ」と言いたくなるし、今であれば、それと似たようなことは言ってやる。

その前に、案件作業以外にそういう余計なことを要求される仕事は、最近受けていない。そんなもんゼッタイオイラのbusinessではない。
でもね、ムカシはさ、「それもオマエの仕事だ!」って堂々と違法っぽいことを言われてたんだよ。「それ」っていうのはさ、自分とは直接関係のない、中間をヌいている会社の売上げ拡大を視野に入れた行動をとるということ。「それをやるのが社会人だ」ぐらいのことは言われてたね。オイラもさ、なんとなく違和感は感じてたんだけど、小僧だったから何もいえなかった。


偽装派遣、多重派遣については、こういう問題もあるんだってことを、経験者の意見を聞いて議論したほうがいいと思うんだけどな。




[IT土方]現場のローカルルールすら教えられない

2007-05-03 06:41:53 | IT土方(外注という立場について)
たとえば。。期の変わり目とかに新しい現場に投入されると、新人さん(プロパ)と机をならべることがある。

そうすると、現場の研修とか(セキュリティ研修etc)、プロパも外注もごっちゃに受けたりするようになるんだけど、徐々に情報格差が生まれてくるような気がするのね。

オイラたちは現場のガイダンスとか、必要最低限のことしか教えられない。それは、機密とかあるから当然のことなんだけど。。

その現場で一定のパフォーマンスを上げるために必要な、最低限の情報すら教えられないことがままある。
そのまま本番(すでに走ってる案件)に突入。ほとんど何も知らされないまま。

確かにオイラたちは「即戦力」ということで投入されるわけだけど、与えられる情報の貧困さがあんまりでないかい、と思うことが多々あるわけさ。

「教えてもらえない」とかいうと、「聞きにくるのが当然」「それを自らゲットするのもアンタたちの仕事」みたいな感じで逆ギレされたりしてな。

汎用的なスキルについては、教えてくれとはいわんよ、さすがに。現場に対してLinuxの講習会開いてくれ、なんていわないだろ?

でもな、たとえば運用を改善する案件に入ったとしてそのシステムのネットワーク図すら見せてくれないとか、見せてくれというと「それをつくるのもアンタの仕事」と言われるとか、「●●さんのスキルであれば、現状をちょっとみてもらえばおわかりになると思いますので。。」とていよく放置、丸投げされるとか。。

まあこれはひとつのたとえだけど、「ホントにそこまでオイラの仕事なのかよ」「あまりにヒドすぎねーか?」と思うことが多すぎて、この業界に対する不信感が蓄積し続けているのは事実なんだよな。

ムカシ、小僧だった頃は現場で「おしえてクン」と化すのが恥ずかしいというか、現場で忙しくしているヒトたちに対してなんでもかんでも聞くのは悪いなあ、と思っていたものだが、今はそんな殊勝な考えは微塵もない。

自分がわからないことは、100%、聞くに値すること、つまり、その現場で仕事をしてゆくためにゼッタイに必要なことだ、という確信があるからね。

それどころか最近は、考え方が硬直化してしまって、わからないことを聞くことすらしなくなってるからなあ。。

それは、ほんの少し自己嫌悪はあるんだけど。。
ここ数年、現場に投入される外注に対して自助努力を要求しすぎな現場が多すぎたんだよね。

プロパは、これとこれとこの情報を外注に開示しないと案件に投入しても仕事が回んないだろう、という想像力すら働かない。(ヤツがヒジョーに多い)

「わかんないんだったら聞きにくるだろ(むしろ、聞きにこいよオラ)」という受け身の姿勢がプロパに強すぎる。外注に対しては受け身の姿勢になるなというくせにな。それが受け身だとも思っていないし。「こっちは忙しいから」という言い訳も立つし。

だから、腹立たしいから、必要最低限の情報を何も教えてくれない現場に対してはあえて何も聞かなかったりするんだよ。
そうするとヤツらは「なんで聞きにこないんですか?」とか言いやがるからな。

必要な情報を与えられているのならば、その情報の範囲内でたくさん質問してやるよ。(そうすっと「忙しいので。。」とかいって逃げ回ったりするくせにな)

「必要な情報はどこにありますか?」とはあえて聞かないってこと。

必要な情報を開示するのが面倒くさいから「必要な情報はどこにありますか?」と聞いてくるのを待ってくるようなヤツらには、その望まれている質問はしてやらない。そんなヤサしいことはしてあげない。

必要な情報を開示しないことにより、外注のパフォーマンスが上がらないことを自分の落ち度であると認識してほしい。と、いうことだ。

[IT土方]現場と「合わない」というリスク

2007-05-01 06:37:16 | IT土方(外注という立場について)
IT土方としていろんな現場、そして、インフラ設計構築運用等のいろんな工程(下流~上流)を放浪していると、現場と「合わない」というリスクと常に隣り合わせだ。

自分の会社でもないのに、その現場に「しっくりくる」とか、長くいたいと思うとか、そういう現場にめぐり合えるヒトは珍しいと思うし、幸せだ。

合う合わないってのは、案件の内容とか作業内容とはまた別の話。漠然としてるけど、合う合わないと決定づけるのは、現場の「雰囲気」というコトバが近いっちゃ近いんだけど、ちょっと違うような気もする。。

その「雰囲気」を作り上げているのは、アタリマエのことだが、そこにいるヒトたちだ。そして、雰囲気の根幹を作り上げているのはそのヒトたちの中でもコアにあたるヒトたちだ。つまり、プロパのリーダより上のヒトたち。
カレらがびっとしてない現場は、ダメなんだよね。外注がどんなに頑張ったってさ。

なのだが、ヒトには好き嫌い/向き不向きが必ずある。雰囲気を作り上げているヒトたちがだら~っとしている人種であっても、性格がだら~っとしてればそれがしっくりくる外注もいる。逆もあるし。(オイラは完全に逆のほう)

受け身な人間は、指示がばんばん飛んでくる現場にしっくりくるかもしれないし、そういう現場で「いちいちうるせーな~」と感じるヤツもいるだろう。

そういうのって、入ってみないとわからんのだよ。
でも、その現場に入る前に現場サイドの担当者と面接する場合は、そこはかとなく現場の雰囲気の説明はあったはずなんだ。(でも、オイラたちはほとんど気付かないけど)


ところでオイラは悲しいことに、どの現場とも「合わない」。なぜなら、オイラが現場に合わせようとしないからだよ。

ムカシはしっくりくる現場があったんだけどね。。(遠い目)

でもね、ひとつ言い訳させてもらうと、昨今のインフラの現場で、最大公約数的IT土方に居心地が良いと思わせる現場なんて、ねーよ。上記のような例外(IT土方個々の性格と、現場の雰囲気を作り上げているヒトたちとの「波長」(?)が合うケース)はあるけどね。

この居心地の悪さって、なんなんだろうね。激烈に働かせられているわけでもないので、そんな漠然としたクレームを上げても誰も取り上げてくれないんだけどさ。

それを「大人気ない」とか「もうちょっと自分から合わせてゆくべきだ」とかいう意見は聞いたけど、ま、このブログの文章の端々で書いているとおり、ことIT土方に関しては、そういう「べき論」は成り立たないと思っている。
それぐらい、特殊な労働形態なんだよ。

現場での無用な負荷、丸投げ、少しずつ迫ってくる理不尽な要求に屈服しないためにも、現場に「合わせない」ということは大事だ。
と、いうことを、今IT土方の現役で「書いてる意味がわからない」(反論したい)ヒトも、いずれわかるよ。

そして、しっくりこないのであれば、他のいろんな企業風土の経験のためにも、いろんな現場を放浪したほうがいいよ。

そしていずれはゼッタイに土方から足を洗うように!!

[IT土方]数あわせ

2007-05-01 06:33:30 | IT土方(外注という立場について)
オイラたちIT土方の存在意義として、単なる「数合わせ」のときがある。

とりあえず新年度予算とれましたから外注集めてみました~とか、大規模プロジェクト、とりあえず大量募集~(スキル問わず)みたいな。

そういう需要は、この業界ではゼッタイにある。

でも、「数合わせ」の需要もオイラたちにとってみれば立派な仕事のひとつなんだよ。そこんとこ、妙なプライドがジャマしてわかってないヤツが多いからな。。 

需要があるから、オイラたちは食っていけるんだよ。その需要というか、発生要因をオイラたちが下衆な詮索する必要はないんだ。

[IT土方]「やる気がない」といわれ

2007-04-28 06:14:04 | IT土方(外注という立場について)
ぶっちゃけ、現場で「やる気がない」といわれたら、総論Yesだったりするけど。。
まあ、それはぶっちゃけすぎで、言い方を変えれば、その現場に対する忠誠心がゼロってこと。オイラたちはその現場のために仕事をしてるんじゃないのね。自分のため、カネのためだから。そこは、開き直りポイントだよね。「わりーかよ」って。
それに対して「縁あって同じ現場で仕事してるんだから。。」と、外注にも忠誠心らしきことを要求するマネージャクラスっているよね。懐柔してくる感じで。それが、ものすごくムシのいいことなんだと気づいたのが、最近なんだよ。残念ながらそれに気づいてしまったんだよなあ。。

マァひとついえることは、「それなら社員雇えよ」と。あー、いつもこういう話に展開していくなあ。オイラが現場、というかこの業界に対して感じている根本的な疑問って、結局変わらないからね。

外注で現場を固めてゆくのはリスキーだ。で、その体制を選択したのはその現場のエラいさんだ。その体制でパフォーマンスを上げられるか否かは、その現場の「自己責任」なわけ。そんなの当たり前でしょ。

「外注は、プロパのようには振舞わないもの(もともと、別な会社に所属する人間)」「外注は、プロパのようにコキ使えない」という前提のもとに、どのようにチーム、グループとしてパフォーマンスを上げてゆくか、その現場の智恵を振り絞って考えてから(PLAN)、実行にうつす(外注を投入する)べきだ(DO)。

最初のふたつの前提を、はなっから考えていないマネージャクラスが、多すぎるね。
だってアンタら、学歴高いんだろ? アタマいいんでしょ? そのぐらいやれよ。

しょっぱなから、話が脱線しちまった。。
現場で、プロパのようにこき使われたり(その萌芽がみられたり)、現場固有の問題(プロパが解決すべき)を含めて作業丸投げされたり(その萌芽がみられたり)したときに、IT土方は言いなりにならずに、「それは違うんじゃないか?」と牽制しておく(クギを刺しておく)のは非常に大事な行為だ。これをやっとかないと、ナメられるからね。

漠然とした作業指示に対して、たとえ、何となく判断がつくのだとしても「よくわからない」「ちゃんとした指示がないと動けない」と言わなければならない。

これってけっこう、プライドに関わる問題で。。「わからない」というコトバを発するのも、けっこうストレスがたまるんだよ。なんだか、自分はバカだと相手に宣言してるような感じでしょ? でも、相手(プロパ、作業指示者、リーダなど)に対して「こいつ融通きかねーなー」と思わせとくのは大事だ。「融通が利かないヤツ」というレッテルを貼られれば、指示は具体的になってくるからね。そうすればどんどんドカちんとしての本領を発揮できるようになってくる。(はず。。)

で、思わぬ反撃を食らったプロパは、(特に気の弱いヤツに限って)、「文句ばっかりいいやがって、使いずらい」「やる気を感じられない」と、オイラのことを、オイラの目の届かない場所で文句を言い始める(ことがある)

それは、ほっとけばいい。オイラは、そういうやり取りが発生してしまった時点で、もうその現場には長くは居ないかもしれない、と覚悟を決めちまっているから、そんなのはムシして現場上がりの日までカウントダウンしていればいい話だ。そんな、使えねープロパがいる現場とは、カネだけいただいておさらばだよ。


でも、ソイツがいう「やる気を感じられない」は、おおよそ当たってる。細かくいうと、「やる気が失せた」になるけど。。
「そのような作業指示では」やる気は起こりませんよ、と、牽制してるわけだからさ。

でもね、それはホントは少し間違っていて、その現場で作業を遂行し生産性を上げることと、「やる気」とはほとんど別問題だよ。それが、現場で大きな誤解を生んでるよねえ。
オイラたちが気にするのは、現場が、仕事をやりずらいかやりずらくないか、という点だけだ。けっこうやりやすい現場でのオイラたちの「やる気」は、常にニュートラル。「やる気満々」なんてありえない。
「やる気」はもともと、見せるべきではないんだよ。たとえばオイラたちがすいすいと仕事をまわしてるときに、「やる気を見せてるな」と、思うのは勝手だけど全然間違ってる。オイラたちは、ただ粛々と作業を遂行しているだけで、別にやる気を見せてるわけじゃない。

オイラたちが牽制を入れたあとに、即「あいつはやる気がない」とレッテルを貼らずに、「どうかしたか?」と懐深くオイラたちの意見を聞いてくれたりする(たとえば、プロパの担当クラスじゃラチがあかなくて、マネージャクラスが相談に乗ってくれたりとか)現場は、仕事がやりやすくなる可能性を秘めている。実際、そういう現場もあるしね。
そういうところは外注の扱いに慣れていたりする。ムカシ外注にヒドい目に遭わされたとかさ。。

「使いずらい」という評判に関しては。。アホじゃないかと思うね。それはアンタの力量でしょう、と。捨て台詞に近いものがある。

「使いずらい」とオイラたちが「やりずらい」のには思いきり相関関係がある。オイラたちのことを「使いずらい」という評判が立つ現場は、きわめて高い確率で「やりずらい」。組織として根本的な欠陥を抱えているのに、見てみぬふりをしているようなところだ。


それとね、なんというか、あんまりうまくいえないんだけどさ、オイラのIT土方としての尊厳に関わることを言われることがあるんだ。
曰く、「高い単価だったから期待してたのに。。」「スキルシートから想像してた力量と違う」みたいなことね。
直接いわれないまでも間接的にそういう話があった、と聞いたりする。

つまり、オイラという存在そのものを否定されるというか。。 こういうこと言われると、ドカちんであっても結構傷ついたりする。
「文句ばっかり言う(けど、仕事はする)」とか、そういう表層的な批判だったらさ、全然気にならないんだけど。

ところで、何十回でも同じこと書くけど、「高い単価」はゼッタイ間違ってるから! オイラたちIT土方の単価は不当に安いから! 特に上流に棲息する土方はね。

[IT土方]下請けプロパは短納期にしたいんだよ

2007-04-28 06:08:53 | IT土方(外注という立場について)
とある大会社のシステム子会社(運用専門)にいたときの、プロパと協力会社の会話。。
オイラは当事者じゃなくって、喫煙ルームで外巻きとして聞いていたんだが。。

外注A:最近お客さん(大会社)から納期無視の依頼多いっすよ!
プロパB:ああ、そうかもね。。(知ってるけど知らんぷり)
外注A:最近すんげー増えてるんですけど、何とかなりませんか?
プロパB:んんー、でもさ、基準納期自体けっこう余裕で設定してるから、たとえば「いきなり今日までやってくれ」って泣きついてきたとしても、けっこうできちゃうでしょ?
外注A:(呆れ顔)そんな前例つくってどうするんすか! 1日でやってやったら、「コイツらゴリ押しすりゃ1日でやってくれるんだ」って思われるだけでしょ?? 
プロパB:んんー、確かにそうなんだけどねー
外注A:あの基準納期ってしかるべきルートでお客さんとこっちで決めたんじゃないんすか?
プロパB:んんー、確かにそうなんだけどねー。。 あっちはお客さんだからね。。

という不毛な会話が、全国各地の運用の現場で繰り広げられていることだろう。
まず、このときのプロパBの心の叫びを代弁しておくと(推測だけど)、プロパBも、お客さん(親会社)からの依頼には迅速に応えたいと思っているのだ。なぜなら、それが親会社サマの意向だからだ。親会社からは「依頼がくるだけありがたや~」という感じなんだよ。
もっとカタクルしいコトバでいえば、親会社に対して、サービスの品質を上がったことをアピールしたいわけね。

だから、ホントはこのあーだこーだウルサい外注Aにブチキレたいんだよね、コノヒトは。「やれるんだったらやれよコノヤロー(そして親会社サマのご機嫌とれよコノヤロー)」ってね。

「外注A」氏もね、間違ってはいない。なぜなら、その余裕をもって設定した基準納期とやらにも、根拠はあったはずなんだ。たとえば、障害になってしまったときのリカバリー時間の余裕を見て、とか、試験期間を考慮して、とかね。

作業そのものが仮に数十分、数分で終わるのだとしても、そこに付帯してくる確認作業等は、たくさんあるんだよ。万全を期しているとキリがない。

でも、お客さんは、その作業自体が数十分、数分で終わることを知ってるから、軽い気持ちで納期無視してくる。「いーじゃん別に、すぐ終わるでしょ?」ってね。でも、その基準納期を承認したのはアンタでしょ、って気もするけどね。客って、SIerととり決めたことは、賠償が発生するスレスレまでは守らないから。これ、重要。
システムってさ、それをとりまくステイクホルダの中で、客(特に、情シス)がいちばんタチが悪い、ってことがほとんどだからね。
エンドユーザの思いつきのままにつぎはぎだらけにシステムを追加していって運用の負荷を無視して、こっちが運用の品質が下がって障害対応が遅れるってアラーム上げても「そんなのなんとかしろ(ランニングコストにカネはかけんぞ)」だけ。
そんで実際重大障害が発生したら、「ふざけんな説明しろ 早く直せ 再発防止策も出せ」とブチ切れる。再発防止策は無秩序に追加したシステムの解体と運用の負荷軽減に決まってるだろボケ。

脱線してしまった。。
ところで、この会話のたとえでいうと、お客さんからの作業依頼が、作業者(外注A)に直接くるのは本来はおかしい。最初はプロパBに入り、次に外注Aに指示が落ちてくるのが正しい。
でも、お客さんは「急いでいるから」という名目で、外注Aに直接依頼をかけてくる。そのほうが話が早いことを知っているからだ。
また、作業依頼とかそういうのはほとんどがメールで行なわれ、メールの場合ToもCcもよくわからないメーリングリストなどがばんばん入っていたりする。とりあえずメーリングリストに出しておけば、「外注に直接作業指示なんかしてないよ。まずプロパBに依頼してるじゃん、メールで」という言い訳が成り立つ。

こんなことはどの現場でも日常茶飯事だ。それどころか、「お願い、履歴残さないで変更作業して!」と、お客さんから外注にこっそりtelが入ることもある。履歴が残ると、後々ヤバいからだ。ところが、このこっそり依頼での作業が、後々もっと問題になったりするんだよな~

[IT土方]プロパのお誘い

2007-04-27 05:50:58 | IT土方(外注という立場について)
ムカシはね、「プロパにならないか」って誘われたことが何度かあったんだ。こんなオイラでも。

それと、今はありえないかもしれないけど、ムカシ、企業面接にいくとさ(あくまでIT土方、期間労働者としての面接ね)、オイラの経歴を見て、「ここの現場には長くいたみたいだけど、プロパにならないかって誘われたことはないの?」と、担当者に聞かれたことがある。おそらく数回。

それはつまりどういうことかというと、現場が長くなってきたときに、プロパから「社員にならないか」と誘われる人間は優秀、そうでない人間は優秀じゃない、という判断基準があったということ。面接担当者は、その基準にもとづいてオイラの力量を探っているわけね。

今は誘われることもない。それは、確かにオイラが使いずらい人材だからというのは認めるけど。。 それだけじゃないよね。プロパはうかつに、「ウチの会社にこない?」とはいわなくなってきた。それは、なぜだろうか?

あー、書いていたその理由がひとつわかった。
「プロパにならないか」って誘われるときさ、「でも、給料は下がるかもしれない」とかぬかすわけね。給料は下がる、で、その見返りが何かって、具体的に説明できねーんだよそいつは。ふざけんなよって思うわけさ。
自社の安定性とか知名度にも自信を持っていない。そのくせ、「ウチはでっかくなるよ」とか夢見がちなこと言いやがってさ。。「一緒に船に乗ろう」的な。その船は沈みそうな泥舟かもしれないのに。。
(実際、誘われた会社のうちひとつは「泥舟」で、ビットバレーバブル後藻屑と消えた)

ズバリ、今のオレは、誘うには単価が高すぎなんだよ。それは、オレの単価が相対的に高い、ということをいってるんじゃない(オイラ含めたIT土方の単価は不当に低い! ゼッタイに)

誘ってくる(かもしれない)会社の基本給と今のオレの単価の差が大きい、ということだ。「給料は下がるかもしれない」どころの話ではなく、「下がる、しかも大幅に」なんだよ。だから誘いにくいんだろうな。

給料下がって、その見返りに何があるか、この業界ではますます説明がしずらくなってきてるんだろうな。しかもインフラで夢なんか見れるわけないじゃん。

そう考えるといかにプロパは安い給料でコキ使われてるかってことだよな。。 特に、勝手に年俸制に移行させられて、いくら働いても給料変わらず、残業代で夢が見れなくなってきた世代は、ヒサンだ。。
ま、超大手だったらいかに給料安かろうと、会社のブランドでハクがついて、ベンダがペコペコしてくれるから、それでプライドが保てるんだろうけどさ。

そういえば余談だけど、プロパにならないか、っていうお誘いの話で、誘ってるくせによくよく話を聞いてみると「一応試験は受けてもらう」とかぬかすんだよね。「人事と話はつけとくから」って言ってるんだけどそれは別に試験はスルーしてくれるって意味じゃないんだ。
なんかおかしいだろ、その話。

[IT土方]仕事に対する倫理観

2007-04-27 05:43:36 | IT土方(外注という立場について)
仕事に対する倫理観は、実は我ながらあるような気がしてるんだよね。プロパからみると、外注とか派遣とかって、火噴いてんのにそんな理由も考えずにぱっと辞めたりするから、倫理観自体が欠如してる、みたいなこといわれたりするんだけどさ。
それに対しては、まず、「何様?」って思うね。企業倫理自体が崩壊しているっていうのにさ。

プロパは自社の利益第一に考えるから、さくっと現場を離れていってしまう我々を見て「根性がねーな」とか思ってるのかもしれないけど。。(この話の展開の仕方は前にもあったような。。)

まあ、どう思うかは勝手だけど、「ヒトとして」ベースの非難はされたかないわな。それは失礼だろ。

「社会人として」ベースの非難があるのだとしても、それは同じ穴のムジナだろうよ。その現場に属しているか否か(プロパか否か)だけの違いで、同じ業界に棲息してるんだから。業界全体が蔑みの目で見られていることに違いはないんだからさ。

[IT土方]しょせん他人事だってば。

2007-04-26 06:01:57 | IT土方(外注という立場について)
外注にとってはね、常駐先の案件の進捗なんてさ、しょせん他人事なんだよ。なぜ、都合のいいときばっかり奇妙な「一体感」のようなものを求めるかね?

プロジェクトの雲行きとか怪しくなってきたときに、深く立入ると痛手を負いそうだな、という予感があるときは、タッチしないで放置しておくことがあるんだけど。。(これが、以前書いた「チキンレース」ね。誰かが拾うまで待つ、という。。)
それに対して「同じプロジェクトメンバーなんだから助けろよ」的なことをいってくる輩がいるのよ。
その前にさ、オマエがまず動けよって。そのプロジェクトに対して会社関係なく帰属意識を植えつけるような施策を打ってるのかよオマエは。
割り勘で飲みに連れてったところで帰属意識は生まれねーぞ。

プロジェクトがくすぶっていたり火を噴き始めたりしたら、まずPMあるいはPLが先頭に立って「消化」に着手するもんだろうよ。そこで押し付けんじゃねーよ、っていつも思ってるね。

で、その前に、消化よりも前に予防だろうよ。放火されないように見張ってるとか、タバコの不始末に気をつけるとか、さ。(あくまでたとえです)
予防が大事だっていう認識がないから。。 進捗会議でうわっつらだけの報告聞いて満足してるからな。「オレにとってイヤな報告はするな!」っていうオーラを発しながら。