※エンジニアライフのボツ原稿 ただし、ここから大幅に加筆修正して投稿はしている
・SEはやっぱサラリーマンがいちばんだね!
・特にこれからの時代は大きな会社に寄生するのがいちばん!会社が大きければ大きいほど、いいよね!
・大きな会社で定年まで勤め上げることができたら、恩の字だよね!それを目指していこう!
ということです…
このように強く思っているのですが、であるにもかかわらず私はサラリーマンではありません。
「SEはやっぱサラリーマンがいちばんだね!」と書きながら、私自身がそうあるべきだとはそう思っていません。それはどういうことかというと、私はもはやSEじゃないんですよね。特にマインド的に。
ここでいっている「SE」は広義の意味です。いわゆる「IT業界」に従事する技術者全般を指しているとお考えください。
◆なぜサラリーマンがよいのか
・営業がしっかりしている(自分が営業する必要がない)
・案件が大きい(自分の営業では大きい仕事ができない)
・案件と案件のはざまで空いていても給料がもらえる
・結局、代わりはいる(ことをポジティブに考えるべき)
・研修制度がある。キャリアパス形成を他力で依存することも可能(ということをポジティブに考えるべき)
・その他、一般的な正社員メリット(福利厚生とか有給とか)
・転職がたやすい(注)
ということですね。
で、これらすべてについて、会社が大きければ大きいほど、メリットも質がよくなるというか。。大きくなっていきますね。
新卒からずっと会社勤めの方は、営業部隊が別にいて案件を受注してくれることがどんだけありがたいことか、なんて、まったく腹落ちできないでしょうけどね…
(注)についてですが、これはすごく良いことだと思っているのですが、IT業界は他業界と比べて人の流動性が高いので、転職はしやすいですよね。
たとえば、小さいSIerであっても、ひととおりマネージメントができる(案件を最初から最後まで「まわせる」)方は、すぐに桁が違うひとつ上のランクの会社に転職できます。
逆に、大きい会社で、たとえ歯車であっても大きい案件に携わっていた方は、バリバリのSEということで(笑)ちょっと小さめの勢いのある会社に転職可能です。年収も望めば少し上がります。(その分当然、仕事はキツくなりますが)
小さい会社は、大きな会社、ネームバリューのある会社で仕事していた人間をほしいのです。新卒を学歴だけで採用するのと似てますね(笑
あ、もちろん、業種をうつってみるのも視野をひろげるにはすごくいい経験ですよね。具体的には、SIerから一般企業の情シスに移ってみたりするのも大事ですね。そこで、いわゆる「IT業界」から抜けてもいいし、またSIerに戻ってくるもよし。
◆なぜ起業はダメなのか
起業したり、フリーになったりしたほうがよいのでは、という意見もあるかもしれませんが…
それについては、まず起業して社長になったとしても、以前投稿したとおり、結局人材を右から左に横流ししてマージンをとる会社に成り下がってしまう可能性が高いです。
どんだけ強い意志をもっていても、どんだけ高い志をもっていても、そうなってしまうことが多々あります。ま、それでよいのであれば、止めませんけども… とにかく「社員と周りを不幸にはしないでくださいね」とはいっときます(笑)
フリーですと受注が不安定です。まあ起業しても同じですけども…
けっこう大きな会社に寄生していれば、仕事はあります。営業に文句いってればいいだけですから、ラクです。
起業がダメだといってるわけではなくて、リスクが大きすぎるのです。リスクをとる、というか「楽しめる」覚悟はできてますか?と。リスクに対して歯を食いしばるのではなくて、楽しめないとやっていけないと思います。
ですので、ひとつにこだわらず、すべて経験すればよいのです。会社に入ってひとととり仕事をおぼえてからフリーに転身、そこからさらに社長に転身、とか、なかなかカッコいいんですけども、そこから、成功する人は成功するんでしょうけど、99.5%ぐらいの方は成功しないので、また会社に戻ってこざるをえないのですよね。
社会人生活って50年続きますからね(われわれの時代は40年ぐらいと思ってましたが、21世紀は間違いなく50年でしょうね)。なので、一旦会社組織を飛び出るにしても、またどこかの会社に雇ってもらう前提で、エンジニアキャリアをデザインしていったほうがいいと思います。
◆一生技術者でいたい?
あともうひとつ、よく聞く話として、調整とか、稟議とか、カネの計算とか、マネージメントばかりになって、技術者としての仕事ができなくなる! と不満をもたれる方が多いですよね。
ざっくりいうと「やりたい仕事をしたい」ってことになりますか。
これに関しては、いろんな議論があるようなんですけども、独身で通すなら一生技術者でいいと思います(笑)。あるいはケッコンしてもずっと共働きとか。
えっとたとえばフリーになったとしますよね。そうするといくらでもある案件、仕事ってマネージメントなんですよね。あるいはリーダーとか「統括」とか、そんな感じの。
なので、たとえば中堅以上のSIerにいて、億単位のPJまわしてた、なんて経歴があるとフリーでも引く手あまたです。
転職でも同じです。マネージメントの修羅場の経験があればすぐに、会社規模がひとけた違う会社に転職できます。
そういう求人ってマネージメントスキルとセットでカネへの嗅覚もぜったい求められるんです。いわゆるコスト意識ですよね。それって、外注でマネージメントやってもらうでもプロパでも、当たり前のことなんです。会社って、利益を出さなきゃいけませんからね。技術をこねくりまわして利益が出ればいいですけど、そういうわけにもいきませんので。
一生技術者でいたい、と考えている方々って、そういうマネージメントスキルというか、コスト意識とか、できる限り避けてとおりたいと考える人種なんですよね。
あとはあまりに自明のことですが、同じ会社に5年10年いると、会社というのは技術者を一介の技術者として扱ってくれなくなりますよね。管理職研修を受けさせて管理職の自覚をもたせ、管理職にさせようとする。
ということは、足りないんですよ、管理者が。慢性的に。なりたがる人が極端に少ない業界なので。
だから、管理職を常に育てざるを得ないんです。中途で採用するならもはや管理職じゃなきゃいらない、ぐらいなんです。
管理職を育てる育てる余裕のない会社は外注せざるを得ないんです。一介の技術者なんてそれこそ、やりたい人がたくさんいるのでいくらでも集まります。
言い方変えると… 雇う側ってずっと技術者でいたいっていう人材に対して懐疑的なんです。いい歳して、カネのことから逃げてない?みたいな。それと、前に書いたかもしれませんが、年寄りの技術者ってぶっちゃけ扱いにくいですから、やっぱ単価の安い若手がいいですよね。
どーしても技術者一本でいきたい!っていう方は、経歴書をうまくつくってPJ面談(あくまで「面接」ではない)でよどみなくトークすれば60万/月 前後で最初の案件にはたどりつけるでしょう。でもその先どうする? っていうのが、この時代、まったくみえなくなってきているのです。
技術者の求人はどんどん、昔より早く、若手に切り替わってるような気がしてならないんですよね。最後の砦であった(?)ホスト運用のニーズも今やなくなってきてますし。
でも、前回?も書きましたが、オールドタイプの求人がなくなってしまうわけではないと思います。でも、その求人は完全にワーカークラスとなり、結果、次の時代のワーキングプアになっちゃうんじゃないかと。。そんな危機感をもってます。
ま、独身なら生きていけるぐらいの単価はもらえると思いますが。
◆
だから私は、もはやSEでない宣言をして、だいぶ前におりました。今はもやっとした仕事をしています(苦笑)。「もやっとした」仕事については、以前書いたかもしれません。
でも、とにかく早めにSEからおりてよかったと思ってます。私はSEからはおりましたが、いまだにIT業界にお世話になっており、業界を俯瞰してみることができるようになりました。視野が広がりました。
技術者どっぷりですとやはり井の中です。外に出て世の中を俯瞰するのも必要です。
「外から」とは? これをまとめとして、今回は終わりで、次回に続きます。
・上流工程から下流をみる。
・一般企業の情シス部門からSIerをみる。
・起業して、あるいはフリーとなってサラリーマンSEをみる。
いっかい外から俯瞰してみてから、帰ってくればよいのです。
・SEはやっぱサラリーマンがいちばんだね!
・特にこれからの時代は大きな会社に寄生するのがいちばん!会社が大きければ大きいほど、いいよね!
・大きな会社で定年まで勤め上げることができたら、恩の字だよね!それを目指していこう!
ということです…
このように強く思っているのですが、であるにもかかわらず私はサラリーマンではありません。
「SEはやっぱサラリーマンがいちばんだね!」と書きながら、私自身がそうあるべきだとはそう思っていません。それはどういうことかというと、私はもはやSEじゃないんですよね。特にマインド的に。
ここでいっている「SE」は広義の意味です。いわゆる「IT業界」に従事する技術者全般を指しているとお考えください。
◆なぜサラリーマンがよいのか
・営業がしっかりしている(自分が営業する必要がない)
・案件が大きい(自分の営業では大きい仕事ができない)
・案件と案件のはざまで空いていても給料がもらえる
・結局、代わりはいる(ことをポジティブに考えるべき)
・研修制度がある。キャリアパス形成を他力で依存することも可能(ということをポジティブに考えるべき)
・その他、一般的な正社員メリット(福利厚生とか有給とか)
・転職がたやすい(注)
ということですね。
で、これらすべてについて、会社が大きければ大きいほど、メリットも質がよくなるというか。。大きくなっていきますね。
新卒からずっと会社勤めの方は、営業部隊が別にいて案件を受注してくれることがどんだけありがたいことか、なんて、まったく腹落ちできないでしょうけどね…
(注)についてですが、これはすごく良いことだと思っているのですが、IT業界は他業界と比べて人の流動性が高いので、転職はしやすいですよね。
たとえば、小さいSIerであっても、ひととおりマネージメントができる(案件を最初から最後まで「まわせる」)方は、すぐに桁が違うひとつ上のランクの会社に転職できます。
逆に、大きい会社で、たとえ歯車であっても大きい案件に携わっていた方は、バリバリのSEということで(笑)ちょっと小さめの勢いのある会社に転職可能です。年収も望めば少し上がります。(その分当然、仕事はキツくなりますが)
小さい会社は、大きな会社、ネームバリューのある会社で仕事していた人間をほしいのです。新卒を学歴だけで採用するのと似てますね(笑
あ、もちろん、業種をうつってみるのも視野をひろげるにはすごくいい経験ですよね。具体的には、SIerから一般企業の情シスに移ってみたりするのも大事ですね。そこで、いわゆる「IT業界」から抜けてもいいし、またSIerに戻ってくるもよし。
◆なぜ起業はダメなのか
起業したり、フリーになったりしたほうがよいのでは、という意見もあるかもしれませんが…
それについては、まず起業して社長になったとしても、以前投稿したとおり、結局人材を右から左に横流ししてマージンをとる会社に成り下がってしまう可能性が高いです。
どんだけ強い意志をもっていても、どんだけ高い志をもっていても、そうなってしまうことが多々あります。ま、それでよいのであれば、止めませんけども… とにかく「社員と周りを不幸にはしないでくださいね」とはいっときます(笑)
フリーですと受注が不安定です。まあ起業しても同じですけども…
けっこう大きな会社に寄生していれば、仕事はあります。営業に文句いってればいいだけですから、ラクです。
起業がダメだといってるわけではなくて、リスクが大きすぎるのです。リスクをとる、というか「楽しめる」覚悟はできてますか?と。リスクに対して歯を食いしばるのではなくて、楽しめないとやっていけないと思います。
ですので、ひとつにこだわらず、すべて経験すればよいのです。会社に入ってひとととり仕事をおぼえてからフリーに転身、そこからさらに社長に転身、とか、なかなかカッコいいんですけども、そこから、成功する人は成功するんでしょうけど、99.5%ぐらいの方は成功しないので、また会社に戻ってこざるをえないのですよね。
社会人生活って50年続きますからね(われわれの時代は40年ぐらいと思ってましたが、21世紀は間違いなく50年でしょうね)。なので、一旦会社組織を飛び出るにしても、またどこかの会社に雇ってもらう前提で、エンジニアキャリアをデザインしていったほうがいいと思います。
◆一生技術者でいたい?
あともうひとつ、よく聞く話として、調整とか、稟議とか、カネの計算とか、マネージメントばかりになって、技術者としての仕事ができなくなる! と不満をもたれる方が多いですよね。
ざっくりいうと「やりたい仕事をしたい」ってことになりますか。
これに関しては、いろんな議論があるようなんですけども、独身で通すなら一生技術者でいいと思います(笑)。あるいはケッコンしてもずっと共働きとか。
えっとたとえばフリーになったとしますよね。そうするといくらでもある案件、仕事ってマネージメントなんですよね。あるいはリーダーとか「統括」とか、そんな感じの。
なので、たとえば中堅以上のSIerにいて、億単位のPJまわしてた、なんて経歴があるとフリーでも引く手あまたです。
転職でも同じです。マネージメントの修羅場の経験があればすぐに、会社規模がひとけた違う会社に転職できます。
そういう求人ってマネージメントスキルとセットでカネへの嗅覚もぜったい求められるんです。いわゆるコスト意識ですよね。それって、外注でマネージメントやってもらうでもプロパでも、当たり前のことなんです。会社って、利益を出さなきゃいけませんからね。技術をこねくりまわして利益が出ればいいですけど、そういうわけにもいきませんので。
一生技術者でいたい、と考えている方々って、そういうマネージメントスキルというか、コスト意識とか、できる限り避けてとおりたいと考える人種なんですよね。
あとはあまりに自明のことですが、同じ会社に5年10年いると、会社というのは技術者を一介の技術者として扱ってくれなくなりますよね。管理職研修を受けさせて管理職の自覚をもたせ、管理職にさせようとする。
ということは、足りないんですよ、管理者が。慢性的に。なりたがる人が極端に少ない業界なので。
だから、管理職を常に育てざるを得ないんです。中途で採用するならもはや管理職じゃなきゃいらない、ぐらいなんです。
管理職を育てる育てる余裕のない会社は外注せざるを得ないんです。一介の技術者なんてそれこそ、やりたい人がたくさんいるのでいくらでも集まります。
言い方変えると… 雇う側ってずっと技術者でいたいっていう人材に対して懐疑的なんです。いい歳して、カネのことから逃げてない?みたいな。それと、前に書いたかもしれませんが、年寄りの技術者ってぶっちゃけ扱いにくいですから、やっぱ単価の安い若手がいいですよね。
どーしても技術者一本でいきたい!っていう方は、経歴書をうまくつくってPJ面談(あくまで「面接」ではない)でよどみなくトークすれば60万/月 前後で最初の案件にはたどりつけるでしょう。でもその先どうする? っていうのが、この時代、まったくみえなくなってきているのです。
技術者の求人はどんどん、昔より早く、若手に切り替わってるような気がしてならないんですよね。最後の砦であった(?)ホスト運用のニーズも今やなくなってきてますし。
でも、前回?も書きましたが、オールドタイプの求人がなくなってしまうわけではないと思います。でも、その求人は完全にワーカークラスとなり、結果、次の時代のワーキングプアになっちゃうんじゃないかと。。そんな危機感をもってます。
ま、独身なら生きていけるぐらいの単価はもらえると思いますが。
◆
だから私は、もはやSEでない宣言をして、だいぶ前におりました。今はもやっとした仕事をしています(苦笑)。「もやっとした」仕事については、以前書いたかもしれません。
でも、とにかく早めにSEからおりてよかったと思ってます。私はSEからはおりましたが、いまだにIT業界にお世話になっており、業界を俯瞰してみることができるようになりました。視野が広がりました。
技術者どっぷりですとやはり井の中です。外に出て世の中を俯瞰するのも必要です。
「外から」とは? これをまとめとして、今回は終わりで、次回に続きます。
・上流工程から下流をみる。
・一般企業の情シス部門からSIerをみる。
・起業して、あるいはフリーとなってサラリーマンSEをみる。
いっかい外から俯瞰してみてから、帰ってくればよいのです。