悠々丸水産業務連絡掲示板

主に東紀州を漁場として出漁。
水揚げから加工まで行っております。

今年のイサギは?

2011年05月19日 17時54分30秒 | 業務報告

晩のおかずに”イサギの塩焼き”とリクエストされて・・・

今回は、ずばり”旬”のイサギ狙い。

イサギの旬は夏?

いえいえ、ここいらのイサギは夏には産卵を終えて痩せているので、イマイチ。

それに比べ、この時期の産卵前個体は脂が乗っていて実に美味

あの脂と言ったらもう・・・

それに白子・真子も絶品

いつも行く場所でも上がり始めたって言うし・・・

これは、行くしかないでしょ??

 

 

で、この日の同船者はmiyutaさん。

一日凪ぐ予報だったので、安心して沖に船を出す。

まずは、行き掛けの駄賃に、と大鰺を狙う。

・・・も・・・全く生命反応が無く、直ぐに転進。

イサギポイントへしばらく走る。

 

ポイントに着くと、真鯛狙いの先行者はいるものの、イサギ狙いはゼロ。

  どうかな?

と魚探を掛けると、

  おや?

さらに・・・

  あれ?

予想に反して、な~んにも写らない。

写っているのは、瀬と瀬付きの小魚と思しき反応だけ

とはいえ、餌を撒けば寄ってこないとも限らないので、あまり期待はできないけれど竿を出してみる。

 

1投目・・・付け餌全残り。

2投目・・・同じく。

3投目・・・同様。

相変わらず、魚探にも魚の反応がない。

海から上がってくるのは、ラインや針に絡んできた小さな浮遊物だけ。

海を見ると同じような小さな物体が無数に漂っている。

そう、

  泥潮

これでは魚がいないのも無理はない。

とりあえず、一通りチェックだけ済ませて、別のポイントへ転進する。

 

転進先には、イサギ狙いの船がいて、竿を出していた。

が、ここも泥潮

あまり、期待はできないが・・・

魚探でイサギの群れを探ることしばし。

ようやく

  それっぽい

反応が現れた

miyutaさんに、

  それっぽい反応がありました~

と告げ、竿を出す。

すると、早速miyutaさんが竿を曲げる

・・・・・

・・・・・

が・・・

引きがなにやらおかしい。

少々のやりとりの末、上がってきたのは、

  サバ

でした。

残念

 

どうやら、”それっぽい”反応は、サバだったらしく、巻き餌に反応している様子が魚探を見ていてもよくわかる

もちろんその後は、

  春のサバ祭り

状態で、ポイントを変えてもサバ・サバ・サバ。

型が良いのが救いではあるけれど、そればっかりでは・・・ねぇ

 

しばらくサバと遊ぶうち、海鳥達が飛び始め、

  ナブラか?

と、期待しつつ、様子を見ていると、

  ぴょ~~~~~~ん

と魚が飛んだ。

正体はトビウオ。

その後、トビウオを追って海面を割ったのは、”シイラ”。

あっちでぴょ~~ん、こっちでぴょ~~ん、とお盛ん

  こっちへ来ないかな~?

なんて思っていると・・・来ました来ました、近くでシイラが飛びました

ちゃちゃっと、道具をセットし、えいやっ!とキャスト。

ちょちょいっ、っとルアーを引いてくると、

  ガツガツッ!!

とアタック

 

 

  シ・イ・ラ

を GETしました

良い顔してます

食べるのも好きなので、狙える位置にいれば素通りできないんです~

 

この後、サバの合間にmiyutaさんにもシイラを一匹GETしてもらう。

シイラ狙いであれば、結構面白いことになりそうな状況になったが、残念ながら本命はイサギ。

しかし肝心の本命はさっぱりで、粘ってみても状況が変わりそうにない状況。

考えた結果、仕方なく狙いを変更し、さらに沖へ船を出すことにした。

 

 

道中、夏の様なべた凪ぎ。

 

 

写真には写っていないけれど、シイラが至る所にいました

 

 

さて、ポイントに到着。

潮の流れをチェックして、第2戦目をサクッと開始する。

1流し目は不発。

2流し目、miyutaさん。

  来ましたよ~

 

 

竿がグイグイ絞り込まれてます

楽しそうなやり取りの末、無事ネットインされたのは、

  良型メダイ

でした。

miyutaさんのレコード?

良く肥えていて、実に美味しそう です。

 

次の流しで、miyutaさんが同型をもう一匹、私がかなり見劣りするサイズを一匹掛け、

  さあこれから

というところで潮が緩み、同時に魚も口を使わなくなってしまった。

ま、それでも土産は十分(サバ多数!ですが)ということで、

  これにて沖上がり

としました。

 

イサギは次の機会に

 

 

 

本日の水揚げ~♪

 

 

  


春の”真鯛”祭り

2011年05月11日 20時02分48秒 | 業務報告

念願叶い北へ!

昨年の春は、予定していた日がことごとく荒れ模様で、結局行けず仕舞い

で・し・た・が

今年は運よく波平丸さんと予定していた日に北で出せる海況となり、波さんの船に乗せてもらうことが出来ました

さて、結果の程は・・・・・

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当日の早朝。

港に着くと、思いのほか寒く、カッパを着こむ。

そして、(波さんが大半の)準備を済ませ、いざ出港

 

実はこの場所は少々思うところがある所。

ポイントへ向かう道中では、久しぶりの景色に色んな思いが頭に浮かび、少々複雑な気持ちでいましたが・・・・・

 

程なくして、魚探をチェックしていた波さんが

  反応あるよ~

と嬉しそうな声を出す。

記録を見せてもらうと、

 ナルホド、納得

の魚影。

真鯛なら、結構な数だ。

道中のもやもやも、これで一気に吹っ飛んでしまった

 

  ここでやるのかな?

と思って聞いてみると、

  違う場所に行きま~す

とのこと。

どうやら、見せてもらった魚影では満足できないようだ

 

さらにもう少し走り、目星を付けていた付近の反応を探って、魚影を確認してから船の位置を決めてアンカリング

船が落ち着いてから竿を出すと、

  良い感じで潮が流れてますよ~

とのこと。

さらに、

  一投目はいつもダメで、二投目に食ってくるんですよ~

なんて言った第二投。

 

 

  来ましたよ~

と早速竿を曲げている。

有言実行さすが波さん

 

 

上がって来たのは立派な真鯛

 

この一匹を皮切りに魚が上がり出し、一流し一アタックの入れアタリ状態に突入

自然保護のため、何匹かは上げている途中にお帰りいただいたものの、

 

 

こ~んな真鯛を始め、良型ばかりが次々と上がった

いやいや、すごいのなんの。

なんせ2キロクラスが小さく見えるんですから

 

もちろんイケスは直ぐに満員御礼

おまけに、海水が全く当たらず、呼吸が出来ない魚が出る始末

持ってきたクーラーに魚を入れてイケスに空きを作っても、直ぐに限界が来て・・・

 

早めの、

  撤収~~~

となりました

 

こんな日は一生に一度あるかないか!?

正に、 

   爆!

な一日でした

波さんに感謝!感謝!です!!

 

 

 

本日の水揚げ~♪

 

 

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晩の食卓も真鯛祭り♪

 帰ってから捌いて見ると、真子がぎっしり入っていてはちきれそう♪

身の方も脂がしっかり入っていて、これまたGOOD

そんな魚を前に、あれやこれやと考え・・・

 ウロコせんべい

 真子のホイル焼き

湯引き&焼き霜造り

カルパッチョ

 づけ

 スペアリブ風

アラのアクアパッツァ

 

を作ってみました。

盛りや焦げ等の見栄えの悪さはご勘弁

でも、お味の方は抜群でしたよ

 

 


待望のイサギシーズン到来!

2011年05月09日 19時12分51秒 | 業務報告

番外編ってことで・・・

先日のこと。

知り合いの漁師さんから電話があった。

   もしも~し

   あ~。イサギ食ってきたど。

   了解!行きます!!

この電話の主は、今の時期イサギの一本釣り漁をしていて、忙しくなってくるとこの様に電話をくれる。

そう、応援要請だ。

   イサギ食ってきたど

これで全てがわかる。

漢(おとこ)に多弁は似合わないのだ

 

 

そんなこんなで、急遽スケジュールを空け、いざ応援へ。

集合時間は午前5時。

少し余裕を見て自宅を出発する。

すると予定時刻の20分前、もう少しで港に到着、といったところで電話が鳴る。

  あ~。今どこ?出るで~

え~~!?5時って言ったでしょ??そんなご無体な・・・

 

な~んて言っても始まらないので港へ急ぐ。

 

港に着き、急いで準備を済ませて船に乗り込むや、直ちに出港となった。

白みがかった空を眺めつつ、いざポイントへ。

 

ポイントに着くと、これまたいつもお世話になっている漁師さん達が既に竿を出していた。

ナルホド。皆さんに先を越されたから電話を掛けてきたんだね

 

船団最後尾に船を着け、隣の船に様子を聞くと、

  小さいのが少しや~

とのこと。

ここのイサギはり良型揃いで、”小さい”とはいっても、十分大きい。

 

早速竿を出すと、思ったより潮が緩く、しばし潮待ちすることに。

30分ほどして潮が流れ始めると、直ぐに魚からの反応があり、3キロはありそうな真鯛が上がった。

この真鯛を皮きりに、イサギ・グレ・真鯛が入れ掛かりとまではいかないものの、飽きない程度の間隔で上がる。

しかし、2時間程で朝のサービスタイムが終わり、”丁度良い時間”とのことで、魚を揚げるため一旦港へ戻った。

 

水揚げを終え再度出港。

再度先程のポイントへ戻るかと思いきや、

  ぼちぼち魚が動きそうやから、次に食ってきそうな場所を探すわ

と、今度はあちこち移動を繰り返しながら反応を探った。

潮が緩まるまで竿を出し、またもやイサギ・真鯛・グレを追加。

結果、2、3か所目星をつけることが出来た。(んじゃないかな?)

 

 

港へ戻った後は、本日の日当を頂いて、笑顔で帰路に着きました。

 

本日の日当~♪

 

ちなみに、日当は現物支給です

イサギや真鯛は針を飲みこまれたりして、”活け”で水揚げできないものを頂きます。

今回は死魚となったのが一匹ずつだけ。う~ん、残念いつもならもっと殺して?いるのにな~

 


春はやっぱりキスでしょう!?

2011年05月06日 20時39分39秒 | 業務報告

良型を求めて!

連休初日。

天気も良いので、”天ぷらネタでも”と総出でキスを狙いに行く。

まずは、おざき釣り具で餌を仕入れがてら情報収集。

すると、

  今年は遅いね~。火力あたりならまずまずってとこかな~

  でも、数は出ないけど型はいい

とのこと。

見習いがリクエストしていた場所は、まだイマイチだということだったので、仕方なく火力前へ向かう。

到着すると、キス狙いと思われる船が数杯浮いている。

  と、いうことは上がっているってことかな?

期待できそうな雰囲気に準備する手に力が入る。

 

さくさくっ、見習い達の分を準備して早速投入してもらう。

が、しばらく流してみたけれど、期待とは裏腹に反応がない。

  やっぱりまだ早かったかな~

なんて思い始めた時、見習い

  アタッた~♪

とリールを巻き始めた。

程なくして上がってきたのは、

 

 

良型キス

見習いは、何気にキスを良く上げる。

上手なのだ。

おそらく、我が社でNo.1だろう。

なので、

  この調子で頼むよ!師匠♪

と食材確保をお願いする。

すると、

  また来たよ~~~

と連チャン。

専務&見習いペアもぽつぽつ上げ、夕飯のおかず分は意外とあっさり確保できた

 

しかし残念なことに、この後潮が動かなくなりキスも口を使わなくなってしまう。

ヒマになった見習い達は、魚や偶然針に掛かってきたウミウシを触ったりして遊んでいたが、それも飽きてくると、寝る始末

  ここで粘るか、場所を変えるか・・・

と考えた結果、粘っても潮が動くまでどうしようもなさそうだったので、ここより潮が動きそうな場所へ移動を決意する。

 

次に向かったのは、数は出ないが型が期待できる場所。

景色も良い場所なので、浮かんでいるだけでも気持ちが良い。

 

ポイントを決めて竿を出すと、ここでも見習いが魚を掛ける!

 

 

満足できる型ではないが、貴重な一匹。

次に見習いがこの日一番のキスを上げ、時合いか?と期待したが、ペースダウン。

しかもこの後、風が吹いてきたので、近くに群れていた小サバをおかず用に少々確保してから竿を納め、帰港しました。

 

 

本日の水揚げ~♪

 

 

 


アラメの植林作業

2011年05月03日 16時33分03秒 | 業務報告

ってご存知ですか?先月末に、この事業の一環として行っている、藻場再生活動を行ってきました。

今回は、沖のいかだで育てた一年生のアラメを捨て石にくくりつけて港内に投入するまでの作業。

投入後は、苗が石に定着するまで港内で中間育成し、頃合いを見て植林場所へ投入することになります。

 

さて、今回。

まずは早朝に参加者全員(30名弱かな?)が植林場所の海岸へ集合し、掃除を行いました。

 

 徐々にゴミが少なくなってきているものの、まだこんなにありました

 

 

掃除の後は、漁港へ場所を移して種苗を固定する捨て石にペイントをします。

 

 今回はこれだけの石を用意。

 

 これらは石に針金をモルタルで固定させたものです。

これに絵付けをしてもらったのですが、子供たちが大活躍してくれました。

 

 見習いは、”絵”でなく、なぜか字を書いていました。

   なんで”お米”なの?

   好きだから!!

 なるほどね~

 

 などなど・・・こんな感じになります。

ちなみに、なるべく広範囲にべたっと塗り付けた方が、視認性が良くなり投入後の観察中に自分の書いた石を見つけやすくなります

この3枚なら1枚目が一番見つけやすそう

 

 

 これが今回の苗である、アラメの1年生です。

細い割り箸の様な木に10株くらい植え付けてあるものを半分にカットして、先程書いてもらった石に固定していきます。

 

 出来上がりはこんな感じになります。

 

 完成した苗床を船に積んだところ。

これらを順次投入していくのですが、アラメは乾燥するとすぐに傷んでしまうので、素早く投入していきます。

 

 この様にダイバーが潜って育成場所へ丁寧に投入します。

  

 投入場所を上から見るとこんな感じです。

やっぱり大きく色を塗った石が見やすいですね~

   

 

さて、無事全ての苗床を投入した後は、スペシャルイベント”イセエビの放流”を行いました。

数はさほどありませんでしたが、脱皮したてのエビがいたうえ、初めてエビを触る人もいたのでそれなりに盛り上がりました

 

 

今回は以上で終了。

・・・

・・・

・・・なのですが、見習い達はもちろんこれだけでは終わりません

まだ冷たい海に全身浸かって(泳ぐ、と言った方が正しいかも!?)満面の笑みを浮かべていました

 

イセエビもアラメも見習い達のように元気に育って欲しいですね~