残念な知らせ

もう６０年以上前のことです。
伊勢湾台風の被害を受け、命からがら熱田警察署へ逃げ込んだ。
一夜明け、それからの約一か月間、母方の菩提寺に避難生活でお世話になった。
祖母も被害に遭い、寺に身を寄せていた。
熱田神宮近くの寺でした。
私たち家族、叔母夫婦もご住職のご好意に甘えてお世話になりました。

従妹から電話が入った。
ご住職がお亡くなりになったとのこと。
遅くなったが、ご挨拶に行かせてもらった。

ご住職はこの時の経験から、寺は避難場所として受け入れられるようにと大広間も作り、浸水してもいいように土台も上げ、頑丈な建物にした。
幸いなことに伊勢湾台風以後は、そのような災害はない。
代わって、地域の子供さんのための夏の合宿をしたりして、地域貢献をされてきた。

読経の声が素晴らしく響き、聞き入ってしまうほどでした。
宗派は違うが、父が生前から亡くなったら「おっさん」（父はこうご住職のことを呼んでいた）にお経を上げてもらってくれと言っていた。
世代交代したが、快く引き受けてくださったのを思い出します。

お世話になった方々が順番に鬼籍にはいられ寂しいが、お返しもできず申し訳ないことです。


日々どうにか過ごしています。
両親と叔母夫婦の位牌に向かい、報告をしました。

合掌

撮影地　　静岡県　浜松市