運命と出会う瞬間

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ウリンボウの奇跡

2012年07月10日 22時44分50秒 | Weblog
年の離れた姉妹のような存在の従妹たち。
彼女たちのオシメを変えたり、幼稚園の遠足に引率したり
小さいときからずっとみてきた二人。

その二人ともが
立て続けに女児を出産したのだけれど
一人の方は40才にしての初産で、しかも双子というせいか
重度のつわりで入院を続け
ガリガリに痩せて、やっとの思いで無事に未熟児たちを出産したのでした。

けれど。。そのうちの下の○○ちゃんは
生まれてもう5ヶ月経っても退院することができず
ずっとICUの中で育ち
このたび、3500グラムしかない身で
前例のない大手術で心臓の穴を塞ぐことに。

7月1日、
大飯の原発が再稼動となったその日に
お詫びのご挨拶も兼ねて
或る研究会の先生方と訪れた
六甲の山の中腹のイワクラ手前の
大地の神と書かれた祠の前で

手術を控えながら高熱を出したその子が危ないと連絡が入り
わたし達の無力さ、それなのに
生き方を変えられない傲慢さを全て見せられているように感じて
人という種としても、私という一人としても
申しわけなくて、いたたまれなくて
吹きすさんでいた雨に濡れながら
ごめんなさいと涙ながらに祈っていたら
左の頬がかっと熱くなって
振り返りみると
なんと、木立の間からキラキラと木漏れ日が
小さなダイヤモンドのように現れて
周囲を七色に光らせながら照らしてくれていたので
ありがたさと申し訳なさに、一層泣いていたところ

サササ・・・と何かが手前方で動いていくのが見え。。。エ!?
目を凝らしたら
わああ、初めてみる、野性の、あれは白い縞の可愛いウリンボウ。
ぞろぞろと四匹が連なって歩いているその前には
大きな母親イノシシが。

子連れの母は、防御で気が荒いのでは??と思ったけれども
「あ、あれは、ウリンボウですよね!!」と
発してしまった私の声を聴いて、もう遅い。
同行の方々が、本当だあ、とか、カメラまで向けて
だいじょうぶかしら、とみていると
その親子はまるでわたし達に姿をわざわざ見せるように
数秒向き直り
それから鳥居をくぐって藪に還っていったのでした。

何の根拠もない、ただの直感だったけれど
ああ、まだ、神様は人類をあきらめていないよって
教えてくれたのだと
そして、危篤の知らせの赤子もきっとだいじょうぶと
思ったそのとおりに
もちなおした○○ちゃんは
その数日後、イチかバチかの前例のない
8時間にも及ぶ大手術も
奇跡としかいえない乗り越え方をして
医師団の予想を裏切るほど回復も順調に、
昨日人工心肺もとり、
胸を閉じる、再手術も成功したのでした。。。

ありがとう、、
ちょうど見つけて買った
ウリンボウのマスコットを下げたICUのベッドに戻った○○ちゃん
あなたの生命はいただきなおした生命だから
きっと、あなたは、地球のために
お役に立ってくれる、素敵な娘になるんだよね。
わたし達が、木々や、草木や、岩や土や、動物と
みんなまるごとひとつで
この星に共存しているんだってことを
忘れずに大切にしていく
森の番人でいようよね。

イノシシのお母さん
わたし達の母なる大地さん
どうか、わたしたちが
おおいなるイノチに、感謝と畏怖を
思い出して
正しい生き方に還れますように。
深謝。。。。

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