すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

安保関連法の成立から一ヶ月の憂い

2015年10月19日 | 日々思うこと

秋晴れの日が続き庭仕事が捗るもキリがなく、日没時間が早くなって5時を過ぎるともう暗くなってしまいます。日曜日の夕方、上越からの帰り道に糸魚川駅へ立ち寄ると西の空に太陽が沈むところで、急いでシャッターを押しましたが逆光技術(?)が伴わずヘンテコな写真です。

集団的自衛権行使容認を含む安全保障関連法が成立してから一ヶ月が経過、アベ首相は18日に米海軍横須賀基地に配備された原子力空母に乗艦し、「ありがとう、ようこそ日本へ。心から歓迎」と・・・。そしていつの間にか内閣支持率も上向きで、来夏の参院選に向けて「1億総活躍」に躍起のこの頃です。

昨日は19日とあって「憲法を守る糸魚川憲法共同センター」の呼びかけで、夕方5時から戦争法制反対の集会デモが行われました。市役所前の亀ヶ丘公園には参加者が次々と集まり、「準備OK!」さあこれからというところを撮りました。5時半から暗くなった中央大通り線をデモ行進で空気もヒンヤリ・・・、解散の頃にはもう真っ暗です。次は29日のスタンディングで、安保法制廃止まであきらめずに「9の日」に行動しょうと確認し合いました。

ところで「じょうえつ平和のための戦争展」での南京大虐殺パネルの犠牲者写真の一枚は毎日新聞社提供のものでしたが、ユネスコの世界記憶遺産「南京大虐殺」をめぐり、地方議員までがその拠出金について政府自民党の対応は共感できるとし、税金の無駄と言わんばかりにフェースブックに書き込んでいるようですね。日中歴史共同研究の2010年の報告書では、虐殺行為に及んだ日本側に責任があることでは一致したものの、犠牲者数については平行線で正しい数の認定は困難ではと受け止めています。

グローバル化の中で日本政府の国際機関の振る舞いが問題だという理由で分担金を払わないという主張は偏狭的な愛国心に訴えることができますが、国際社会での日本の国益を損ないかねるのではと・・・。今回、日本としてはお金のことを言い出すのではなく、あくまでユネスコの決定の誤りを指摘し是正を求める“正攻法”によるべきではなかったでしょうか。

さて「国の借金」もいつの間にか1千兆円を突破し、過去最大の1039兆4132億円(2014年6月末時点)です。そんな中で防衛省は2016年度予算案の概算要求を公表し、過去最大の5兆911億円という防衛費に驚くばかりです。さらに米国を思いやる余裕がないはずですが、政府がアメリが軍の駐留を負担する“思いやり予算”(=在日米軍駐留経費負担)は年々上昇し、2014年度は1848億円ですべて国民の税金から支払われてきました。

国家予算の37億円のユネスコ分担金を噛み付きながら、年々増大する防衛費は問題にならないようで、国も地方も政治家かこの国の未来を暗くしていることを痛感する安保関連法成立から一ヶ月の憂いです。

「日中戦争・太平洋戦争における本県からの海外派兵」地図を拡大しました。