すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

古民家再生と人類の理想「憲法守れ」と訴えた人たち

2019年01月15日 | 日々思うこと

亥年も早や小正月で“賽の神”行事を三連休に行った地域が多く、今日は朝からの南風で日中の最高気温が12度を超える暖かさです。

小正月といえば“小豆がゆ”ですが、簡単お汁粉を作りました、このところ小豆を煮ることもなく、市販の小豆缶詰で徳島産和三盆と北海道産の小豆100%を求めています。小豆には炭水化物の他にアミノ酸も豊富で、ビタミンB群やカリウム・カルシウム・鉄分なども含まれて、無病息災を願う日本人の知恵を感じます。

昨日は雪の少ない上越市の友人Iさん宅へ、Fさんと一緒に出かける計画があり、ウキウキしながら車を走らせました。Iさんは上越市の山深い中ノ俣集落で暮らし“山の幸”などを市内の“市”で販売する生業で、2年前の春に自宅を火災で失いました。昨年に市街地から少し離れた住宅地に古民家を求められ、お誘いを受けていたので新年早々に伺うことになりました。

外観では今風の住宅ですが、家の中に入ると今まで見たこともないような大きな欅の梁や柱に目を見張りました。持ち主の方が25年ほど前に、山間の築200年ほどの民家の部材を移築して建てられ、高齢になり手放したという高級感あふれる古民家です。薪ストーブもあり、柔らかな温もりの茶の間の掘りコタツで、欅などの古木に囲まれての政治談議などで話題が尽きません。写真をいっぱい撮るつもりが“おしゃべり”に夢中で、あっという間に夕方になってしまい急いで心温かくして帰途に着きました。

TVドラマ『家政婦は見た』シリーズや『日本昔ばなし』などで活躍された女優の市原悦子さん(82)の訃報を各局から伝わってきます。

上の写真は戦後71年の8月14日の赤旗日曜版の掲載記事です。長年、戦争童話を朗読してきた市原悦子さん、戦争の流れが止められなくなる前にとの思いが伝わってきます。

そして戦後を代表する哲学者で戦争反対の姿勢を貫いた梅原猛さん(93)の訃報です。故井上ひさしさんらと共に市民団体「九条の会」設立の呼び掛け人に名を連ね、人類の理想として憲法9条の意義を訴え続けてこられました。

老いをも寄せ付けず「90歳を超えて、自分の哲学を磨く時が来ている」と、いつも旺盛な好奇心と探究心の梅原猛さんでした。慎んでお二人のご冥福をお祈り致します。

写真は頂き物の佐渡産のかき餅ならぬ“さつま芋餅”です。何でも蒸したさつまい芋を一緒にして餅を搗くそうで、丁寧に切って藁でまとめての保存食で、先人の知恵に目を見張ります。限りあるいのちの中で、古民家再生といい受け継がれてゆくことに人類の知恵の深さを感じながら、戦争ほど愚かなことはないと痛感する小正月です。