すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

実りの秋と首相応援番組

2015年09月04日 | 日々思うこと

昨夜は9時半からEテレ「すてきにハンドメイド」を見ていたら突然の停電で、エアコンもオーブンも使っていないのにどうしたことかと・・・。街灯もお隣りの家も真っ暗でまあ直ぐにつくだろうと思い込んでいましたが30分を経過しても回復せず、やっと11時頃にいつもの明かりが戻りました。

今朝の散歩道、ご近所の畑のヒマワリの花も終わり、風にゆれる可憐なコスモスが咲いているので、愛犬のリードを片手に持ちながらシャッターを押しました。コスモスが咲き出すといよいよ実りの秋で、今日は上越の親戚から初物の栗と茄子などをいただき、友人と根小屋の家へおすそ分けすると“物々交換”で茗荷を少しいただきました。

一連の安保関連法案をめぐり、地方議会の公明党議員の「憲法違反ではない」発言がクローズアップです。そんな中で、元最高裁長官の山口繁氏(82)が「少なくとも集団的自衛権の行使を認める立法は違憲だと言わざるを得ない」と述べ、昨年7月の閣議決定について、「(解釈変更に)論理的整合性があるというのなら、(政府は)これまでの見解が間違いだったと言うべきだ」と語っていました。

また2日の上越市議会での討論で「世論をヒステリックにしている」という発言は、市民の方が法案の危険性を理解しているから反対の声を上げているのであって、決してヒステリックではなく誤解しているのは戦争法案をゴリ押ししょうとしている人たちではないのかと・・・。そして参院特別委員会で、自衛隊の河野幕僚長が昨年12月に訪米した際、米軍幹部に「安全保障関連法案が今夏までに成立する」と伝えたとされる資料について、中谷防衛大臣のあいまい答弁が気になります。

問題は国会で審議もされていない重要法案を、米議会で公約してくる安倍首相そのもので、驚くことに今日の午後の日テレ「情報ライブ ミヤネ屋」に生出演で、NHKもニュースでこれを伝えているのでビックリです。「ミヤネ屋」は録画するほどの価値なしと流していたら、内容は完全に安倍政権の広報と首相応援番組に終始したことが分かりました。

さらに首相は同じ読売テレビが制作放送のバラエティ番組「そこまで言って委員会NP」収録にも参加というから呆れてしまいます。日曜午後のこの番組は“地上波のチャンネル桜”とも呼ばれるほどの超タカ派の討論形式の内容ですが、「国民へ丁寧な説明を」と言いながら自分をヨイショしてくれる番組だけを選ぶ国のトップです。公共放送NHKが「アベチャンネル」とまで言われる中で、国会で審議中だけに首相の軽率なる行動とメディアのあり方を考えてしまいます。

そして今夜のニュースで、シリア難民とみられる男の子の遺体がトルコの海岸に漂着した映像に胸が痛みます。日本はこれまで難民問題に消極的でしたが、少なくともカタチを変えた「国際貢献」の一つで、島国ゆえのヘイトピーチなどは払拭して目を向けてゆかねばならないのではと感じる一日の終わりです。


公明党と創価学会員と映画監督羽田澄子さんと

2015年09月02日 | 日々思うこと

県内各市町村では9月定例会がスタートし、今国会で審議中の安全保障関連法案への危機感で請願や議員発議の意見書などが提出されており、その採決を注視しています。

上越市議会においても定例会2日目の今日、本会議で「安保関連法制定中止を求める意見書」について討論が行われるというのでインターネット生中継を視聴です。午後1時45分から、5人の議員が交互に賛成と反対の討論に立ち、意見書に賛成(安保法案には反対)は上野光悦議員と本城文夫議員の2人で、反対(戦争法案に賛成)を述べたのが3人でした。

提案説明に立った上野議員もさることながら、戦前生まれのベテラン本城議員は戦争体験などを述べ、長野県では7割の市町村議会が意見書を採択していることや、過去の反省から平和憲法がつくられたなどと力強い討論でした。驚いたことに反対討論の議員の中には、30日の上越大集会のチラシを掲げで「世論をヒステリックにしている」と言い出すので呼びかけ人の一人として呆れてしまいました。

さらに公明党の上松和子議員に至っては「憲法違反ではない。戦争法案は戦争防止法案です」と言い切り、よく知る女性議員だけに本心とは思えず、政権与党ゆえの苦しさなのでしょうか。そういえば糸魚川市議会でも31日の定例会初日に「安全保障関連法案の徹底審議を求める意見書」が採決され賛成少数で否決でしたが、この時も公明党の保坂悟議員が意見書反対の討論をしておりました。 

そんなことで上越市議会でも採決の結果、賛成少数で意見書は否決され、午後2時15分に散会です。パソコン映像で見る限り10人程の議員が賛成に起立でしたが、どこでも市民と遊離する議会を正すのは有権者だけのようですね。

公明党といえば創価学会が支持母体ですが、30日の国会前で創価学会の会員らが名誉会長池田大作氏の平和への理念を述べ、安保法案反対の声を上げていた映像をニュースで見ました。そして「安倍政権を支える公明党の方針に反対する署名を集めています。これを提出して受け入れられなければ、選挙で公明党を応援することはできない。」という演説で拍手をもらっていたことも伝わってきました。

写真は『食べもの通信』9月号です。巻頭インタビューは記録映画90本に日本の未来を託してきた映画監督の羽田澄子さんです。今年89歳になられますが、20年ほど前に上越市女性映画祭でお会いした頃と変わらないはつらつさです。1976年にテレビ用『いま原子力発電は・・・』を制作し、いち早く福島の原発を取り上げ、廃棄しようにも捨て場のない放射性汚染物質を警告していました。

羽田澄子さんは安保法案を押し通そうとする安倍首相の出現で、改めて映画制作に意欲を持ち、戦争を知らない若い世代に伝えるため新作に挑戦中ということです。そして「戦時中は多くの人々を犠牲にしましたが、戦後は高度経済成長を支えてきた国民の声こそ大切にすべきでしょう」と語っています。主権者の声を無視する政権与党の暴走を止めるのは国民一人ひとりであることを痛感する一日の終わりです。


9月のはじめのブルーベリーと三つの谷と

2015年09月01日 | 日々思うこと

9月に入りふと気がつけば晴天に恵まれない中で、平場の田んぼではいつの間にか早稲種の稲刈りが始まっています。自然界の異変はどうすることもできませんが、根知谷で栽培されているブルーベリーの実を楽しみにしていたら、先週の台風15号の影響で収穫の見込みなしとの連絡にガッカリです。

実は7月23日から何回か入荷したのですが、その大半を先に友人らに回して我が家の分は後回しにしました。そんなことで急きょ、日曜日に上越集会へ同じマイクロバスに乗っていた西海谷の人の自家用のブルーベリーを1キロほど分けていただけることになりました。

台風前に収穫して冷凍にしたものでしたが早速、ホーローの大鍋でのジャム作りです。今回は保存用ですが低糖度にしてレモン汁を加えて、ビンもしっかりと煮沸消毒をしてでき上がりです。時どき知り合いらから「忙しいのに大変でしょう」と言われますが、そんなことはまったくなく癒されるひと時です。

夕方、早川谷の薪のかまどのパン屋さんが配達に来たので、ブルーベリーの苗木を植えることをすすめ、その栽培ノウハウを伝授(?)です。ついでに庭の鉢植えのラズベリーの木を差し上げ、というより持って行ってもらい「広い所に植えるといっぱい実がつきますよ」と・・・(笑)。 

写真は毎月届くサントリーウエルネスからのカレンダー「デスクトップ2015年9月」で、「ぜひあなたのデスクトップを美しい風景で飾ってください」と・・・。今日は糸魚川の“七谷”のうち、根知谷・西海谷・早川谷のことにふれましたが、自然美あふれるこのような似た風景をどこでも見ることができました。しかし近年では、減反政策や中山間地の担い手不足と高齢化で、棚田の荒廃が目立つようになってしまいました。

ところで30日の国会前の戦争法案反対の大行動などについて、官邸だけでなく橋下大阪市長までもがツイッターで「デモは否定しない」としながらも、「デモで国家の意思が決定されるのは絶対にダメだ。しかも今回の国会前の安保反対のデモ、たったあれだけの人数で国家の意思が決まるなんて民主主義の否定だ」と・・・。ついこの間は政治の世界から引退すると言っていたはずの人・・・、維新の党をめぐりコロコロと変わる無責任さと立憲主義をも忘れたかの「民主主義の否定だ」と主張する弁護士発言には呆れるばかりです。

デモへの規制強化は憲法が保障する「表現の自由」に抵触することは言うまでもなく、今回の世代を超えて広がりをみせる安保法案への抗議行動は、この国の民主主義の質そのものを問いかけているのではないでしょうか。