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『輸送艦ではなく強襲揚陸艦だった「おおすみ」』
フランス海軍のミストラル級強襲揚陸艦4隻がロシア海軍向けに建造されている。ロシア海軍は、『2008年のグルジア紛争の際に、黒海艦隊の輸送能力の不足で増援部隊の揚陸に26時間を要したが、ミストラル級だと同任務を40分で遂行できる。』と揚陸能力や機動性向上に期待している。
強襲揚陸艦とは、人員や物資の輸送を目的とした艦船のうち、岸壁などの港湾設備に頼ることなく、『敵前での強襲』目的で自力で揚陸する能力をもった軍艦のこと。
当初は揚陸艦が直接海岸に乗り上げて揚陸する戦車揚陸艦(LST)が主体であったが、現在では、船型大型化と母船が陸上砲火に晒されるのを防ぐため、空輸を主体とする強襲揚陸艦が主流となっていった。
以前の戦争では大活躍した第一次世界大戦時代の戦艦や第二次世界大戦の空母等の超大型艦船は、ミサイルなどの対艦兵器の性能向上で本来の軍事的役目(戦争の主役の座)が終わっていると言われている。
強襲揚陸艦の特徴とは、全通飛行甲板と片側に寄った船橋など空母とよく似た外観が挙げられる。
『なにわのあしはいせのはまおぎ』
『難波の葦は伊勢の浜荻』とは物の名や風俗・習慣などが,地方によって変わる『たとえ』であるが、アメリカや英仏など主要国で『強襲揚陸艦』と呼ばれている軍艦を、日本の全てのマスコミでは金太郎飴の如く右は産経新聞から左は赤旗新聞まで、ロシア(ソ連)や中国の場合は『空母』という大仰すぎる、『違う名称』で呼んでいる。
水増し(嵩上げ)表現の中ロ両国の場合とは逆に、日本の自衛隊の保有している強襲揚陸艦「おおすみ」では『輸送艦である』と謙虚すぎる表現を行っている。
やっぱり艦船の名称が違っているのである。
孫子の兵法の『兵は詭道なり』では、弱い場合には強く見せ、強い場合には弱く見せて勝つために可能な限り敵を騙す『詭道』が重要とは言うが、これでは『やり過ぎ』であろう。
日本のマスコミでは同じ強襲揚陸艦を、所有する国別に『三通り』に別々に呼んでいるが正に『なにわのあしはいせのはまおぎ』である。
艦船の任務なら『強襲揚陸艦』(米英仏)であるが、見かけは『空母』(中ロ)であり、主な仕事は人員や物資の輸送なので、無理やりの屁理屈なら『輸送艦』(日本)なのである。
『横並びの日本のマスコミ』
日本以外の世界で駆逐艦(destroyer デストロイヤー)と呼ばれている海軍の主力戦闘艦を我が日本では護衛艦と呼んでいるので、強襲揚陸艦を輸送艦と謙遜して、別名称で呼ぶのも同じ種類のインチキですね。
姑息すぎる擬装行為としては一貫性があるが、政治的な立場やマスコミが違っているのに全面的に同じ名称なのは腑に落ちない。(マスコミによる横並びの暗黙の談合行為?)
英語は『I』の一語だが、日本語では『オレ、ボク、ワタシ』などと、その場その場の相手と自分との関係や立場などで、臨機応変に使い分けるのが決まりごとであるが、強襲揚陸艦「おおすみ」を『輸送艦』と呼ぶ今回の場合は、マスコミの政治的なせこい単なるプロパガンダである。
今回フランス海軍のミストラル級強襲揚陸艦がロシア海軍に移管された途端に、マスコミの報道が今までの例に倣って『ロシア海軍の空母』に二階級特進するとしたら大笑いである。
今のような、あまりにも愛国的なマスメディアの存在が、日本を益々悪くしている事実に何故気が付かないのだろうか。
『海上自衛隊輸送艦「おおすみ」衝突事故』
1月15日午前8時頃、広島県の阿多田島沖で海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」8900トンと遊魚船が衝突沈没、2名が死亡した。
この事故に対するマスコミの報道姿勢が、過去に発生した自衛隊の艦船と民間船舶の衝突事故と比較して大きく違っている。
日本の病的な右傾化は極限まで達しており、ほんの数年でマスコミ報道が大きく劣化している可能性が有るのですから恐ろしい。
記憶に新しい2008年2月19日のイージス艦「あたご」7700トンと千葉県勝浦市漁協所属のマグロ延縄漁船清徳丸7トンの衝突事故は双方の船の大きさの違いが、今回の衝突事件と似ている。
船の衝突事故の場合、『大きさ』が一番重要なので必ず双方のトン数が表示される。
ところが今回は『輸送艦「おおすみ」(全長178メートル)と釣り船「とびうお」(全長7.6メートル)の衝突事故』と、長さで表示する。
今回は沈没した釣り船「とびうお」側だけトン数の表示が無い不思議。辻褄が合わない。
釣り船「とびうお」は、5トン以下のいわゆるプレジャーボートで、外洋仕様の漁船よりも遥かに小さかったと思われる。
国際海洋法では、二隻の動力船が互いに進路を横切る場合において衝突するおそれがあるときは、他の動力船を右舷側に見る動力船は、当該の他の動力船の進路を避けなければならないとあり、6年前のイージス艦「あたご」が回避船で、漁船清徳丸が保持船となる。
海の裁判所である『海難審判』では、自衛隊のイージス艦『あたご』の過失責任が明確に認定されていて疑問の余地が無い。
『海上自衛隊強襲揚陸艦「おおすみ」の回避義務』
今回の衝突沈没事件では、互いの進路を横切る『行き交い』(横切り)関係では無く、両船は同一方向に向かって併走していた。
この場合には相手の船を右舷側に見る船(遊漁船)に回避義務があり、海上自衛隊の「おおすみ」側が保持船となる。(接近しすぎた場合に右側の船は直進出来るが,左側の船は左遷の義務が生まれる)
遊漁船「とびうお」は遅い海自の「おおすみ」を、加速して右側から追い越して前方(左側)に出てから通常の速度に落としていた。
その後、今度は「おおすみ」が加速して遊漁船を追い越したと思われるが、このとき「おおすみ」の船腹(左舷)中央に「とびうお」が衝突している。
今回のように、併走している遊漁船を追い越す場合には逆に自衛艦「おおすみ」に衝突回避義務があり、遊漁船側は保持船である。
『釣り船追い越しの失敗と見張り不十分』自衛艦衝突 海自OBが指摘
海上自衛隊の「おおすみ」(8900トン、田中久行艦長)は15日午前6時30分ごろに呉基地を出港、衝突したのが8時ごろ。
通常なら出港して40分くらいまでは航海保安についているが、衝突事故を起こしたころにはそれが解除されていた。
『航海保安』とは、狭い海域で大小の船舶が行き交い、慎重な操縦が求められるとの艦長の判断を受け、『総員、航海保安につけ』と下士官が号令して『全乗組員配置』となる。
普段は無人の上甲板の左右にそれぞれ複数の見張り要員が立ち、後部にも連絡要員と幹部が配置につくのをはじめ、調理要員を除く全乗組員がそれぞれの配置につくなど『戦闘配置に近い状態、文字通りの総員配置』になる。
狭い湾口から広い航路帯に入り、航海保安が解除された状態で航海していたはず。じつは、この解除後が一番、海難事故を起こしやすい。
航海保安が解除されるとブリッジ(艦橋)以外の見張り要員は元の部署にもどり、それまで張り詰めていた気分が緩む。
とびうおが速度の遅い、「おおすみ」を追い越した後、「おおすみ」が右に旋回、その後、加速して左に針路を変更したとき衝突した。
『おおすみは自船を追い越したとびうおの存在はわかっていたはず。しかし、前方を横切る他船の回避で右に旋回したため、決まった航路にもどす必要から艦長の許可をとって加速して左に変更した。そのときとびうおの位置を把握していなかった可能性がある』
『おおすみがとびうおの存在を把握していたら、左旋回するときに、とびうおからの距離を十分にとった位置で追い越したはずだ』。
『とびうおに気がついたときはあまりに接近しすぎて、警笛は、間に合わないことを承知で鳴らした、いわばアリバイとしかいえない』。
海上衝突予防法は、追い越しをかける船に回避義務があると定めています。
(2014年1月19日(日)赤旗
『誰も報じない6年前の類似事故』
マスコミでは今回の衝突沈没事件で、同じく2名が死亡した6年前のイージス艦「あたご」7700トンとマグロ延縄漁船清徳丸7トンだけを先例として取上げる。
しかし、イージス艦「あたご」事件は、洋上での行き交い船同士の衝突であり、狭い航路上を併走していた今回とは事故原因がまったく違う、
今回のような併走する大きさの違いすぎる船舶の衝突事件の類似例では、イージス艦「あたご」ではなく、その4ヵ月後の2008年6月10日の尖閣諸島魚釣島沖での海上保安庁の巡視船「こしき」(966トン・乗組員32人)と台湾の遊漁船との衝突沈没事件がある。
6年前に今回とほぼ同じ種類の原因による沈没事故が起きていたのである。
しかも、何故か、日本のマスコミの事故に対する報道姿勢も今回と同じであった。
今回衝突沈没した釣り船『とびうお』は7・6メートルの船の長さと最大12人乗りと報道するだけで、トン数の表示が無い。
6年前に衝突沈没した台湾の遊漁船の聯合號(レンゴウゴウ)もマスコミ報道では『16人乗り』とあるだけで、やはり船のトン数の表示が何処にも無い。
なぜかマスコミの態度が、そっくり同じなのである。
6年前に日本の海保は、尖閣諸島・魚釣島の領海内に侵入した船を追跡中、ジグザグに逃走する遊漁船が急に右旋回し、巡視船の左船首部分に衝突したと発表したが、台湾の劉兆玄行政院長(首相)が『開戦の可能性を排除しない』と猛反発。謝罪と賠償を要求する。
ところが日本側のマスコミは4ヶ月前のイージス艦「あたご」は大きく報じたが、この台湾の遊漁船沈没事件では、何故か騒動にはならず小さな扱いだったので、多くの読者が見落としている。
たとえ読んだとしても記事が小さいので記憶に残らない。
釣り客の一人がビデオで撮影していて、この動かぬ証拠で日本の海保(警察)の真っ赤な嘘が暴露される。
ビデオなど確かな記録により沈没した台湾の遊漁船は自動操舵で航行中だったことが判明し、日本側(海上保安庁)が謝罪し損害を賠償して決着している。
大型船の場合には、自分が作り出す潮流に小さな船が吸い寄せられるので接近しすぎると、6年前の海上保安庁の巡視船「こしき」や、今回の海自の強襲揚陸艦「おおすみ」のように船腹に衝突沈没させてしまう事故が発生するのです。
日本のマスコミですが、6年前のイージス艦「あたご」ではなくて、海上保安庁の巡視船「こしき」の衝突を出せば、読者の全員が沈没事件の真相を即座に理解出来るのである。
しかし、(あまりにも権力側に不都合なので)絶対に巡視船「こしき」の事故例を出さないから今のように混乱するのである。
『陸上なら、ありふれた接触事故』
今回の海自の「おおすみ」が引き起こした沈没事故ですが、道路上なら良くある種類の、大型車による幅寄せで接触して二輪車を転倒させる事故か、あるいは左折するトレーラーに自転車や歩行者が巻き込まれる事故であり、少しも珍しくない。
陸上なら『良くある一般事例』であり死亡者が出ているのですから、即座に運転手が現行犯逮捕されています。
海上でも本来なら海保が速やかに証拠の保全を行うが、6年前のイージス艦「あたご」では後手に回り大事な証拠類が消えていた。
この事が後で祟り、海上自衛隊側が認めたので、海難審判ではイージス艦「あたご」の過失が確定する。
ところが刑事事件では当直士官が『無罪』を主張して争い、当然残っている筈のレーダーやGPSの記録が無いので沈没した漁船の航跡が判らないなど検察側の証拠が不十分で有罪には出来ない。
沈没事故は一番下の現場だけの責任では無い。下っ端の当直士官としては『自分だけが有罪』では納得行かないと裁判で争ったのは当然なのです。
今回の海上自衛隊ですが「あたご」の失敗で知恵を付けたのか少し賢くなり、一切の発言を禁止。現在「おおすみ」は何の発表もおこなっていない。
公権力が自らの正当性の主張を放棄しているのですよ。もう無茶苦茶である。(マックス・ウェーバーは、国家の定義として『正当性の主張』を一番にあげている)
『正当性の主張』を行わないものは、最早『国家』では無いのである。
益々日本全体が極度に悪化して救いが無い。もはや末期症状で『死に体』なのでしょうか。
『自民党総裁選挙(総選挙直前)の安倍晋三の爆笑証言』
6年前の尖閣沖での台湾船と海保の事故ですが、究極のアホである安倍晋三は2年前の自民党総裁選に立候補。ニュースステーションに出演して、当時マスコミで大騒動になっていた『中国漁船衝突事故』の民主党政権を批判する心算で、自分の首相時代のお手柄として尖閣諸島で『5000トンの巡視船をぶつけて外国船を追い払った』と自慢していた。
低脳安倍晋三による『わざと巡視船がぶつけた』との驚愕のお馬鹿発言に対して、テレビ朝日のニュースキャスター等は一切沈黙。
安倍の無茶苦茶発言は『言わなかった』か、『聞こえなかった』ことにしてして、頭から無視して誤魔化す。(多分マスコミ関係者は事前に沈没事件の顛末を知っていたのでしょう)
実は、海保の巡視船と台湾の釣り船の衝突沈没事故は、なんらかの過失による事故ではなかく、何と犯人(主犯)は安倍晋三だったのである。
日本の海上保安庁(巡視船こしき)側がわざと引き起こした、故意の『事件』だったとは絶句するしかない。
今回の海自の「おおすみ」の引き起こした沈没事故で、日本のマスコミですが、絶対に尖閣沖での台湾船沈没事故を報じない。
『知らない』からでは無く(我が身かわいさか、愛国心か、動機は不明だが)、『知っている』から報じることが出来ないのである。
今の日本では、ほぼ全てのマスメディアが、70年前に完全に『先祖がえり』していて、少しも違いが無い。
日本の真実を報道すればどうなるか、『誰よりも良く知っている』のである。
一般大衆が真相を知った後の『結果』を『知っている』。だから仕方なく『黙っている』のですよ。
挙国一致の大政翼賛会で大本営発表を繰り返す、この国のマスコミは『もう 終わっている』のです。
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日本の自衛隊の持っている戦車には、(自動車と同じような)世界で唯一の方向指示器付きらしいですよ。
強襲揚陸艦を輸送艦と言い換える自衛隊ですが、平和ボケですね。ただ腹が立つのがマスコミの姿勢で全員が横並びで誰も間違いを指摘しない。
今回の衝突沈没事件では、事故の形態がイージス艦あたごでは無く、
その4ヵ月後に起きた海保の巡視船による台湾の釣り船の接触沈没事件とそっくり。
ところが誰一人指摘しない。不思議すぎるのですよ。去るものは日々に疎しとは言うがイージス艦あたごの事件とは4ヶ月違いの同じ年ですよ。忘れるはずが無いのですが、最初から沈没事故を知らないのでしょうか。情けないですね。これではマスコミのうそに幾らでも騙されます。
戦死を散華、撤退を転進、と呼んでいたのは有名ですが今でもマスコミによる言葉のすり替えは行われている。
週刊誌で、韓国中国の性労働者は売春婦なのに、日本の性労働者は風俗嬢・AV女優。さらに「侵略・進出」を都合良く使い分けたりする。
一番、失敗だった表現転換は、
「連合国」を「国際連合」にした事だと思います。
日本語が美し過ぎて、意味よりも言霊や言葉の響きで判断してる人が多いのでは?というのが私の愚見です。
ちなみに靖国は英語だと「戦争神社」ですね。
松岡・白鳥の外務(害務?)官僚が祀られている。
「国賊神社」ですね!(笑)
しかしこんな「証言」もあるのが不可思議なところです。
「「釣り船から衝突」=阿多田島の男性が目撃証言―広島・海自艦衝突」(時事通信)
これによると「とびうお」は「おおすみの倍ぐらい」の速度で「白波を立てておおすみに近づいて」いき、勝手にぶっつかったような印象を受けます。
ただ、おそらく左舷船腹に衝突した後「おおすみ」が「エンジンを急にふかしたときに出るような黒い煙」をあげつつ右に舵を切ったなんて、「おおすみ」側の慌てが伺えて妙にリアルなんですが。
相手がジグザグに逃げたからぶつかったと言えば、証拠がないので向こうが全員そうでないと主張しても大丈夫だと思ったのですね。日本人相手ならそれで通用しているのでしょうね。
今回はどうなのでしょう。お互いの位置関係の記録が改ざんされる可能性はないのでしょうか?
国の立場を守るために、釣り船の船長の頭がおかしかったのだということになるのでしょうかね?
英語などではYESやNOの結論が『言葉』の一番先にあるのですが、日本語では順番が最後になる。
喋っている途中で相手の態度や顔色を見て、『これは不味いぞ。失敗した』と判断した場合には、言葉の最後の結論部分を正反対にするとか、自由に摩り替えることが日本語では可能なのですね。
これが結論を最初にくる英語表現では無理なのです。
記事にも書いたが英語は一種類だが、日本語では相手と自分との関係やTPOで臨機応変、言葉が違うのです。
これが、日本語に不慣れな外人には一番難しいらしいですよ。
その場その場で言葉を変えて、上手に使い分けるのは幾ら知恵が有っても経験不足の子供とか外人では絶対に無理なのですよ。大人だけが使える難しい言葉なのです。
『戦争神社』の表現はBBC 放送が安倍晋三の公式参拝で、靖国を戦争神社と放送したが、風向きが完全に変わってきています。
頭が空っぽの右翼はほっておいて、、護憲左翼は暢気すぎる。これはとんでもなく危険な兆候で、最後の段階が迫っているのです。
助かった釣り船の一人は、おおすみの汽笛を1回(右旋回の合図)聞いていたと証言。
ところが、釣り船のもう一人は汽笛5回(他船への警告)を聞いていると証言。
他にも、衝突時点で近くの漁協所属の船はおおすみの汽笛2回(左旋)を聞いた、と言っているのですよ。
この違いですが、間違っている可能性もあるが、全部の証言が正しい可能性もあるのですね。
記憶ですが、時間的な前後関係では案外曖昧なのです。
おおすみは貨物船を避ける為に右旋した後、元の航路に戻る為に左旋している、その後、接触した釣り船が沈没したので警告した。
小型の釣り船ですが、船体の損傷がほとんど無いので、『ぶつかった』とか『衝突した』とのマスコミ表現は正しくない。
同一方向に併走していて、接近しすぎて『こすった』のです。
接近に気付いた釣り船がエンジン全開で脱出を計ったが、巨大なおおすみの作り出す潮流に吸い寄せられのが真相でしょう。
前方に釣り船がある状態ではおおすみの船橋から見えるが、空母型の強襲揚陸艦なので左側は大きな死角がある。確認を怠ったのです。
右側から追い越しをかけたおおすみには、左側の釣り船が見えていなかったのでしょうね。
最近大阪府警では証拠品の捏造であるとか調書の改竄とか、低級な不祥事が相次いで発覚して大騒ぎになっているんですが、『公務員削減』を公約にして橋下徹が大阪府知事に当選した後、大阪府の公務員の4分の3が警察官と教員であり、全国平均に比べて人員不足で『削減』どころか増員が必要だと判る。
削減の替りが賃金カットを行うが、何とこれが市民の大喝采を浴びてその後維新の会が躍進する。
嘘は泥棒の始まりと言うが、警察が嘘をつくのが、今の日本の実情です。情けないですね。
それにしても今回の沈没事件とそっくりの尖閣沖の台湾の釣り船と巡視船の接触沈没を、何故誰も取上げないのか。
知らないとしたら愚かである。
そもそも、『知らない』とは基本的に物事について『語る』資格が無いのですよ。
一般市民が知らないのは『愚か』ではあるが仕方が無いが、マスメディアの場合は話は別です。
知っていて『黙っている』としたら悪質である。万死に値するでしょう。
報道機関ではなくて、これでは隠蔽機関なのですよ。
マスコミが、たった6年前の話を知らない筈が無いのですよ。
本当に『知らなかった』とすれば、言葉を失うが、世に中から亡くなってくれた方が世界の人々にとって最善である。
警察の証拠の改竄ですが、釣り客の一人がビデオで撮影していて、この動かぬ証拠で日本の海保も自分の失敗を認めたのです。このビデオ映像が無かったなら絶対に謝罪していないでしょう
確かに大型船の水流に巻き込まれ引っ張り込まれることはあり、パイロットボートなどそれを上手く使い乗り移ることもしますが、普通は危なくてそこまで近づくことすら出来ないほど巨大です。
大型船が17ノットを超えるスピードで走っていたら内海だと音も無く瞬く間に近づいてくるでしょうが、小型船はエンジン音が大きのでワッチを十分しないと気配が分かりません。
本当の航跡がどうなっていたか分かりませんが、乗っていた客のコメントや報道の航跡から判断して遊漁船
に気が付かず巻き込んでしまったと感じられる事故ですね。ワッチ出来ていなかった、気が付いていなかったのでしょう。
本来なら国際VHFを使えば船同士の交信も簡単にできるので、「本船はどちらへ向かうので少し、水を空けてもらえないか」とひと言で済む様なことなんですけどね。これも電波管理局やその他の既得権関係で使わず、海外だと2万も出せば買えるハンディー機も電波法のおかげで使うことが出来ない。
それに類似したマリンVHFも結局普及もせず、
小型船舶免許や特殊無線免許然り、こんな馬鹿げた法律でまともに航行出来ない海上であるというのも実は一因だと思いますね。
保持だ回避だというのは同程度の船相手で自転車でトレーラー相手に喧嘩しないように、小型船で海に出て優先権を主張してもそんなの相手を信用できないですよ。
こんな話がありました。
米航空母艦が横須賀を出航、その進路の先には小型のヨットがセール上げて帆走していた。
米空母からそちらに優先権があるのは分かるが良かったら進路を譲ってくれないかと光モールスで送ってきた、運よくそれを読めるクルーが乗っていたので進路を譲るとサンキューと再びモールスが打たれた。
こんなのは夜話としては面白いですが、現実は触らぬ神にたたりなし、近づかないのが一番で殆んどの場合小さな船は進路を譲りますね、それは自分を守るためだけの自衛手段ですね。
一番の問題は仰るとおり、自衛艦(役所の船も)が相手だとたとえそれが悪くても悪いと報道しないことにありますが、これは警察も同じで、マスコミもグルですね。