
写真:アザラシ肉をつまむマッケイ加国防相(中央)(2009年8月22日、カナダ北部ヌナブト準州)
『反捕鯨映画ザ・コーブ』
日本のイルカ漁を隠し撮りして、米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受けた『ザ・コーヴ(入り江)』の制作メンバーが、今度は販売禁止対象となっている鯨肉を客に提供していたカリフォルニア州のサンタモニカ空港にある高級すしレストラン、ザ・ハンプを告発する。
『ザ・コーヴ』の共同プロデューサーを務めたチャールズ・ハンブルトン氏が昨秋、友人から同店が鯨肉を 提供しているとの話を聞いた事がきっかけで極秘潜入調査。当局が連邦法違反で3月10日起訴した。
米海洋哺乳類保護法は海洋哺乳類の売買を禁じているが、日本人シェフ(45)には最高で禁固1年と罰金10万ドル会社には罰金20万ドルが 科される可能性がある。
『IWC』
日本の調査捕鯨に対するシー・シェパード(SS)の過激な抗議活動が刑事事件にまで発展するなか、国際捕鯨委員会(IWC)のマキエラ議長(チリ)は2月、南極海などでの日本などの調査捕鯨を今後10年間停止する代替案として、一定の上限を設定することで全体の捕鯨頭数を削減することを条件に、南極海や日本沿岸での事実上の商業捕鯨の再開を認めることを提案。
IWCは1986年の『商業捕鯨モラトリアム』で、商業捕鯨を禁止したが、日本は『調査捕鯨』の名目で鯨の捕獲を続けている。
『欧州議会、アザラシ製品の禁輸を決定』
欧州議会(定数785議席)は2009年5月5日アザラシの毛皮製品の輸入や取引を域内27か国で禁止する法案を550対49で可決した。
欧州議会による禁輸措置に最大のアザラシ漁を行っていたカナダの政府や議会が反論。
ストックウェル・デイ貿易大臣は、
『採決はカナダがガイドラインに従ってアザラシ猟を行っているという事実を無視しており、ノルウェーなどアザラシ猟を行う他国政府と協力し、世界貿易機関(WTO)に異議申し立てする。』
保守党ジェイ・ヒル下院院内総務は、
『アザラシ猟は人道的で合法的な経済活動であり、欧州議会でこのたび決定されたアザラシ製品禁輸措置は、誤解に基づく、扇動的な、逆効果の、撤回されるべきものである。』
ケベック連合のジル・デュセップ党首は、
『欧州議員たちは、みな藁で編んだ靴を履いているのだろうか。彼らの中には革靴を履いている人が何人かいるのではないか。それには動物が必要だ。』
バルセロナのカナダ領事館前でアザラシ猟抗議デモについて、
『闘牛を行っているスペインがアザラシ猟に反対するのは、完全に異常である。』『彼らを偽善者だ。』と非難。
カナダ下院は2010年のバンクーバー・オリンピックでは連邦政府がアザラシ製品の宣伝に努めるよう求めるとともに、カナダ・オリンピック委員会に対し、選手のユニフォームをアザラシの革で作るよう、全会一致で採択する。
アザラシ猟は現在、世界で年間約90万頭を捕獲しているがカナダは約30万頭を捕獲、世界最大規模の猟を行っている。
イヌイット協会のメアリ・サイモン代表は、オリンピック委員会がイヌイットの石の道標『イヌクシュク』をオリンピックのロゴに採用したことを指摘し、『アザラシ猟も我々の文化だ』と語った。
『カナダ(女性)総督、アザラシ生肉を食べる【09年5月27日 AFP】
カナダ北極海周辺を公式訪問中の同国のミカエル・ジャン(Michaelle Jean)総督は26日、目の前で解体されたばかりのアザラシから心臓を抜き取って食べてみせ、国際的に苦境に立たされている先住民イヌイット(Inuit)のアザラシ猟への支持を示した。
ジャン総督の最初の訪問地、カナダ・ヌナブット(Nunavut)準州ランキンインレット(RankinInlet)では、地元開催のフェスティバルにイヌイット数百人が集まった。
ジャン総督は、英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が任命したカナダの元首代理として、今週、同国北部の9つの地域を訪問する。
ジャン総督は、地元市民が総督のために解体したばかりのアザラシのもとにひざまずき、イヌイットのナイフ「ウル(ulu)」を用いて、肉をそぎ落とした。その後、総督は、主催者の1人に対し「心臓を食べてもよいですか?」とたずねた。
カナダのCTVテレビによると、ジャン総督は、アザラシは「非常に美味」で「お寿司のような味」だったと述べたという。
アザラシの血に染まった手をふいた後、ジャン総督は、欧州連合(EU)によるアザラシ製品の禁輸措置によって大きな打撃を受けることになるとの懸念も上がっている、カナダの伝統的なイヌイットのアザラシ猟と交易に対する支持を表明した。
欧州議会(European Parliament)は前月、アザラシの商業捕獲への抗議として、EU域内でアザラシ製品の輸入や取引を禁止する法案を可決した。
イヌイットなど極北地方の先住民らはこの禁輸措置からは除外されているものの、2010年から施行される同法が、イヌイットらの生活に必然的に影響を与えることになるとの懸念が広がっている。
『カナダ首相、アザラシ肉食べて商業捕獲支持を表明』
[イカルウィット(ヌナブット準州)2009年8月18日 ロイター] カナダのハーパー首相は18日、食用の捕獲について欧州などから批判のあるアザラシの肉を食べて、商業捕獲を支持する態度を示した。
カナダ極北を訪れてた同首相は、アザラシ猟の伝統が先住民イヌイットの生活の一部となっているイカルウィットで、主要閣僚らとアザラシのばら肉やレバーを口にした。
動物保護団体は、カナダのアザラシ産業を廃止させようとしており、特にヨーロッパで反対の声が強い。欧州連合(EU)は今年、アザラシ製品の輸入禁止措置に踏み切った。これに対しカナダは、同産業への批判は科学的な根拠に基づいたものではなく感情論だとして、抗議している。
ハーパー首相は記者団に対し、『率直に言えば、アザラシの取り扱い方は、他の動物を扱う産業と比べて良い方だと思う』と話し、会見を聞いていた地元住民から、拍手がわき起こった。
『カナダ議会レストランにアザラシ料理』
【オタワ2010年3月8日ロイター時事】カナダ議会はアザラシ製品の輸入を禁止した欧州連合(EU)に抗議するため、10日に議会のレストランでアザラシ肉を使った料理を出すことになった。
同国の保守党政権は禁輸措置と闘うとしている。
EUは昨年7月、カナダ大西洋沖合でのアザラシ猟は残酷で非人道的だとして、アザラシ製品の輸入を禁止した。
10日に出されるのはダブルスモーク・ベーコン巻きアザラシの腰肉(ポートワインソース添え)。
セリーヌ・ハルビューペイエット上院議員は『すべての政党は、アザラシ猟で生活している人々を支援するカナダ議会への連帯を国際社会に示す機会を与えられている』
『アザラシ猟で生計を立てる人々を支援するカナダ議会の団結を、国際社会に示すための機会だ。あらゆる政党からの参加を歓迎する』と発表した。
カナダ政府は、毎年3、4月に行われるアザラシ猟は大西洋岸の漁業関係者に価値ある収入をもたらすと強調している。
カナダ政府によれば、3〜4月に行われるアザラシ猟は、大西洋岸の漁業コミュニティーの貴重な収入源。アザラシは、銃で撃つか、先端に金属が付いたハカピックと呼ばれる棒で頭部を殴って殺すという。
『ダブルスタンダード』
国内で年間300万頭のカンガルーを殺すオーストラリアや年間30万頭のアザラシを殺すカナダが日本の調査捕鯨に反対している。
因みにカナダは絶滅が心配されている北極海の鯨類の先住民による捕鯨は別枠で認めている。
黒マグロであれ鯨類であれアザラシであれ、あるいはマイワシのような魚類など全ての生物資源は適切な捕獲量であれば持続可能で地球にも人類全般にとっても優しいことは自明な事柄である。
合理的な持続する生物資源の利用は、倫理的にも道義的にも経済的にも何ら問題とはなら無いし、これ等の利用による利益は人類にとっても地球全体にとっても健全である。
理論的に持続不可能な、埋蔵量に限界がある鉱物資源(石油や石炭)の利用による利益は、長い目で見ると子孫に災いをもたらす種類の『緩慢な悪徳』であり、対して持続可能な生物資源の有効活用は道徳的にも健全なのです。
化学繊維のコートよりも80年代に欧州で『可哀想だから』という理由で禁止されたアザラシの幼獣の毛皮(ホワイト・コート)の使用の方が地球にも人類全般にも遥かに優しいことになります。
同じような例では、自然放牧のオーストラリアの牧畜とは違い、1トンの穀物を生産する際に約1トンの肥沃な土壌が流失していると言われている、貴重の耕作地の土壌流出を伴う穀物(とうもろこし)で飼育されるアメリカの牛肉食よりも、日本の鯨肉食の方が自然に対するダメージは格段に小さく地球にも人類にも優しいのです。
『人が「生きる」とは何か。』
命ある生物が生きている限り分子的には変化してやまない存在で、『生命』とは代謝の持続的変化であり、その変化こそが生命の真の姿なのであると、分子生物学者ルドルフ・シェーンハイマーは主張する。
毎日自分が食べる食物も、食べる主体である『私』という命も、分子科学的には殆んど同じもので、ほとんど同格とみなされる。
正に毎回毎回の食事とは『命をいただいている』のであり、食べものとは他者ではなく、自己と同格の存在とみなしても、それほど間違っていない。
人を含むすべての『生命』は生きていく為には必ず食べなければならず、『食べる』ためには他の生命の犠牲に依存しなければならないのです。
この事を明確に理解している現代人は少ないが、『生きる』と、『食べる』とはある意味では同義語でもある。
そして、『食べる』とは『他の命を食べる』の意味でも有るので、それなら『生』も『死』も『食』も別々の事柄ではなく、その正反対の、分かちがたく相互に結びついた一連の事柄でもあるのでしょう。
関連記事
ルドルフ・シェーンハイマー 機械でない生命
2009年06月24日 | 臓器移植法
鯨保護はベトナム戦争のオレンジ作戦隠蔽工作
2008年04月21日 | 社会・歴史
『反捕鯨映画ザ・コーブ』
日本のイルカ漁を隠し撮りして、米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受けた『ザ・コーヴ(入り江)』の制作メンバーが、今度は販売禁止対象となっている鯨肉を客に提供していたカリフォルニア州のサンタモニカ空港にある高級すしレストラン、ザ・ハンプを告発する。
『ザ・コーヴ』の共同プロデューサーを務めたチャールズ・ハンブルトン氏が昨秋、友人から同店が鯨肉を 提供しているとの話を聞いた事がきっかけで極秘潜入調査。当局が連邦法違反で3月10日起訴した。
米海洋哺乳類保護法は海洋哺乳類の売買を禁じているが、日本人シェフ(45)には最高で禁固1年と罰金10万ドル会社には罰金20万ドルが 科される可能性がある。
『IWC』
日本の調査捕鯨に対するシー・シェパード(SS)の過激な抗議活動が刑事事件にまで発展するなか、国際捕鯨委員会(IWC)のマキエラ議長(チリ)は2月、南極海などでの日本などの調査捕鯨を今後10年間停止する代替案として、一定の上限を設定することで全体の捕鯨頭数を削減することを条件に、南極海や日本沿岸での事実上の商業捕鯨の再開を認めることを提案。
IWCは1986年の『商業捕鯨モラトリアム』で、商業捕鯨を禁止したが、日本は『調査捕鯨』の名目で鯨の捕獲を続けている。
『欧州議会、アザラシ製品の禁輸を決定』
欧州議会(定数785議席)は2009年5月5日アザラシの毛皮製品の輸入や取引を域内27か国で禁止する法案を550対49で可決した。
欧州議会による禁輸措置に最大のアザラシ漁を行っていたカナダの政府や議会が反論。
ストックウェル・デイ貿易大臣は、
『採決はカナダがガイドラインに従ってアザラシ猟を行っているという事実を無視しており、ノルウェーなどアザラシ猟を行う他国政府と協力し、世界貿易機関(WTO)に異議申し立てする。』
保守党ジェイ・ヒル下院院内総務は、
『アザラシ猟は人道的で合法的な経済活動であり、欧州議会でこのたび決定されたアザラシ製品禁輸措置は、誤解に基づく、扇動的な、逆効果の、撤回されるべきものである。』
ケベック連合のジル・デュセップ党首は、
『欧州議員たちは、みな藁で編んだ靴を履いているのだろうか。彼らの中には革靴を履いている人が何人かいるのではないか。それには動物が必要だ。』
バルセロナのカナダ領事館前でアザラシ猟抗議デモについて、
『闘牛を行っているスペインがアザラシ猟に反対するのは、完全に異常である。』『彼らを偽善者だ。』と非難。
カナダ下院は2010年のバンクーバー・オリンピックでは連邦政府がアザラシ製品の宣伝に努めるよう求めるとともに、カナダ・オリンピック委員会に対し、選手のユニフォームをアザラシの革で作るよう、全会一致で採択する。
アザラシ猟は現在、世界で年間約90万頭を捕獲しているがカナダは約30万頭を捕獲、世界最大規模の猟を行っている。
イヌイット協会のメアリ・サイモン代表は、オリンピック委員会がイヌイットの石の道標『イヌクシュク』をオリンピックのロゴに採用したことを指摘し、『アザラシ猟も我々の文化だ』と語った。
『カナダ(女性)総督、アザラシ生肉を食べる【09年5月27日 AFP】
カナダ北極海周辺を公式訪問中の同国のミカエル・ジャン(Michaelle Jean)総督は26日、目の前で解体されたばかりのアザラシから心臓を抜き取って食べてみせ、国際的に苦境に立たされている先住民イヌイット(Inuit)のアザラシ猟への支持を示した。
ジャン総督の最初の訪問地、カナダ・ヌナブット(Nunavut)準州ランキンインレット(RankinInlet)では、地元開催のフェスティバルにイヌイット数百人が集まった。
ジャン総督は、英国のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)が任命したカナダの元首代理として、今週、同国北部の9つの地域を訪問する。
ジャン総督は、地元市民が総督のために解体したばかりのアザラシのもとにひざまずき、イヌイットのナイフ「ウル(ulu)」を用いて、肉をそぎ落とした。その後、総督は、主催者の1人に対し「心臓を食べてもよいですか?」とたずねた。
カナダのCTVテレビによると、ジャン総督は、アザラシは「非常に美味」で「お寿司のような味」だったと述べたという。
アザラシの血に染まった手をふいた後、ジャン総督は、欧州連合(EU)によるアザラシ製品の禁輸措置によって大きな打撃を受けることになるとの懸念も上がっている、カナダの伝統的なイヌイットのアザラシ猟と交易に対する支持を表明した。
欧州議会(European Parliament)は前月、アザラシの商業捕獲への抗議として、EU域内でアザラシ製品の輸入や取引を禁止する法案を可決した。
イヌイットなど極北地方の先住民らはこの禁輸措置からは除外されているものの、2010年から施行される同法が、イヌイットらの生活に必然的に影響を与えることになるとの懸念が広がっている。
『カナダ首相、アザラシ肉食べて商業捕獲支持を表明』
[イカルウィット(ヌナブット準州)2009年8月18日 ロイター] カナダのハーパー首相は18日、食用の捕獲について欧州などから批判のあるアザラシの肉を食べて、商業捕獲を支持する態度を示した。
カナダ極北を訪れてた同首相は、アザラシ猟の伝統が先住民イヌイットの生活の一部となっているイカルウィットで、主要閣僚らとアザラシのばら肉やレバーを口にした。
動物保護団体は、カナダのアザラシ産業を廃止させようとしており、特にヨーロッパで反対の声が強い。欧州連合(EU)は今年、アザラシ製品の輸入禁止措置に踏み切った。これに対しカナダは、同産業への批判は科学的な根拠に基づいたものではなく感情論だとして、抗議している。
ハーパー首相は記者団に対し、『率直に言えば、アザラシの取り扱い方は、他の動物を扱う産業と比べて良い方だと思う』と話し、会見を聞いていた地元住民から、拍手がわき起こった。
『カナダ議会レストランにアザラシ料理』
【オタワ2010年3月8日ロイター時事】カナダ議会はアザラシ製品の輸入を禁止した欧州連合(EU)に抗議するため、10日に議会のレストランでアザラシ肉を使った料理を出すことになった。
同国の保守党政権は禁輸措置と闘うとしている。
EUは昨年7月、カナダ大西洋沖合でのアザラシ猟は残酷で非人道的だとして、アザラシ製品の輸入を禁止した。
10日に出されるのはダブルスモーク・ベーコン巻きアザラシの腰肉(ポートワインソース添え)。
セリーヌ・ハルビューペイエット上院議員は『すべての政党は、アザラシ猟で生活している人々を支援するカナダ議会への連帯を国際社会に示す機会を与えられている』
『アザラシ猟で生計を立てる人々を支援するカナダ議会の団結を、国際社会に示すための機会だ。あらゆる政党からの参加を歓迎する』と発表した。
カナダ政府は、毎年3、4月に行われるアザラシ猟は大西洋岸の漁業関係者に価値ある収入をもたらすと強調している。
カナダ政府によれば、3〜4月に行われるアザラシ猟は、大西洋岸の漁業コミュニティーの貴重な収入源。アザラシは、銃で撃つか、先端に金属が付いたハカピックと呼ばれる棒で頭部を殴って殺すという。
『ダブルスタンダード』
国内で年間300万頭のカンガルーを殺すオーストラリアや年間30万頭のアザラシを殺すカナダが日本の調査捕鯨に反対している。
因みにカナダは絶滅が心配されている北極海の鯨類の先住民による捕鯨は別枠で認めている。
黒マグロであれ鯨類であれアザラシであれ、あるいはマイワシのような魚類など全ての生物資源は適切な捕獲量であれば持続可能で地球にも人類全般にとっても優しいことは自明な事柄である。
合理的な持続する生物資源の利用は、倫理的にも道義的にも経済的にも何ら問題とはなら無いし、これ等の利用による利益は人類にとっても地球全体にとっても健全である。
理論的に持続不可能な、埋蔵量に限界がある鉱物資源(石油や石炭)の利用による利益は、長い目で見ると子孫に災いをもたらす種類の『緩慢な悪徳』であり、対して持続可能な生物資源の有効活用は道徳的にも健全なのです。
化学繊維のコートよりも80年代に欧州で『可哀想だから』という理由で禁止されたアザラシの幼獣の毛皮(ホワイト・コート)の使用の方が地球にも人類全般にも遥かに優しいことになります。
同じような例では、自然放牧のオーストラリアの牧畜とは違い、1トンの穀物を生産する際に約1トンの肥沃な土壌が流失していると言われている、貴重の耕作地の土壌流出を伴う穀物(とうもろこし)で飼育されるアメリカの牛肉食よりも、日本の鯨肉食の方が自然に対するダメージは格段に小さく地球にも人類にも優しいのです。
『人が「生きる」とは何か。』
命ある生物が生きている限り分子的には変化してやまない存在で、『生命』とは代謝の持続的変化であり、その変化こそが生命の真の姿なのであると、分子生物学者ルドルフ・シェーンハイマーは主張する。
毎日自分が食べる食物も、食べる主体である『私』という命も、分子科学的には殆んど同じもので、ほとんど同格とみなされる。
正に毎回毎回の食事とは『命をいただいている』のであり、食べものとは他者ではなく、自己と同格の存在とみなしても、それほど間違っていない。
人を含むすべての『生命』は生きていく為には必ず食べなければならず、『食べる』ためには他の生命の犠牲に依存しなければならないのです。
この事を明確に理解している現代人は少ないが、『生きる』と、『食べる』とはある意味では同義語でもある。
そして、『食べる』とは『他の命を食べる』の意味でも有るので、それなら『生』も『死』も『食』も別々の事柄ではなく、その正反対の、分かちがたく相互に結びついた一連の事柄でもあるのでしょう。
関連記事
ルドルフ・シェーンハイマー 機械でない生命
2009年06月24日 | 臓器移植法
鯨保護はベトナム戦争のオレンジ作戦隠蔽工作
2008年04月21日 | 社会・歴史
私は、英語のサイトで何度も捕鯨反対派の外国人と論争してきましたが、彼らは絶対に「捕鯨は野蛮」「鯨は絶滅種」という主張を曲げませんね。 また、日本人に対しては「本質的に下劣な日本人だから野蛮な捕鯨という行為を行っている」という『人種差別的認識』が根底にあるとも考えられます。
絶滅の危機にあること以外には、商業捕獲を禁止すべき科学的理由は存在しないはずですが、それがなかなか通用しないようです。
(捕鯨に関する)軍事利用や隠蔽目的という話は始めて聞きました。 当初そのような背景もあったのでしょうが、現在捕鯨反対を叫んでいる大部分の人たちは単なる動物愛護の立場と考えられます。(主に、子供の時に見たイルカ映画を思い出している。)彼らの頭の中では、鯨は、賢いイルカ・可愛らしいアザラシと同類なのです。
急に、いっせいに動き始めたので、きっと裏に何かあると睨んでいました。
そしたら、『欧州議会、アザラシ製品の禁輸を決定』というのもあったのですね。知りませんでした。
シー・シェパードは恐らくイギリスが黒幕なのでしょう。アカデミー賞のこともあるので、アングロサクソンが何を狙っているのかですね。
地球温暖化話が下火になりつつあるようなので、それに代わるものとして出てきているのではないでしょうか。
地球温暖化話の嘘がバレ始めてきて、アングロサクソンは地球温暖化話を引っ込めようとしているのではないかと思います。
ただ、世界的に大々的についた嘘なので、ただ引っ込めると大衆が陰謀に気づいてしまうので、同じ環境問題である鯨などの話を盛り上げようとしているのではないでしょうか。
>埋蔵量に限界がある鉱物資源(石油や石炭)の利用による利益は、長い目で見ると子孫に災いをもたらす種類の『緩慢な悪徳』
現代文明とは、鉱物資源を浪費する産業革命によって出来上がった、あだ花です。
いずれ、資源枯渇により正常化するのではないかと期待しています。
ただし、その時は人口の大幅な減少が余儀なくされるはずですが、それが自然の摂理となります。
環境問題・食料問題・資源問題とは、すなわち、人口問題にすぎない訳です。
小手先の対策を打っても、根本的には解決しません。特に、ここのところの後進国の経済発展は大問題になるでしょう。
資源保護にはモラトリアムは実に有効な様でイワシクジラなどの小型中型クジラでは大幅に生息数が増えているのですが、残念な事に一番大きな白ナガスクジラは増えていない。
昔の欧米が行っていた捕鯨ですが、経済効率のよい大型のクジラから捕獲して段々取れなくなったので中型になり其れも取り尽して小型に移った歴史的な事情があるのですが、一番減少した大型クジラ白ナガスクジラが増えないのです。
基本的に大型獣ほど繁殖数は少ないのですが、増えすぎた小型クジラとの食物の奪い合いで負けている可能性もあるのでは無いでしょうか。?
それなら捕鯨を再開して沢山いる小型クジラを適正な数まで間引きする方が大型のクジラにとってもよい事になります。
陸上の草食獣では天敵の肉食獣の増加で滅んだ種はほとんどありませんが、競合する草食獣の増加で滅んだ種は多いのです。
日本でも天敵の日本狼の絶滅で野生の鹿が増えすぎて今で大変な事になってしまった。
山林の下草は食べつくされ以前は身の丈以上に繁茂していた熊笹は今では杉苔程度の背丈しかない。
飢えた増えすぎた鹿が木の樹皮を剥いで食べるので立ち木が枯れてしまうので、下草を失った斜面では土砂崩れまで起こっている末期的な症状です。
今では冬に鹿が餓死するだけではなく山自体が死に掛かっているのです。
100年以上前に滅んだ鹿の天敵の日本狼をもう一度日本に復活させる以外に日本の山林を救う道は残されていないのではないでしょうか。
そうなんですよ。何か話題にされたくない問題を隠蔽する為には、もっと面白そうな話題を提供してマスコミを総動員して流し続ければ最初の問題を忘れてくれる。
いかにもプロパガンダの名人のアメリカが思いつきそうなアイデアです。
旧日本式は都合の悪いニュースは言論統制で『無かったことにする』のですがこの方法は隠されているものが『何か』は判らなくとも誰でもが『何かが隠されている』事は理解できる欠点があるのです。
ところがアメリカ式は随分進歩して随分注意しないと『何かが隠されている』事がなかなかわかり難い構造になっている。
安倍晋三内閣時代の一大疑獄である安晋会による耐震偽装ですが、もっと面白可笑しく大衆に提供したのがライブドアのホリエモンや村上ファンドの摘発でしょう。
そして反捕鯨で隠蔽されたのは、人道的に許されるはずも無い悪逆非道なアメリカ軍のオレンジ作戦(枯葉作戦)なのです。
クジラの保護(反捕鯨)を先導したのは間違いなく70年代のアメリカで、これが予想外に成功して文化的に同じアングロサクソンの英国やオーストラリア、ニュージーランド、次には欧州大陸にも幅広く支持者が増えたようです。
今ではこの偽装工作が成功しすぎて今さら『間違いでした』とはいえない。アメリカでは増えすぎたイルカの被害は深刻らしいですよ。
地球温暖化の方は20年ほど前から、イギリスが主導したのは間違いないでしょう。
この考え方には省エネとか環境保護など道徳的な問題提起を含んでいて、この方向がアメリカ型の大量生産大量消費を善とするグローバルスタンダードの新自由主義経済に反対する既存左翼の考えやアメリカ型を苦々しく思っていた伝統や資源を大切に使う欧州の価値観とも合致していたので今では世界的に大流行している。
アメリカ発の反捕鯨とイギリス製の地球温暖化は、どちらも環境保護という名目で一致するので共闘している部分もあるでしょうが、本来は別々の目的だったはずです。
反捕鯨とか黒マグロの禁猟とかアザラシの禁猟が本当に自然保護になっているかと言うと甚だ疑わしい。
本来の目的だった自然保護とは正反対に、捕鯨や漁業、アザラシ漁のような回復可能な範囲での野生動物資源の有効活用が一番自然保護の考えに合っているのです。
絶対に自分は肉を口にしないなら筋道が通っているが、革靴を履いて牛肉のハンバーグを食いながらの反捕鯨はナンセンスですよ。
綺麗にパックされた肉を食べているが、其の肉がどのように作られているかを少しは考えるべきですね。
野生動物だけではなく、一度も自由の天地を駆けることなく、殺される目的の為だけに生きている家畜の事も考えるべきです。
原則彼等は野菜だけを食うべきなのですが、植物も生命なのですから、他の命を奪いたくないなら水と空気だけで生きていくべきなのです。
ところで、黒マグロに関しては、 ICCAT(大西洋まぐろ類保存国際委員会)は、ある適度乱獲防止に成功してきたはずなのに、なぜ大西洋・地中海産クロマグロの国際商業取引をワシントン条約締約国会議を使ってまで全面禁止しなければならないのか理解に苦しみます。 いずれにしても、たとえ全世界で禁猟になったとしても、日本では黒マグロの完全養殖に成功しているので黒マグロを全く食べられなくなることはなさそうです。
人や動物が生きていくには、ほかの生命を殺してその力をいただくしかない、そのとおりだと思います。
(人間の場合は、さらに経済活動というものも必要なのだから、刹那的、過剰な商業主義・消費主義に偏向しない生物資源の利用ならば認められるべきです。)
でも僕は果たして場・加工場で働けるだろうかといえば、絶対無理だと思います・・。
極端なたとえかもしれませんが。
自分がいかにほかの生命をモノのように扱っていたかが痛感されます。
普段の食生活を振り返ってみれば、すぐわかります。
しかし、じゃあ今日から生命へ感謝しよう、といっても、実感など沸いてこない。
どうしようもなく。
自己の隠蔽し難いジレンマ・矛盾・薄っぺらさがどうしようもなく鬱陶しい。
宙ぶらりんになったまま、また食べざるを得ない。
醜く聞き苦しい言葉が氾濫する日々の生活の中で、やはり何かが鈍磨しているのだと思います。
英知や研ぎ澄まされた感覚を持つ他者、その誠実な言葉の力を頂かなければ、人間の知性も生きることはできないのだと思います。