冤罪の反復断つために=青木理
滋賀県日野町で1984年に起きた強盗殺人事件、いわゆる「日野町事件」をめぐり、無期懲役判決を受けて服役中に亡くなった元被告の再審=裁判のやり直しを、大阪高裁も認める決定を出しました。検察が最高裁に特別抗告するか否かの判断は残るものの、「死後再審」の開始が確定すれば戦後初。各紙が大きく報じた通り、画期的な判断ではあります。
ただ、僕などは「また同じことが……」と嘆息してもしまうのです。高裁決定を受けた翌2月28日、本紙朝刊はこう書いていました。<「死後再審」への流れを決定付けたのは、阪原弘・元被告の遺族による再審請求後に初めて開示された証拠だった>と。
高偏差値の知的エリート(メディアを代表する有識者)である青木理は民主主義社会では検察警察が無罪の証拠を隠す日本国独自の最良証拠主義は、即「重大な犯罪行為」とみなされるとのグローバルスタンダートを知らないはずがないのである。
『まさに「権力犯罪」そのものの最良証拠主義』
被害者からは犯人のDNAが検出されていた。ところが、被告とは別人だったので検察当局は無罪の評決を恐れ、裁判には提出されなかったので無期懲役の判決になったのである。
★注、
巨大なガラパゴス島である我が日本国では、世界の常識とは大違い、検察当局は捜査で集まった膨大な証拠類の内で有罪につながるものだけを選別して裁判所に提出する『最良証拠主義』(優良 証拠制)なる摩訶不思議な怖ろしい制度が存在し、(無罪の証拠はすべて握りつぶし、有罪の心象だけ厳選して提出するので)刑事裁判で起訴されたら99・9%有罪になるように出来ていた。
いくら無罪でも日本では(目を付けたら最後で)『一人も逃がさない』のですから怖ろしい。基本的に国民主権の民主主義とは無縁で無茶苦茶なのである。
読売新聞系列の日本テレビ
『栃木女児殺害事件 勝又拓哉被告に無期懲役の有罪判決:宇都宮地裁 検察の求刑通り』2016/04/08TBSニュース
公判で全面的に否認したが無期懲役になった被告の年齢は34歳だが台湾生まれで日本語が拙くて幼く見えた。有罪にした一般市民による裁判員たちですが、検察が『法廷で流した7時間以上の映像』を見て本物だと判断したという。呆れるやら驚くやら。
我が日本国の警察の捜査力は3流だが、容疑者を無理やり自白させる能力においては世界一だったのである。(有名な鹿児島県の志布志事件では丸っきりの無罪だったのに逮捕・拘留どころか、たった1日程度の任意捜査の段階で11人中で5人までが涙を流しながら自白したし自殺未遂まで出たのですから精神的拷問が凄まじい。普通の神経の持ち主は長期拘留では必ず誰でも自白するのである。
今回ですが事件発生から1週間後に任意捜査(実際は強制的に無理やり連行)したのが朝の7時で、逮捕したのは夜の10時前なのですよ。4月に県条例違反で書類送検されているのですか指紋採取も行われている。それなら強制連行してから自白したので逮捕状を取ったが、指紋の一致などの決め手となる物証が一切見つかっていないのです。今回ですが、限りなく冤罪である可能性が高い。2018年05月16日 | 社会 またやった女児殺害でマスコミと警察のスクラム
女児2人殺害で死刑執行 “飯塚事件”元死刑囚の家族が「違う男と一緒にいた」との目撃証言を証拠に2度目の再審請求【福岡発】
2021年7月15日 木曜 テレビ西日本
無罪主張もDNA鑑定が決め手に…2008年に死刑執行
1992年に福岡県飯塚市で小学生の女の子2人が殺害された、いわゆる「飯塚事件」。
久間三千年元死刑囚(当時70)の家族が、新たな目撃証言を証拠として2度目の再審、裁判のやり直しの請求を福岡地裁に求めた。
一家に一台 小型PCR検査機 (^_^;)
Koichi Kawakami, 川上浩一
@koichi_kawakami
このPCR機を使って、ウィルスから人間、ペットの犬、猫、道端の草花、昆虫、スーパーの野菜、肉、魚の切り身等から遺伝子(DNA)を増やすことができます。それは地球上の生物が祖先が共通で、同じ遺伝物質同じ遺伝暗号を使っているからです。 twitter.com/koichi_kawakam…
PCR機は、何でも(やたらに)増やす機械ではありません。人間の遺伝子を検出しようとする時には人間の、猫の遺伝子を検出する時には猫の試薬(プライマー) を使います。なのでコロナを検出する試薬(プライマー)で、インフルエンザを検出することはありません。(プライマーの特異性) twitter.com/koichi_kawakam…2020年11月03日 | 存在脅威管理理論 \(^o^)/オワタ 新コロ 大阪都 米大統領選
再審無罪の足利事件と同じ科捜研PCR鑑定ミス
国立遺伝子研究所教授で長年PCR検査で飯を食っている(PCRの専門家中の専門家の)川上浩一によると、既に死刑執行が終わっている飯塚事件でほぼ唯一の有罪立証の決め手の警察(科捜研)のPCR検査によるDNAの一致について「全くの鑑定ミスである」「何処にも一致点が無い」と丸っきり足利事件と同種の冤罪だったと断定していた。同時期に科捜研PCR鑑定の間違いの「冤罪」事件が繰り返されたのである。(★注、殺された被害者の少女二人が犯人らしき別の人物と車に乗っている目撃情報など「無罪」につながる証言などが全て「優良証拠主義」で握り潰されていた無茶苦茶)
他の冤罪とは大きく違い「飯塚事件」が特異なのは未熟な警察(科捜研)による「PCR検査によるDNA型の一致」(鑑定結果)と言う、多くの人々が持っている科学信仰(盲目的な科学万能主義?)と過剰な権威主義と日本人特有の甘え(警察が故意に悪事を犯さないとの安易な思い込み)が大きく影響していたのですから恐ろしい。ほぼ水戸黄門の葵の印籠と同じ意味が「科学」や「権威」だったとのブラックジョーク。優秀なプロが『犯人だ』と睨んだ場合9割は本物の犯人だが、何しろ客観的証拠では無くて第六感が根拠なので飯塚事件のように時々は大外れして運が悪い無罪の人が死刑になる
“ギャング2000人”上半身裸で…巨大刑務所に移送 1年で6万人超逮捕 エルサルバドル
2023/03/01 09:57 テレ朝news
手を後ろで組み、列になって走っていく上半身裸の男たち。その先では、男らが集められ床に座っています。
ここは、中米・エルサルバドルの刑務所。男らは全員ギャングで、その数なんと2000人です。夜明け前、その場所を後にし、車へ乗り込むギャングたち。大勢のギャングを乗せた車が目的地へ向け、出発します。一体、どこへ移動しているのでしょうか?空が明るくなったころ、到着したのはギャングらが入る新しい刑務所でした。
近年 ギャングによる事件が多発しているエルサルバドルでは、(憲法の民主主義条項を一部停止して)大統領がギャング撲滅運動を行い、この1年間で6万4000人以上のギャングを逮捕。刑務所が過密状態になっていました。
3月1日「グッド!モーニング」
アメリカの輸出補助金による穀物価格低下で農業では食べていけない中米エルサルバドルの極限的な困窮
農産物は安ければ良いというものではない。農業国のエルサルバドルは安すぎる米国産穀物流入によって国内農業が疲弊して食糧が自給出来ない。
しかもアメリカ軍や米CIAなどの麻薬戦争に協力する右翼軍事政権の暗殺組織「死の部隊」と左翼ゲリラ出身の左翼政権FMLNとの長年の抗争で治安が極度に悪化した中米エルサルバドルでは「民主主義」だの「人権」だのの綺麗ごとの「お題目」には構っていられないのである。(★注、米民主党はカルフォルニア州などのギャング集団を出身国の中米に国外追放する治安対策をとっているので、アメリカで凶暴化した大量の極悪ギャングがエルサルバドでは野放しになっていた)
もしも今回の内田樹の「ものすごく効率が良い一罰百戒」論が正しいとすれば、ヒト・モノ・カネ・情報など一つの例外もなく国境を自由に超える悪魔の碾き臼「新自由主義」では、日本一国に留まらず世界中を席巻する現実は理の当然だった。
ゴーンが国外逃亡した理由がある。
>小大の獄、察する能はずと雖も、必ず情を以てす。
で曹劌は
「それなら一戦できる」と魯の荘公にこたえている。
で、、、最良証拠主義って「そもそも、刑事訴訟で、実情を知る気もない」ってことかも・・
なら、日本が前の戦争に負け未だ半植民地なのも当然な話。
西山事件(外務省機密漏えい事件)の主役、脇役が先月、相次いで逝った。
元毎日新聞記者、西山太吉(24日死去、享年91)と横路(よこみち)孝弘(元衆院議長、2日死去、同82)である。
とあるが、事実の断片ではあるが事実全体ではない詐欺的な「恥ずかしい噓八百」で、西山事件で最大の主役である東京地検特捜部の佐藤道夫が丸々抜けているのですから無茶苦茶。手抜きにも程がある偽装行為(世論誘導の腹立たしいプロパガンダ)
当時の日本の国家予算は10兆円だった1970年代の日米密約(米軍費用を日本が立て替えて支払う)の西山事件を
「女性事務官をホテルに誘ってひそかに情を通じ、これを利用して」という下世話な下ネタを書いて、世論を国家が密約を結んだことの是非から、西山の私的なスキャンダルに向けさせた東京地検特捜部検事の佐藤道夫で、
後年アメリカ公文書解禁で日米密約の事実が発覚しても少しも反省せず「言論の弾圧といっている世の中のインテリ、知識層、あるいはマスコミ関係者なんかにもね、ちょっと痛い目にあわせてやれという思い」からエロ起訴状を考えたとテレビ朝日の『スーパーモーニング』で語る鉄面皮。
「西山事件」の本物の主役である、札幌高検検事長から政界に転身し民主党参議院議員にもなっている佐藤道夫に対しては、
同じく政府自民党に限りなく近いインチキ国際政治学者を名のる元NHK記者の池田 信夫も「外務省は沖縄密約をごまかすために検察を使った」とAGORA(アゴラ)で山田孝男と瓜二つの下品な下ネタ記事を書いていた。
最良証拠主義って「そもそも、刑事訴訟で、実情を知る気もない」ってことかも・・
どころか、
サウジアラビアなどイスラム法の国家でもあるまいし、結婚している男女の不倫は道徳問題であるが決して犯罪行為ではない。
ところが、マスコミの総動員することで記者の取材活動を国家公務員法で有罪にでっち上げる手法で東京地検特捜部検事の佐藤道夫は西山太吉を有罪にする無茶苦茶。14年前の2009年に76歳で死んでいるが、死んだからと言って佐藤道夫のマスコミ誘導の罪は忘れるべきではないでしょう。何しろ、今回紹介した青木理の腰が引けた『最良証拠主義』記事を読めば、高偏差値の知的エリートたちがどれだけ権力を恐れているかは一目瞭然なのです。公務員である女性事務官からの機密文章漏洩は国家公務員法違反にはなっても記者の取材活動を罰する法的根拠が何処にも無い。
罪刑法定主義とは、どのような行為が犯罪として処罰されるか、どのような刑罰が科されるかについて、あらかじめ法律で規定しなければならないという原則のことですが、司法試験に合格しなくとも日本人の大人としての一般常識と言うか、民主主義云々以前の近代国家としてのイロハのイ。
絶対に踏み越えてはならない最低限のハードルである「罪刑法定主義」をいとも簡単にエロ作文で無視したクーデター紛いの暴挙が佐藤道夫検事の「西山事件」の顛末なのです。
罪刑法定主義を無視すると言えば、マスク着用は政府自民党やマスコミ有識者の方針ではあるが違法行為ではないエチケット違反程度なのですが、威力業務妨害で警察が逮捕、有罪にしたのですから無茶苦茶。
ピーチ機内でマスク拒否、男逮捕 航空法違反などの疑い2021年1月19日 朝日新聞
離陸した航空機の中の乗客の一人が「マスクをしていない」として、空港に強制着陸させて大勢に迷惑をかけた当該パイロットこそ威力業務妨害、航空法違反で逮捕するべきであろう。わざと、政府やマスコミが挙国一致で作り出した新コロ騒動の「自粛警察」ヒステリー騒ぎである(★注、西欧の宗教改革時の恐ろしい魔女狩りとか、第二次世界大戦後にアメリカが主導した赤狩りと同じ種類の集団的狂気)2022年12月16日 | 社会
https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/91cd8e240529ebc46645a5b0db5148cc
上級市民とイベント・データ・レコーダー(EDR)
日本の知識人が異様に権力を恐れる理由は
1・逃げるところが無い。物理的にも社会や人間関係的にも。
江戸時代までは寺社が一種のアジールとして機能してたし、幕藩体制なので「あの藩は気に食わん」「幕府いてこましたる」とか別の藩なりに、人脈があれば逃げれた。でも明治以降それは消滅。
2・学術の統一で、知的な権威が、天皇とか西欧に統一化され、それに背くと自分の積んできた知見・学識も否定されて「無かったこと」にされる。
そんなこんだで、日本の知識人一般が「潜在的DSの工作員」かも・・・て妄想。
同一宗教の宗派の違い程度なのです。
ISISイスラム国への日本人斡旋で警察から捜査されていたこともある、あの、日本人としては珍しいイスラム法研究の中田考の、
ロシアのウクライナ侵攻で露呈。「地域研究」の由々しき問題性とは【中田考】
ロシアのウクライナ侵攻 その認識における「地域研究」の問題性【中田考:集中連載第1回】2022.09.05https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/1610443/2/
ウクライナも公定ナショナリズムによって、「国民的凝集性の情緒的源泉となるような集団的な感情」を権力的に作り出しています。
オレンジ革命によって大統領に就任したユシチェンコは2006年に内閣府直轄のウクライナ国家記憶研究所を創設し、ホロドモールをウクライナ人民に対するジェノサイドであるとのプロパガンダを行いました。
政権がヤヌコビッチに替わると2010年欧州評議会で、ホロドモールをジェノサイドと認識するのは「間違っているし不正である」した。
しかし、マイダーン2014年に再び「脱共産主義化」プログラムが開始され、「共産主義者とナチの全体主義体制」の象徴のプロパガンダの禁止が法制化されました。これらの政策は、「歴史に対する開かれた議論を抑圧する可能性がある」として、国内や諸外国からも批判を浴びていました
ロシアのウクライナ侵攻以降、2021年にプーチン論文「ロシアとウクライナと一体性」がさまざまな批判に晒されNATOは嫌悪感をあらわにして「ひとつの民族ではない」と完全否定
しかし2010年に行われた意識調査ではロシア人とウクライナ人が単一の民族だと認識しているのは、ロシア側では47.1%、ウクライナ側では48.3%だった
ウクライナ・ネーションなどというものはもともとは存在したものではありません。しかしソ連が消滅したことで、ウクライナが「独立」するためには、領域国民国家システムに組み込まれる必要があり、そのために、ウクライナという領土に主権を有する単一の等質な「ネーション」を有するというフィクションが求められました。その結果、ウクライナ国家記憶研究所のようなものが作られて、「ウクライナ人」というネーションが創り出されたわけです。
ウクライナ人」というネーションは19世紀後半にはすでに発明されていましたが、ウクライナがソ連から独立して公定ナショナリズムが公権力によって押し付けられて20年が経った2010年の時点でも、まだウクライナでは人口の約半数はウクライナ人とロシア人を一つの民族と考えていました。これは同じ旧ソ連の構成国であった中央アジアのムスリム国家とは全く違います。
ロシア人とウズベク人が同じ民族であるか、などという問題は、そもそも設問自体が成り立ちません。
といっても、ウクライナ人の半数がウクライナ人とロシア人が同じ民族であると考えていたとしても、それはウクライナの公定ナショナリズムによるネーション形成が不十分で、ロシアのネーションから十分に差別化できていなかった、ということではありません。
むしろ問題は、単にウクライナ人とロシア人に相違があるかどうか、その相違が同じネーション内の多様性なのか、別のネーション(国民)なのか、といった概念上の問題ではなく、ウクライナ、ウクライナ・ネーション自体が内部に単なる相違ではすまない積年の敵対・対立を抱えていることにあります。
(抜粋)
イスラム法の中田考から見ると、ダラダラ1年も続くウクライナ侵攻騒動、キリスト教内の東西対立の深刻さは滑稽に見れるらしいのですから愉快である。
我々のような一神教徒ではない多神教徒的思考方法の日本人が安易に入れる世界ではありません。ただし高偏差値ん知的エリートに限っては実は隠れキリシタンが大勢いるのですから不思議と言うか理解不能。
それにしても日本人とか日本国の最も顕著な特異性である『最良証拠主義』に対しては、マスコミ有識者全員が見ざる言わざる聞かざる「知らぬ。存ぜぬ」で押し通す態度が不真面目。ほぼ、この「逝きし世の面影」ブログ程度しか話題にしていません。
クローズアップ
袴田事件 東京高裁決定 衣類の血痕「赤み残らず」
オピニオン
朝刊3面
毎日新聞 2023/3/14 東京朝刊 有料記事 2606文字
>2014年3月に静岡地裁の再審開始決定で釈放された袴田巌元被告(87)に対し、地裁決定に続き再審開始を認めた13日の東京高裁差し戻し審決定は、弁護側の実験などの信用性を認め、最高裁から宿題として課された「科学論争」に答えを出した。一方、再び証拠の捏造(ねつぞう)を指摘された検察側は特別抗告する構えを崩さず、審理のさらなる長期化が懸念される。<
との毎日新聞の記事の最後の方に、
袴田、名張の両事件を支援する日弁連は・・・再審法の不備(検察側の不服申し立て)が認められているためだとして刑訴法改正を目指している。
とあり、
続いて、
>また、同法が再審請求の証拠開示ルールを定めていないことが検察側の「証拠隠し」につながっているとして、統一的なルールを定めることを求めている。<
と書いているのですから、再審云々以前の第一審段階から、検察側の手持ちの捜査資料のうちで有罪の心象だけを厳選して裁判上に提出している(無罪証拠を検察や警察が握り潰している)現状を、当然と言えば当然の話だが高偏差値の知的エリートである記者も弁護士も、もちろん検察官も関係者の全員が『最良証拠主義」を知っているのですよ。しかし、その全員が挙国一致の疑似共同体(絆社会)なので、みんな仲良く、八百長プロレスで黙っているのですから無茶苦茶。
巨大なガラパゴス日本の光と闇のグロテスクで不気味。知的エリートだけが知っているが、身内だけで内緒にする不真面目て不誠実の極み。日本人だけに限らないが先進国の高偏差値の知識人の腐敗堕落は底無しなのですから、正義だの何だのと言う資格は一切無い。
裁判所は、検察官が第三百十六条の十四第一項若しくは第三百十六条の十五第一項若しくは第二項(第三百十六条の二十一第四項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)若しくは第三百十六条の二十第一項(第三百十六条の二十二第五項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠を開示していないと認めるとき、又は被告人若しくは弁護人が第三百十六条の十八(第三百十六条の二十二第四項において準用する場合を含む。)の規定による開示をすべき証拠を開示していないと認めるときは、相手方の請求により、決定で、当該証拠の開示を命じなければならない。
この場合において、裁判所は、開示の時期若しくは方法を指定し、又は条件を付することができる。
第三百十六条の十四 (検察官請求証拠の開示) 検察官は、前条第二項の規定により取調べを請求した証拠(以下「検察官請求証拠」という。)については、速やかに、被告人又は弁護人に対し、次の各号に掲げる証拠の区分に応じ、当該各号に定める方法による開示をしなければならない。
第三百十六条の十五 (検察官請求証拠以外の証拠の開示)
検察官は、前条第一項の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、次の各号に掲げる証拠の類型のいずれかに該当し、かつ、特定の検察官請求証拠の証明力を判断するために重要であると認められるものについて、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、その重要性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときは、速やかに、同項第一号に定める方法による開示をしなければならない。
第三百十六条の二十 (争点に関連する証拠の開示)
検察官は、第三百十六条の十四第一項並びに第三百十六条の十五第一項及び第二項の規定による開示をした証拠以外の証拠であつて、第三百十六条の十七第一項の主張に関連すると認められるものについて、被告人又は弁護人から開示の請求があつた場合において、その関連性の程度その他の被告人の防御の準備のために当該開示をすることの必要性の程度並びに当該開示によつて生じるおそれのある弊害の内容及び程度を考慮し、相当と認めるときは、速やかに、第三百十六条の十四第一項第一号に定める方法による開示をしなければならない。
過去はともかく現在では証拠に関して厳密な法整備がなされてる。
「…が出来る」とあるからと言って、必ず実行するとは限らないし、
同じく、「・・・なければならない」とあるから必ず実現しているなど、素人の無知の極み。根本的な勘違いである。現実世界は全く別の構造になっていた
善良だが愚かな 平均的な日本人の考え方ではあるが、
それは自分の周りには悪い大人は一人もいないと信じている思いっきり甘やかされて育った幼稚園児と同じ程度の「善意の解釈」ではあるが、現実の日本国の話ではありませんよ。ある種の神話です。
もし、現実の話だと思っているならば限りなく妄想に近い。単なる思い込み。
そもそも刑事訴訟法の条文を良く点検してください。御自分の思い込み(解釈)とは180度正反対の解釈が出来る仕組みなのです。だから日本だけは99・9%有罪になる。
先ず、第三百十六条の二十六 (開示命令)では、
告人弁護人は・・・開示をすべき証拠を開示していと認めるとき・・・当該証拠の開示を命じなければならない。
とあり、これでは検察・警察が提出した証拠類に欠番とか、明らかな空欄があるなど、うっかりミスが無い限り、被告弁護側には・・・開示をすべき証拠を開示していない・・事実が分からない。
その結果、開示請求自体が不可能なのですよ。
現在、開示請求は具体的に裁判官が条件を提示した場合には可能だが、
「逝きし世の面影」ブログでは何回も書いているが、法令には何処にも『捜査資料の全面公開」の原則が書いていないのです。ですから検察・警察が有罪立証には不必要だと思う証言や証拠は裁判所に提出しない。検察官は選挙と同じで「勝手なんぼ」で負ければ大恥なので、何としても勝ちたいのです。
開示請求は、弁護側に「検察・警察が証拠を隠した」との明確な理由があると裁判官が認めているときだけ、「当該各号に定める方法による開示をしなければならない。」とあるだけ。
これでは有罪立証に不利な(被告側に有利な)証拠や証言類を検察・警察が出したくないのは当然な判断なのですよ。
これは何度も書いているが、
ベテラン捜査官が黒だと睨んだ容疑者の9割は間違いなく凶悪犯人なのですよ。ただし科学的な客観的証拠ではなく動物的な直観なので時々は大外れするので袴田事件のような無辜の死刑囚が、必ず一定の確立で生まれるのです。
理の眼
刑事司法が目指す地平=青木理
オピニオン
毎日新聞 2023/3/15
東京高裁が13日、死刑判決が確定して半世紀近くたつ袴田巌さん(87)の再審開始をあらためて決定しました。つい先日には、滋賀県日野町の強盗殺人事件で無期懲役判決が確定し、服役中に死亡した男性の再審を大阪高裁が決定したばかり。その際に僕は本欄で記しましたが、今回もまた同じ冤罪(えんざい)パターンの繰り返しです。
いずれにも共通するのは、有罪なら極刑が十分予想される事件だというのに、取り調べ段階で「自白」に追い込まれていること。また、検察・警察が隠していた証拠が再審段階でようやく開示され、検察側立証の信用性が崩れて冤罪が明らかになったこと。
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続きを文字起こしすると、
ならば、密室で延々と続けられる過酷な取り調べの有り様や、本来は僕たちの”共有物”たる証拠の開示の在り方等々、この国の刑事司法の歪みーそれは従前から散々指摘されてきたものではありますがー徹底的に見直し、根本的にあらためること。
と同時に世界的には廃止が圧倒的潮流になっている死刑と言う刑罰の是非にも真摯に向き合うべきでしょう。人間は過ちを犯す。それは刑事司法でも例外ではなく、人の命を奪い去る死刑は一度執行してしまえば決して取り返しのつかない絶対不可逆な刑罰。
なのに死刑事件では袴田さん以外にも1980年代、4件もの冤罪が相次いで発覚していて、僕の取材経験に照らせば、既に死刑が執行された事件でも冤罪の疑いが濃厚の例があります。
しかも袴田さんの事件について東京高裁は今回、検察が有罪の根拠とした最大の証拠について、これが捏造された可能性が「極めて高い」とまで指摘した。
残念ながら検察や警察ちう組織は、国家権力を背景とした捜査機関とは、時にここまでの過ちに平然と手を染めるのです。
それでも国家が人の命を奪う接待不可逆な刑罰を残置しておくのか。また、今回改めて確認された証拠開示や再審を巡る法の不備も放置しておいていいのか。
思い出すのは少し前、「死刑のハンコを押した時だけニュースになる地味な役職」との自らを評して更迭された法務大臣のこと。いま考えてもこれは論外の放言であって、法相を筆頭とする政治が取り組むべき課題は山積みしていて、目指すべき地平はすでに相当明瞭でもあるのです。(ジャーナリスト)
青木理は何度も何とも繰り返し「証拠開示の在り方」云々との婉曲表現で、検察が裁判所に被告の有罪立証の証拠類しか提出せず、無罪の心象を隠すガラパゴス日本の恐怖の「優良証拠主義」について触れています。
ただし何故か理由は不明だが我が国の高偏差値の知的エリートは「優良証拠主義」の言葉は絶対に使わないのですよ。たぶん、『最良証拠主義』なる言葉は「逝きし世の面影」ブログ独自の造語?らしいのですから恐ろしい。