逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

韓国与党系新聞が日本共産党をべた褒め(極限まで右傾化した日本)

2014年12月04日 | 共産党

『大槻義彦が驚いた、韓国紙の高すぎる日本共産党への評価記事』

今週金曜日のメルマガは韓国の共産党傾斜の怪、です。
Vol.2,No.25『韓国、中国の次は日本共産党と蜜月』 
目次(1)CHOSUNONLINE(韓国最大メディア)、日本共産党ベタ褒めの怪(2)韓国、中国共産党と『兄弟の関係』の怪(3)隠された両者の思惑
(1)CHOSUNONLINE(韓国最大メディア)、日本共産党ベタ褒めの怪
CHOSUNONLINEが日本共産党ベタ褒めの記事を書いたのにびっくり仰天した

『大槻義彦の叫び』韓国有力保守系新聞、日本共産党をべた褒め

韓国有力紙、CHOSUNONLINE は韓国右派政党セヌリ党(朴大
統領支持)側であることはだれの目にも明らかで、とくに共産主義や社会主義には強い反発を示してきた。ところが何と、驚いたことにこの新聞が、こともあろうに日本共産党をべた褒めしたのだ。まず10月16日の記事全文は以下のようなモノであった。
(以下引用)
今年で結党から92年になる日本共産党は戦前から現在に至るまで、侵略戦争、植民地支配を一貫して批判し、抵抗してきたと自負している。日本の政党の中で最も長い歴史を持つ。1950年代に武力闘争路線を放棄しており、共産党は暴力的で独裁的だというイメージとは全く異なる。
50-60年代に旧ソ連や中国に干渉を拒み、自主独立路線を維持したことを強調し、自らを「自由と民主主義を標榜する政党」だと説明する。北朝鮮との関係は80年代から断絶した。1983年のアウンサン・テロ(ラングーン事件)など人類の倫理に反する行為を犯したというのがその理由だ。
志位和夫委員長は日本共産党という党名を変えない理由について、「戦争と植民地統治に結党当時から抵抗した誇るべき歴史がその名に溶け込んでいるためだ」と説明した。
党員は30万人で、党機関紙「しんぶん赤旗」は発行部数130万部で、政党機関紙としては最大規模と推定される。日本産党によると、最近若い層を中心に1カ月に1000人のペースで党員が増えているという。安倍政権に反感を持つ若者が増えているからだという。また、日本の若年層は派遣労働と低賃金に苦しむケースが増えているが、彼らが「人間らしく生きたい」と熱望して入党するケースもあるという。
党の財政は党費、赤旗の購読料、募金が充てられるが、国家経済の大企業への依存を減らすべきだとの立場を取っているため、92年間ずっと大企業からの支援は全く受けていない。赤旗は平日紙面で主に党内ニュースを扱い、日曜版は総合紙の性格で発行されているが、日曜版は一般人にも人気が高い。報道に聖域がないことでも有名だ。日本で最も進歩的で良心的なメディアだという評価も聞かれる。
(引用終わり)

 いやはや何とも奇妙な褒め方ではないか。これでは北朝鮮もびっくり、中国共産党もびっくり、だろう。たしかに日本共産党はずいぶん前から『自主独立の党』として中国
共産党、北朝鮮共産党(労働党)と一線を画してきたのは事実である。事実であっても共産党は共産党である。つまり共産党独裁をめざしているのだ。
 もちろん共産党独裁に至る過程では民主的手順を踏むし、できるだけ共産党と政策で一致できる政党とは協力、共闘を組むという政策である。それであっても、共産党独裁の目的は中国共産党、北朝鮮共産党と変わらない。そのことは日本共産党の委員長、書記長の人事を見ればよく分かる。
 これらの選挙では一度も対立候補どうしの選挙など見られたことがないではないか。委員長は党大会の前にすでに決定しているのだ。これは中国共産党大会の人事決定方式とよく似ている。
 このような日本共産党を韓国保守勢力がべた褒めするはずがない。それが今回それをやったのだ。韓国はすでに中国と兄弟の関係を宣言した。つまり韓国保守はあからさまに中国共産党政権と義兄弟の関係を結んだ。当然のことながら韓国は日本共産党とも『親密な関係』を持つことが自
然である。
 私は日本共産党が好きである。韓国が今、日本共産党が好きになってくれてうれしい。日本共産党は安部政権にことごとく反対する。したがって韓国は安部総理と首脳会談
などやるべきではない。日本共産党とトップ会談をやりなさい。
 韓国は北朝鮮を手に入れるためなら、中国共産党であれ、日本共産党であれ、だれとでも手を組む覚悟をしたのだ。
2014-10-17
CHOSUNONLINEとは韓国最大の発行部数の朝鮮日報の日本語版で、パク・クネ大統領や与党に極めて近い論調が特徴)

『産経新聞ソウル支局長起訴で判明した、日本国のマスメディアの崩壊状態』

韓国最大の発行部数の朝鮮日報の日本語版CHOSUNONLINEですが、大槻義彦が驚くように『日本共産党をべた褒め』しているわけではない。
日本とは確かに大きく違うことは事実である。
ところが、これは世界基準で、朝鮮日報は報道機関として、『事実を事実として』、
公平に報道しているだけなのです。(そもそも客観的事実とは、普遍的であり誰が書いても『同一』である。もしも大きく違っている場合は『誤報』である)
極限まで右傾化するだけでは無く、挙国一致、大政翼賛会の大本営発表を繰り返している、日本国内の報道が、あまりにも異常なだけなのです。 
産経新聞の加藤ソウル支局長がパク・クネ大統領が旅客船セウォル号沈没事件当日の公務中に男性と密会していたとのセクハラ誤報を流した名誉毀損事件での初公判が開かれた。
ところが、日本中のマスコミ各社は全員が『朝鮮日報が報じた記事を、日本の加藤ソウル支局長が転載してウェブ上に書いたら、産経新聞だけが起訴された』かのごとくに読者を間違いの迷宮に誘い込む誤報を垂れ流していた。

『全員でコピペの手抜き「誤報」を流すマスコミの怪』

しかも一番の問題点は、この『真っ赤な嘘』の台詞が『一言一句』すべての日本国内のマスメディアでは『同一』なのである。
STAP細胞の小保方博士を『コミペが悪い』と非難していたことをマスコミ全員で忘れたのだろうか。
『正しい』場合には無関係でも必ず内容が『同一』になるものなのです。(違っていれば、『正しい』とはいえない)
ところが、『間違っている』場合ですが、別々では無くて『同一で有る』場合、カンニングとか政治的なプロパガンダ(情報操作、世論誘導)が考えられるのである。 
それにしても日本国内のマスコミのレベルが酷すぎる。
ほんの少しの知性とか良識、思考力があれば大統領や与党セヌリ党の准機関紙的な朝鮮日報が、セウォル号沈没という最悪の時期にパク・クネ大統領が公務中に男と密会していたと、絶対に報じない程度は常識である。(もしも、報じていたとすればクーデター並の大騒動になる) 
今の日本ですが、すべてのマスコミが頭が空っぽで目が節穴のネットウョ状態に陥って仕舞い、抜け出せないで必死でもがいているのである。

 (沈没した韓国軍哨戒艦天安艦長の説明を求めて詰め寄る乗務員の家族や関係者)

『逮捕を要求する市民から生卵を投げつけられた産経の加藤容疑者(元産経新聞ソウル支局長)』

韓国の朴槿恵大統領の名誉を傷つけたとして在宅起訴された、産経新聞ソウル支局長だった加藤達也容疑者の初公判が11月27日、ソウル中央地裁で開かれた。
加藤容疑者
は 意見陳述で『韓国の政治や社会の状況として、ありのままに日本の読者に伝えようと した』と開き直る。
この態度に怒った告発した市民団体は加藤容疑者の乗った車に生卵を投げて抗議する様子が、日本のマスコミでも報道され、日本政府までが憂慮する事態にまで発展しているのです。
 
如何も日本国内のマスコミは大きな勘違いをしているが、韓国での本物の抗議アクションは今回の産経新聞のセクハラ容疑者への生卵程度では無いのである。
本体の民主主義とは、選挙で投票する意味ではない。
社会の不正義に対して普通の一般市民が手に手に武器を持ってバスティーユ監獄を襲撃したフランス革命こそ『民主主義』の原点なのである。(バスティーユとは要塞の意味)
(海洋警察幹部の説明に怒り殴りかかる旅客船セウォル号の乗客家族) 

あてがわれた
上から民主主義』で、そもそもの民主主義の原点をすっかり忘れてしまった日本人と、世界基準(グローバルスタンダード)で、民主主義の原点をまだ忘れていなくて一般市民が実力行使する韓国人の彼我の差は大きい。 

『そもそもの「前提」が間違いか勘違い。蟹は甲羅に似せて穴を掘る』

余りに愛国的な挙国一致、大本営発表の日本のマスコミ報道ですが、余りにも恣意的な世論誘導の印象操作(プロパガンダ)なのである。
悪質極まるセクハラ誤報の加藤容疑者ですが、外国人記者(産経新聞のソウル支局長)だったから在宅起訴で逮捕も拘留も免れているのである。
もしも韓国人の朝鮮日報記者が同じ記事を書けば、即逮捕でブタ箱に放り込まれている。(生卵を投げた韓国市民は、加藤容疑者の逮捕を要求していることに注意)
加藤容疑者ですが、怒鳴られたり車に生卵を投げつけられているが、
(日本のマスコミが逆さまに描く『シナリオ』とは大違い)今回の事件では相手が外国人(日本の記者)だから手心を加えて、出来る限り平和裏に、なるべく大事にならないように穏便に済ましているのである。

『はなしが180度「逆さま」だった』

それにしても大槻義彦は暢気である。
1世紀ちかい歴史があり、『日本共産党』とか『赤旗』とかの『名前』が大昔のままなので、『中身も同じだ』(変化していない)と勘違いしているのである。
(老舗なので大昔の意味不明の習わしが廃止されず今でも残っているのは事実では有るが、これは良く有る出来事で本質とは無関係)
今の共産党(赤旗)には、元自民党幹事長の 
野中広務、古賀誠、加藤紘一などの保守本流の政治家が、発言場所を求めて集まっているのであるが、今回の記事の『日本共産党をべた褒めする朝鮮日報』の話と原理的に同じなのです。
極右国粋主義から護憲リベラルまでの国民政党を名乗っていた自民党が、日本全体の病的な右傾化の流れの中で、極右政党になってしまい、仕方なく自分たちに一番近い穏健な保守の日本共産党(赤旗)で発言しているのである。
野中広務、古賀誠、加藤紘一などの保守本流の政治家が、左傾化したのではない。彼等の主張は昔と同じ。
彼等は、少しも変化していない。

話が逆さまで、一昔前の自民党のリベラル穏健派と、今の日本共産党の主張が、『ほとんど同じ』なのである。
典型的な保守政治家の亀井静香が極左に見えるくらいに右傾化が極限まで進んだ日本では、最左翼の共産党が穏健保守の政党であり、それ以外の政党は右翼国粋主義かネオナチの極右政党など、さながら珍獣動物園の様な『ありえない』狂乱状態なのである。
それなら、政治的に韓国与党に近い朝鮮日報が、自分たちの政治姿勢に一番近い今の日本共産党を褒めるのは当然である。驚くどころか、何の不思議も無い。


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2 コメント

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総極右化、そして… (十澄)
2014-12-08 20:04:41
自民単独で320議席とか、ですかね?
ですかねというかそうなるんでしょうね…。
あー!もう!
なんでこの国の有権者はこんなにもアホ!ぞろいなんですかね?
アホって言っちゃいますよもう!
もういい加減左派やめたくなります。
こんなアホらのために一人で気をもんで、憂いて、心配して…もーやってらんねえ!
俺はいっそノンポリになりたい!
右とか左とか、アタマからすっぽーんと抜いちゃって、
「日本は世界一の地上天国!」
とでも思いこみながらフワフワ生きていきたい…。

ブログ主さんは大変該博で調べる能力もすごいと思いますが、いっそ政治や国民への批判なんてやめちまいたい、と思ったことはないですか?
俺はくじけそうです。
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究極の悲劇は、最後には、喜劇に変換する (宗純)
2014-12-09 15:04:36
十澄さん、コメント有難うございます。

今の無茶苦茶ですが、これはもう。大笑いするしか無いのです。
今の日本国の悲劇ですが、ここまで酷くなると、われわれの様な一般人には、これはもう爆笑するしか方法が無いのですよ。
井上ひさしは、この笑いのメカニズムを説明しているのですが、究極的な悲劇こそ、笑いに通じているのです。
私の父親は21世紀までには資本主義は終わっており、素晴らしい世界が開かれると信じてい他のです。キューブリックは2001年には人類は火星旅行が出来ると思っていた。手塚治の鉄腕アトムの誕生日は2003年4月7日ですよ、10年以上前に済んでいるのです。社会の進歩が遅すぎる。
『もう気がつくだろう』『もう直ぐだ』と、日本人が覚醒するのを半世紀も待っていたのですが、毎年毎年年末にはぼやき続けて1年が終わるのですが、今年もやっぱりぼやく心算です。
待ち続けていた、100年に一度の社会の大変革は目の前に迫っているのですから、本来なら大喜びするべきなのですが、恐ろしい予感がするばかり。
日本ですが、明治維新とか敗戦とか、カタストロフィの直前なのです。
社会全体が根本から崩壊するのですから、恐ろしいような。期待にワクワクするような、何とも不思議な感覚です。これから先、如何変化するのか。しないのか。
少なくとも『歴史の大転換点』を、自分の目で目撃できると言うことは、滅多にない幸福であると思っています。
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