大阪府市の首長が、「イソジンが有効かも」会見に続いて、さまざまな社会事象が起こっている件について、思いついたこといくつか。
とりあえず、エビデンス云々とか、そんなことで店に走るなんて云々とか、誰もが考えることは考えたけど、省略して。
1.これからの研究発表の方法が広がるか
自分が何らかのデータを出したとき、どう一般世間の注目を得るか(=研究費の使途に厳しい目が注がれるこのご時世、これは単なる自己顕示ではなく、実質をともなう極重要事項)。
高IFの専門誌に採用されても”一般社会の”注目は限られる。割と行き渡りつつあるのが、「所属先の広報課に言ってHPに出す(近畿大学みたいな超超一流広報がいる処ではそれなりの効果)」「プレスリリースを出す(専門業者を介せば、当直バイト1回分ぐらいの金額で数百か所には行き渡る。管理人の経験上、取材につながることはゼロではないが、そこまでインパクトは無い)」
今回、大阪府立施設の発表を、その設立主体の長が発表したことで極めて大きなインパクトになりました。今後、国公立・第三セクター立の施設(大学も医療機関も研究期間も)は、その首長の声を借りて世に問えば、少なくともその地方公共団体の記者クラブには届くわけで、今後のトレンドのひとつにはなってゆくのではと思います。首長の側も、税金の有効活用を一般社会にアピールできるわけで利害一致もあり。
2.テンバイヤーは絶えない
昨日夕方、いくつかのドラッグストアをのぞいた考察。確かに該当の棚はカラ。それでも、イソジンの「うがい薬」と「のどスプレー」の間では、売り切れるのに多少のタイムラグがあったように見受けられました。いずれにしても、もう無いわけですが、あの猛スピードで消えてしまった現物はいまどこにあるか。少なからず、転売屋の手元にあるでしょう。
「おじいちゃん、これ飲んだら(←絶対ダメ)、絶対コロナにかからんで~。1本1万円やけど、特別に8000円にしとくわ。ナイショやで」とか、言い寄ってくる輩がいないか、高齢の両親が遠方にいる方はぜひ注意喚起の電話の1本でもかけてあげてください。1回やられるとまた次の週「おじいちゃん、どや、元気ですごせたやろ。あれからまた手に入らんようになったから、今回は12000円。ほんまは15000円やけど特別や、ナイショやで」とやってきます。
マスクの転売規制を解除したばっかりというタイミングもまた、彼らを心理的に勢いづかせるかもしれません。
3.ユニークな使用法があらわれるかも
イソジンをうすめて空間除菌を試みる店とか(絶対ダメ)、容器に入れて首からぶら下げるとか、大切なものにかけて変色させてしまい泣く人とか。。。 会見では「うがい」としか言ってないはずですが、どんどんユニークなこと考える向きは現れそう。これが2と3が合わさると、笑ってはいられない事になるかも。ネイルに塗って1回5000円とか。
4.うがいの実施時期にどう変わるか
発症前後のプラマイ2日あたりが感染性高い。咽頭部にウイルス多いから。というのはまあまあ世間に行き渡ってるところです。肺炎になり重症化予防の文脈なら、肺に移行する前のごく初期にだけ効果ありということは、多くの人が思いつくところです。本当にそうか。初期と後期で比較要。
5.福祉の現場で思いつくこと
誤嚥性肺炎の予防に、口腔ケアが効果的である・・というのは社会福祉士国家試験のヤマになるぐらい、業界では知られた話。これにイソジンを加えることがトレンドになるかも。