EVD流行中に、その大きな原因となるブッシュミート、森でコウモリなど野生動物を捕って食べるのはダメダメと啓発キャンペーンないし禁止令がおこなわれました。しかし、本当にブッシュミート禁の教育が必要だったのは森の村人じゃなくて都市住民でしたという意外や意外な報告。
- エボラ流行中、ブッシュミート食をやめるよう啓発がおこなわれた。その対象は、野生動物棲息域の近隣住民、村人にフォーカスされた。
- が、実際にブッシュミートを食する回数は、元々1日おきであったのが、村人たちは1カ月に1回まで減ったのに対して、都市住民は週に1回と、減少率において大差がついた。
- 実際に狩をして動物を獲る側の村人たちはEVD流行中外出せず引き籠ったためにブッシュミート消費機会も減った。対して現金をもった都市住民たちは、ブッシュミートを購入して食べるので、あまり減らなかった。実際にブッシュミートを売買する地下ルートが存在する。今後は啓発教育の対象を再考せねばならない。
- 人の欲求は、本当に好きなものを「危険だ」という理由だけで控えるのは難しい。
う~ん、なんだか悲しい話ですね。
猿やコウモリを狩って生計の足しにせねばならない貧しい村人たちはぐっと我慢して、都会のか金持ちは製品化されたブッシュミートを低リスクで手に入れ食べ続ける。なんだか、捕鯨の話を思い出してしまいました。東京の鯨料理店(⇐管理人の通勤圏内ではそんなもの見当たらない)はリッチな人々でにぎわい、シーシェパードの体当たりに対峙する低賃金(という程じゃないかもしれないけれど、鯨料理店で日常的に大枚はたけるわけではない)人々がリスクを負う・・・
ともあれ、メジャーなブッシュミート、コウモリが話題になった感染症といえばSARSもMERSもEVDも狂犬病も・・・と、まだまだ出てきそうですからリッチな都市住民にもぜひともやまてもらわねばなりません。難しいです。
https://www.voanews.com/a/liberia-ebola-bushmeat-consumption/3791022.html
How Ebola Impacted Liberia's Appetite for Bushmeat
ブッシュミートときてピンと来ない方はこちらを。リアルにわかります。
https://www.google.co.jp/search?q=bushmeat&hl=ja&rlz=1T4GUEA_jaJP709JP709&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjbs-C_pYfTAhXCFZQKHdM2BVMQ_AUICCgB&biw=937&bih=406#spf=1