鳥インフルエンザウイルスの遺伝子データベースを国際協調で整備、将来の予測に役立てようという話。
- 近年、鳥インフルエンザの流行はますます加速してきている。
- 国境を越えて科学者が協調し、発表された50研究以上のデータを収集。USAID PREDICT プロジェクト。
- 地球的規模で鳥インフルウイルスのリスト集を作成。異なるウイルスについてより理解がすすみモニタリングが容易となる。また、保健当局が将来見通しを立てるのにも有効。
- エコロジストの手法に、ある特定地点でスナップショットを撮り、全体を推測するというものがある。鳥インフルエンザウイルスにおいてもこの手法を応用。
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ある特定の疾患を正確に分析し治療するためには、正確にソースを把握する必要がある。しかし自然界のウイルスを全部把握するのは、その分布する広汎さからみて困難である。 そこでエコロジストの方法論を応用し、ある特定場所の状況からウイルス多様性を推測するというものである。このアプローチにより。保健当局は、サーベイランスプログラムを策定しウイルス多様性の比率を探ることが出来る。
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また、それぞれの鳥のなかでの多様性も調査。結果、もっとも多かったのが鴨で89種類、次いでruddy turnstones の45種。
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野鳥のあいだでより広くみられるウイルスは、家禽の間でもより広くみられ、したがって鳥以外にも広がる可能性も高くなる。
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また、ある種はある鳥に特異的にみられることにも言及。たとえばカモメやシギでは、他の鳥では見られない10種のウイルスが見られた。
鳥インフルエンザ研究の歴史のなかで、古いところではインドネシアの(当時の)保健大臣がH5N1サンプルを出すことを拒否したり、いろいろな弊害も見られてきました。国際協調でウイルス情報をプールし、将来予測まで応用できるようになるのは喜ばしいことです。
ソースはScience times
http://www.isciencetimes.com/articles/6922/20140309/bird-flu-database-will-help-track-future.htm
Bird Flu Database Will Help Track Future Outbreaks