一匹の貴重な湾フグを無理やり一人前てっさ造りにする。
久しぶりに口にする湾フグてっさは、透明感のある身質が上品。
じんわりと広がる旨みは、水分の多い外房フグと比べて格が違う。
精一杯薄く切ったてっさは、わずか一匹では14、5切れにするのが関の山。
芋ロック1杯につき3切れの配当で酒肴とする。
“白いダイヤ”の白子の姿はなく、幻のままとなってしまった。
そこで、白子がなければ“真子”があるさと、
今宵の特別ゲストとして登場したのがこれだ。
お取り寄せ好きの釣友・池ちゃんから頂いた
北陸の珍味・フグの卵巣の糠漬け「糠ふぐの子」。
ゴマフグの卵巣を糠漬けにし、木樽で長期間熟成させ、
ご存知猛毒のテトロドトキシンを無毒化させる
摩訶不思議な伝統製法で生み出された珍味中の珍味である。
テレビで製造法を紹介する番組を何度か見たことはあるが、
見るのも口にするのも初めて。
幻の白子の代償としてこれ以上のものはない。
卵巣に付いた糠をこそぎ落とし、
そのままでもイケルらしいので輪切りにする。
手前がピンボケしているが、粒々の魚卵がびっしり詰まっている。
やや緊張して口に運んでみる。
真っ先に感じるのは、ただならぬ塩辛さ。塩梅はハンパない。
だが、プチプチの卵を舌の上で潰し、味の広がりを受け止めると、
糠の風味と魚卵の旨みがジワジワと伝わってくる。
この塩分濃度であれば、輪切り一つでロック2杯は軽い。
ふぐの子と一緒にいただいた「糠とびうお」。
こちらの塩辛さも尋常ではないが、焼きタラコのように軽く炙ったふぐの子と、
とびうおの身をほぐしてお茶漬けにするとちょうどいい塩梅。
シメのご飯として最高だった。
やっぱり、甘い白子が恋しくなった。
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北陸の食の一端を垣間見た気がしました。
しかし、卵巣の無毒化をどうやって見出し、試したんでしょう?経過で何人か犠牲者が出たのでしょうかね?
勇気ある?チャレンジです。
フグの薄作りもさすが! 15切れほどに切り分けた透明感のある刺身、貴重な1尾も喜んで成仏してくれたことでしょう(^0^)
恋しい甘い白子も時間の問題ですね♪
コメントありがとうございます。
初めてナマコを食した人がスゴイなんてよく言われますが、
これは猛毒入りですからね。びっくりするほど旨いモンでもないし、
2年以上かけてそこまでやらなくても…、てな感じです。
肝は危ないとわかっていても食べたくなるほど魔性の味のようですが…。
コメントありがとうございます。
今回ほどテツサのありがたさに感謝しながら味わったことはありませんでした。
これでまた湾フグから足が遠のかなきゃいいんですが…。
うらやましい(^-^)
話は変わりますが、先日、根魚五目で孝栄丸さんにお邪魔しました(^-^)v
私は釣果に恵まれなく澄み切った海に寂しい思いをしましたが、カサゴ(ハチ・オニ含む)が好調でしたよ(⌒~⌒)
コメントありがとうございます。
孝栄さんは2月のフグ大会以来ご無沙汰でなかなか行けません。
先日のテンヤ大会にも顔を出したかったのですが叶わず。
ハチカサゴ本命の根魚狙いで奮闘しているようですね。
なんとか機会を見つけて出陣したいと思っています。
Betaさんの好釣果を期待しています。