釣の棲家

終の棲家を求め千葉へ移住。旬の魚をすわぶるために迷釣する房総釣行記。

常磐ヒラメ爆釣記

2010年12月08日 16時30分39秒 | その他の釣り場
船中155枚、釣り人26人で平均6枚。
ヒラメ釣りとしては驚愕的な数字を記録した12月1日の常磐ヒラメ全面解禁日は、
長い釣り人生の中で記録にも、記憶にも残る釣行となった。


出航前の船着場。前方のアカムツ船はこの日も満員絶好釣

漆黒の闇に覆われた海を走ることおよそ50分。
11月の部分解禁で攻めた場所よりやや沖目に出た、
水深31メートルのポイントでスタートとなった。

信栄丸の常連であるご隠居の席取りで、2日前から四隅プラス1席の釣り座を押さえ、
船首の4席を除く右舷ミヨシにご隠居、右舷トモにマロさん、ノビさん。
左舷ミヨシにムラさん、左舷トモに自分が座るゴールデンシート体制。
解禁日に特等席に座れることは、この先もそう多くはないだろう。


船首の釣り人から数えて片舷13人、26人の太公望が乗船

薄暗い6時すぎ、26匹のイワシが一斉に海中へと沈んでいく。
北西の風はやさしすぎるほど穏やかで、海面もまだ眠っているように静かだ。
スパンカーを下ろしたまま横流しで攻めるが、期待の風も潮も“追い風”にはほど遠い。

それでも、さすがに解禁日とあって、ミヨシ寄りで続けて竿が大きく曲がる。
30分ほどで4、5枚上がったが、この程度で満足しない船頭はこの場所に見切りをつけ、
潮がほとんど流れていないことからピンポイント攻撃にシフトすることを宣言。
すぐに全速力で南下し、“ヒラメ団地”となった漁礁周りへ移動した。


僚船とともに漁礁周りをピンポイントで狙う

このポイントから、解禁日の爆釣ドラマは始まった。
仕掛けを下ろしてほどなく、ほとんど同時に左舷のミヨシ側、胴間、
トモ寄りの3カ所で竿先が海中に突っ込む。
反対の右舷からも「来たよ~」の歓声が聞こえてくる。


左舷で次々に竿が曲がり、船頭と仲乗りが船中を駆け回る姿も

次の瞬間、自分にもひったくるようなアタリが訪れ、竿がのされる。
3.3メートルのムーチング竿はグニャリと曲がったまま。
海底から離れるのを嫌がるヒラメの雄々しい引きが、断続的に腕、肩へと伝わってくる。

2、3度ドラグを滑らせる抵抗をみせて上がってきたのは、
後検量2.5キロ、61センチの立派なヒラメだった。
バタン、バタンと船床で暴れるヒラメの音があちらこちらから聞こえてくる。


ヒラメを絞める時間もなく、あちこちでヒラメが散在する光景(撮影/信栄丸センチョー)

「またバタバタとあたるかもしれないからね~。
 じっくり待って、しっかり喰わせてからアワせてよ~」

潮回りのたびにアナウンスする船頭の声も軽やか。
実際、面白いように船中満遍なくアタリが訪れるから、
どの釣り人の顔も満足げで、楽しくてしょうがない。


タルに収まるサイズのソゲだけを入れて生かす

7時から30分に1枚の割合で枚数を重ね、
キロ未満のソゲ3枚、1~2.5キロ4枚を手にすることができた。
ここまで9打数7安打。左舷だけを見ても、水面でバラすのを何度も目撃したから
アタリの数は船中でとんでもない数に上ったに違いない。

「恥ずかしながら、7枚」
沖上がり終了間際、各人の釣果を聞いて回る船頭に、
生意気を承知の上で冗談めかしてこう申告した。
というのも、その前に告げた隣の釣り人の釣果は、
この日の竿頭となる「16枚」だったからだ。


エサ切れ間近でまったりと過ごしていると…、やがてクライマックスが…

釣果を集計した船頭は「オデコなしの船中143枚」とアナウンスしたが、
何を思ったか「最後にもうひと流しします」と付け加え、フルスロットで船を旋回させる。
この日の爆釣を締めくくるフィナーレもまた、凄まじかった。

最後のイワシに丁寧にハリをつけ、底に落としてものの1分もしないうちにアタリが到来。
5秒ほどで激しく竿先をたたくように海中に引き込んでいった。
上がりの1枚の引きをじっくり堪能しながら惜しむようにリールを巻く。

周りを見渡すと、左舷でも3、4人が一斉に竿を曲げている。
マロさん、ノビさんの右舷トモ寄りでも「こっちも来たよ~」の声が飛び交い、騒がしい。


船中最大クラス2.8キロを手にするマロさん。お見事の次頭13枚を記録した

圧巻は、現場を目撃することはできなかったが
右舷胴間の釣り人が重そうに上げた仕掛けには、
親バリと孫バリにソゲが1匹ずつ掛かっていたというから
まさに海の底は“ヒラメ絨毯”のようにヒラメが密集していたのだろう。


4枚お裾分けし、4枚持ち帰り。右から2枚目が2.5キロ、61センチ

結局、最後の最後でキロ級の1枚を追加して8枚に修正申告。
船中では、大詰めのひと流しで12枚を上乗せし、
10時50分、イワシ切れのため早上がりとなり、
記録的な155枚の金字塔を打ち立ててメイクドラマは完了した。


左からノビさん8枚、管理人8枚、マロさん13枚、ムラさん6枚、ご隠居9枚。5人で44枚を
記録する劇的釣行となった。ちなみに、下船後の撮影のためみんなが持つヒラメは全て
マロさんが釣ったもの(撮影/信栄丸センチョー)



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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (りんりんパパ)
2010-12-09 12:30:17
たかじんさん、
全面解禁初日にゴールデンシート独占とは凄い。
横流しは有利不利はないとはいえ四隅はトラブルは少ないですからね。
それにしても釣れましたねぇ。
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りんりんパパさへ (管理人)
2010-12-09 14:09:40
りんパパさん
コメントありがとうございます。

2日前からご隠居が場所取りに奔走し、特等席を押さえてくれたのですよ。
みんなが連れたのもご隠居さまのお陰です(ヨイショ)
返信する
Unknown (ケンケン)
2010-12-09 18:27:06
ごぶさたしてます~^^
コチラもアタリは同じようにバリバリあったんですけどね~。
陽が出てからはソゲの連続で掛からない掛からない><
やっぱこれだけ釣れる状況下なら良型も欲しくなっちゃうってもんです^^;
しっかしホント海底はどんなことになってんだか。潜って見てみたいです。これだけヒラメが集まるほどエサが豊富ってことなのでしょうね。
釣ったヒラメの胃袋は全部空だったけど。
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ケンケンさんへ (管理人)
2010-12-09 21:16:15
鹿島沖は割と放流のパンダが混じるんですけど、今回は見かけなかったですね。どの船も今年は豊漁を宣言してるから、今後が楽しみです。
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舞い踊り状態 (ノビ)
2010-12-10 11:23:56
当日は最初の2枚はスレ掛りで釣れました。
ということは、それこそ海底ではうようよ舞っている状態ではないのかなと想像します。
外道のイナダもなぜかバカうまでしたね。
返信する
舞い踊り状態 (ノビ)
2010-12-10 11:24:49
当日は最初の2枚はスレ掛りで釣れました。
ということは、それこそ海底ではうようよ舞っている状態ではないのかなと想像します。
外道のイナダもなぜかバカうまでしたね。
返信する
ノビさんへ (管理人)
2010-12-10 14:05:20
ノビさん
コメントありがとうございます。

海面でバラしたキロ級は惜しかったですね。
あれもスレだったのかもね(笑)
次回も楽しみましょう。
返信する
目標達成、バンザイ! (千葉の隠居)
2010-12-14 07:57:16
艫とミヨシの4隅に分かれて日頃の腕前を競ったのだが、結果は全員爆釣。
メンバーの皆さん、釣りの最中にお酒飲んでる暇はありましたか?

周りの皆がゲットしたヒラメを〆てる隙に、足元に捨てたまま次の仕掛けを投入!
すると、いきなりの3連荘!これは快感だったですなぁ。

イワシを泳がせる必要がないもんだから、捨て糸40cmに枝ス50cmの仕掛けで攻めて、根掛かりの後は、捨て糸を結ぶ時間が惜しくて残った糸に錘を結んだら、最後には10cmになっていた。でも、【そんなの関係ねぇ~】

針外しの時間を惜しんで、掛かるたびに新しいハリスに換えてたら、10本以上も消費したのは、さすがの隠居も初体験。

移動の途中に〆た積りが、タイムアップ直後に隣の人から【ここに一枚残ってますよぉ】と言われてびっくり!こんな事は、正才フグかカワハギでもない限りありえない経験だった。

釣行前に、【目標は、30枚&50kg】ってブチ上げたら、全員が半信半疑で景気の良い返事は帰ってこなかったけど、本当に達成しちゃったもんね。

来年のMBC杯は、11月(火曜日)と12月(木曜日)だって幹事から早めの連絡が・・・
ともに平日だから、いまから年休を取って置こうね。隠居は365連休だから問題ないけれど(爆)
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ご隠居さまへ (管理人)
2010-12-14 10:23:22
ご隠居さま
コメントありがとうございます。

四隅作戦はご隠居の見事なヨミで大成功でしたね。
一人爆釣はあっても仲間釣行で全員ウハハな釣りは今後もそうは経験できないでしょうね。
来年も楽しみだなあ。

ヒラメの入れ食いなんて初めて。16枚釣った隣のオヤヂは仕掛け落として置き竿にした途端、グググ~が4連荘。腕もへったくれもあったもんじゃないとあきれました。
常磐ヒラメおそるべし。片貝はしばらく休ませましょう。
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