あみものOTOKO

人と人とのつながりを 大切にしたいです。

舞踏への誘惑

2011-07-15 20:19:41 | 日記
昨日 画像アップした 中原淳一の人形作品の 「 舞踏への 誘惑 」 と名付けられた人形です。

白黒写真ですので 良く解らないかもしれませんが、ドレスは 黒の別珍( べっちん ) のようで、手袋は 黒の花模様のレースになっています。

もっとも、別珍かどうか、写真だとよく解らないですけどね・・・・私だったら、別珍を使うかな・・・ってだけでそう思ってるだけですけど・・・ 大体、実物見なきゃ 解りませんけどね・・・ ( 観ても解らないかもしれませんけど・・ )


別珍 と ベルベット と ベロア 似てますけど、同じ物じゃないんですよね・・・

ベルベット( ビロード )は布を織る時に、タオル生地のように糸をループ状にして、輪の部分を切って 毛羽立たせたもの。


別珍は ベルベットに違いないですが、素材が綿( コットン )ですから、言わば コットンベルベット。


ベロアは、生地を織る時に、糸を輪にしないで、何とかという糸と、かんとかという糸を交互に組み合わせて毛羽立たせたものなんですよね・・・ 確か・・・ 糸の名前までは覚えて居ませんけどね・・・専門家じゃありませんから・・・


しかし、この人形の 流れるような ライン、首から身体、そして スカートの裾までが 三日月のように 美しい柔らかな曲線を描いて、女性の美しさを表現して居るなんて、実に見事じゃないでしょうかね・・・

こうした人形を 19歳の少年が制作したなんて、当時はさぞ びっくりしたでしょうね・・・ 中原淳一が 天才と呼ばれた理由、作品をみるとおのずと解るものです。


女性は 自分自身が 「 女性 」 である為に、それだけで美しいものですが、男性が観た場合、あるいは 女性の姿を描く場合、「 どういう角度、どういう流れ、どういう捻じり方 ・・・ で描いたら、より美しく見えるか 」 を常に念頭に置く為、姿形が 美しい・・ とも言われるんですよね・・・


玉三郎が 名女形 と言われるのは、そうした どういう姿勢、角度、手の動き、指先に至るまで 緻密に 美を研究しているからだと、何かで読んだことがあります。

どんな事でも そうでしょうけど、細分に至るまで 注意して考え抜いた事は、「 見事 」 なものです・・・