間違えてしまった結び目は 針先で 一目づつ丁寧にほどいて行きます ・・・ 「 アッ! 」 と思った瞬間、作りかけの 真っ白いモチーフに 1滴の 鮮やかな血 の 雫が ・・・・ 「 ・・ なんて 綺麗な色 なんだろう ・・ 」 ・・・ ト・とんでもない事 ですよね ・・・ 折角作った作品に 血が・・・
思わず 「 血の美学 」 を考えてしまいました ・・・ 三島由紀夫 の 「 血の文学 」 を 「 血の美学 」 と言われていたんですよね ・・・
三島由紀夫文学に興味の無い方には 判り難いかもしれませんけど、・・・・・ 「 血 」 の 色は なんて鮮烈に 美しいのでしょうか ・・・ その色は 「 命 」 の 色だからかもしれません ・・ どんな人工的な色でも 決して 「 命の色 」 を作りだす事は 出来ないでしょう ・・・
あまりの 美しい色に 見とれ、 そして ふと 気が付いて 作品にダメージが無いか 大急ぎで 血の付いた部分を ほどいて なんとか 他の部分に 影響はありませんでした ・・・・
タティングレースを 結んでいて、 「 命 」 を想うなんて 私ぐらいでしょうか ・・・・ 血を流さずとも 作品に込めた気持ちは 命を込めたことなんですけど ・・・・・
それにしても ・・・ たった 1滴の 血 で ・・・ 大袈裟すぎるかもしれませんけど ・・・・