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横浜FCと横須賀・神奈川のローカルフットボールシーンを気ままに応援する日記。時々故郷・静岡県東部のフットボールなども。

第87回全国高校サッカー選手権静岡県大会2次リーグDブロック第2戦 静岡学園 2-1 加藤学園暁秀

2008-11-03 | 静岡県東部&伊豆フットボール(観戦記)
第87回全国高校サッカー選手権静岡県大会2次リーグDブロック第2戦
2008.10.19(Sun)11:00KO(40分ハーフ)
会場:三島市南二日町人工芝G
観衆:400人(目測)
静岡学園高校21-01加藤学園暁秀高校
1-1
得点者
長崎
安藤
時間
15分
42分
67分
得点者


関森




暁秀の選手全員による円陣「カンピオーネ」。


静学の円陣。

高校選手権静岡県大会2次リーグ第2戦。
もう「宿敵」と言っていいほどの間柄となってしまった
静岡学園との対戦。新人戦、インターハイ、練習試合等を含めれば
何度目の対戦となるだろうか。

しかし、この日は暁秀にとって
「事実上のホームゲーム」という大きなアドバンテージのある試合。
スタンドは後輩部員、父兄、暁秀在校生、そして地元サッカーファンの
多くの声援と視線を浴びて午前11時キックオフの笛の音が鳴った。


暁秀の激しいチェック

システムは暁秀、静学ともに4-4-2
静学が4バックを取るのは意外だった。
前半立ち上がりから厳しいチェックと素早いカウンターで攻める暁秀。
しかし、静学も暁秀の激しいチェックを想定済みなのか、時間が経つ
につれ暁秀のチェックへの対応が巧みになってゆく。
静学は体の寄せの速さ、ボールキープや攻守にわたる体の入れ方等が
暁秀よりも一枚も二枚も上手であり、逆に暁秀がボールを持っても
ルックアップさせない内に静学のマーカーが暁秀選手の視界に
入るものだから暁秀は苦し紛れとしか映らないダイレクトによる
ロングボールを前線に送るシーンが非常に目立った。

前線で待ち受ける暁秀FWはコントロールされないボールを
待つ形になり、しかも静学のDFは対人プレーが滅法強い。
これでは暁秀は速くボールを送っても自分たちのリズムが
作れず、チグハグした攻撃のように映った。
静学ゴールを破るのはかなり難しいぞと感じ出した矢先だった。


前半10分、静学左サイドからの攻撃。
このときのハイボールの処理で前に飛び出した暁秀GK金子がPA前へ弾く形に
なり、転がった先にいた静学10番長崎が落ち着いてループシュートを放つ。
静学先制。


その後も暁秀以上にタイミングのいいプレスとサイドでのボールキープ
得意のショートパスとドリブル等個人技を織り交ぜて攻めに掛かる静学。
暁秀が得意とするオフサイドトラップも中盤のサイドを制圧されてしまっては
DFラインも下がらざるを得なくなる。
画像は横浜Fマリノスジュニアユース出身の静学10番長崎。
彼の個人技はピッチに立つ22人の中で最も際立っていた。



必死に声援を送る暁秀応援団。前日の常葉橘戦で大声を出しすぎてしまったのか
後輩部員の声は試合開始からガラガラだった。しかしそれがゆえに応援にも
熱がこもる。


前半は1-0のまま折り返し。
盛り返そうとした後半立ち上がり42分に静学21番MF向島が右サイドから
クロス、ファーサイドの8番FW安藤がヘッドで決めて2点目を挙げる。
2点目を挙げてから逃げ切りを図ったのか、静学も少しペースが落ちる。
暁秀もDFラインからの1発縦パスではなく、キープ力のある10番エース真野に
ボールを預けてリズムを作ろうとするが、前線からの猛プレスが減ったといっても
静学のマークが堅い時間が続く。



残り半分20分を過ぎた辺りから暁秀はセットプレーを中心に静学ゴールへ迫る。
人工芝という硬いグラウンドのためか競い合いのたびにボールが高く弾む
落ち着かない展開。
しかしボールを持たせてしまうと相手のキープ力が上なので、苦しいが
暁秀には(いいサッカー的には不本意だろうが)この攻めで打開していくしかない。
ここからは気力と気力の戦いだ。

【動画】
真野のFKから得た惜しいシーン(リンクをクリック)
第87回高校選手権静岡県大会2次リーグ 静学vs暁秀




67分、暁秀GK1番金子のセットプレーのFKから暁秀FW9番関森が
走りこんでシュート!!暁秀、1点を返す!!!!
盛り上がる観客、勢いに乗る応援団。まだ苦しい印象は払拭できないが
あと1点、せめて同点に追い込めば何かが起きるはず・・・!!


第87回高校選手権静岡県大会2次リーグ 静学vs暁秀(2)

終盤、何度も続いた暁秀のセットプレー攻勢。
しかしゴールは遠く・・・。



試合終了。常葉橘、静学、浜松湖南と戦う
3戦のリーグ戦うち2敗した暁秀はグループリーグ敗退が決定。
彼らの静岡東部悲願の全国への挑戦は今年はここで終わった。



挨拶後、引き上げる選手たち。
昨年と違い、今年はなんて声をかけていいか分からず時機を逸してしまった。
申し訳ない。ただただ彼らの姿を見送るしかできなかった。
ユースリーグ浜松南戦とこの1戦の2試合しか見ていないオイラがこう評すのも
おこがましいかも知れないが、今年のチームは昨年の選手権コメントにあるように
人格者のキャプテンGK金子を中心に昨年の先輩との比較などプレッシャーも
あったであろう中、よく戦い抜いてきたと思う。
何より今年は静岡東部初のプリンスリーグ昇格という立派な置き土産を
残すことができたんだ。胸を張ってほしい。
この試合終了直後は、ただただそう思うしかいられなかった・・・。



・・・その後、週間後にエコパ補助競技場で行われた、第3戦
浜松湖南戦は暁秀が3-1で勝利!!3年生は有終の美を飾る。
3年生の皆さん、本当にお疲れ様でした。
これからはまた、それぞれの人生の目標に向かって頑張ってください。

(文中敬称略)

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4 コメント

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ありがとうございました。 (金子)
2008-11-03 17:01:13
ご観戦ありがとうございました。

あんなに大勢の応援の前で俺の競技スポーツでの“サッカー”を終えられて俺は本当に幸せ者だと思います。
みなさんのご声援のおかげで痛みに耐え、最後までプレーすることができました。
本当に感謝しています。

take-05さんも僕らの試合に何度か来てくださいました。一度コンタクトをとって見たかったです。これからは応援する立場なので試合会場で会えるといいですね。

俺達はへたくそだったからあんな戦い方しかできず、周囲に非難されることも多かったです。
でも、暁秀のサッカースタイルを貫いたことに後悔はありません。
また、後輩たちは暁秀のサッカーを必ずや進化させてくれると思います。

そして、私はこの6年間で結果よりもずっと尊く、大切なことを学べました。
だから結果は出ませんでしたが、達成感は味わえることができました。
暁秀での6年間を今後の人生の糧とし、今まで携わってもらったすべての人に感謝して今後につなげていきたいと思います。

本当にありがとうございました。
返信する
コメントありがとう (take-05)
2008-11-03 18:16:44
こんにちは。早速のコメント、ありがとうございます。

こちらも観戦記のアップが遅れてしまい申し訳なかったです。

コメント文中から察するに金子君は
高校で現役を引退するようですね・・・。

現役を退かれてもサッカーは楽しめますし
暁秀で学んだことはきっと今後の人生において
かけがえのないものになりますから、その気持ちを
大切にして頑張ってください。

こちらもコンタクトが取れず残念でしたが、またどこかの試合会場でお会いしたいですね。

私も月並みで手短なコメントしか残せませんが
金子君のような熱い感謝のコメントをいただいて
ブログをやっていて本当によかったなと思います。
こちらこそ本当にありがとうございました。

それではまた。
返信する
お久しぶりです (元マネ 鈴木)
2009-06-19 00:42:25
約9ヶ月も経ってからの
コメントになります。

静岡学園戦も観戦に来ていてくれていたことを
今になって知りました。

そして、今、このブログを読ませていただき、
10月19日のことが
昨日のことのように思い出されます。
しかし、この日のことは一時も
忘れたことがありません。
take-05さんのように、このような観戦記を書いてくださる方がいると、より一層思い出すことができます。
感謝の気持ちでいっぱいです。

今、暁秀サッカー部は、プリンスリーグを戦っています。
愛鷹、富士でも試合をやるので、よろしければ観戦に来て下さい。
私も行くつもりでいます。

最後になりましたが、このような素晴らしい観戦記を書いてくれて、本当にありがとうございました。
返信する
Re:お久しぶりです (take-05(管理人))
2009-06-19 02:09:51
>元マネ 鈴木さん

2年前の選手権のエントリーでコメントくださった
マネージャーさんの方ですね。
ご無沙汰しております。
ちょうどあの日から9ヶ月経つんですね・・・。
時が経つのは早いものです。

鈴木さんをはじめ他の卒業生の皆さんも
今はそれぞれの道を歩み始めている途中だと思います。

しかしながら9ヶ月経った今もこうして読み返して
素晴しい感謝のコメントを残されていただき
大変ありがたく思っています。

プリンスリーグ2部は7月4日@愛鷹の試合に
お邪魔出来ればと予定しています。
後輩の皆さんも2戦目にして初勝利を挙げその後も
敗れはしても1点差ゲームの惜しい試合も多く
頑張っているようですね。

ちなみに相手の静学10番長崎選手は今は静産大で
スタメン定着、東海大学リーグでゴールを量産
しているそうです。

少し横道にそれましたが、来月は愛鷹で。
長文読んでいただき、ありがとうございました。
それでは。
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