ラン科、Orchidaceae、アナカンプティス属、地中海沿岸地域、イベリア半島~モロッコ原産、
学名:Anacamptis champagneuxii、(=Orchis champagneuxii)、
英名:Champagneux's Anacamptis、
2011年3月10日、2021年3月9日、17日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、
10年ぶりでやっと出会った花は、クルマで走っていても目に付く濃い紫色に輝いていた。予想外の場所で発見したが、わずかに一株だけ。来年はもっと増えてくれれば良いのだが。
アナカンプティス・シャンパーニュシイ Anacamptis champagneuxii の花。
距。
草丈は10センチほど。10年前の撮影時はたくさん咲いていたが、翌年は一株も無かった。その後、他の場所でもいっさい見かけない。しかし今回10年ぶりに出会ったアナカンプティス・シャンパーニュシイ Anacamptis champagneuxii でした。
©2021 MUZVIT
(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の ana(=上方へ、~に対する)と campto(=曲がり、湾曲)の合成語から。旧属名の Orchis はギリシャ語で「睾丸」の意で、新旧のバルブの並ぶ様子からの命名であり、この語がラン科(Orchidaceae)の語源となっている。種小名は18世紀フランス人植物学者 A.B.Champagneux への献名。
アナカンプティス・シャンパーニュイーは、ラン科の多年草である。本種は、原産地の項に記した地で、概して石灰岩質土壌地帯で標高 500~1500m 程度の丘陵地帯の斜面に自生の見られる地生ランである。本種は、概して群落を構成する。草丈は 35㎝ 程度となる。通常、地下に 3個の塊茎を持つ。その内の 2個から発芽をする。茎は軟質で、紫色を帯びている。葉は、狭楕円状で、縁部は全縁、先端部は尖り、基部は茎を抱き互生する。下部の葉はロゼット状となる。3~7月頃、茎頂に総状花序をつけ、径 2㎝ 程度の花を多数つける。花色は青紫色で、上萼片には濃青紫色の条線模様が入り、花の喉部には白色の模様が入る。唇弁は、長さ 1㎝ 程度で前方に垂れ下がる。(GKZ植物事典より)