The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

ヘリアンテムン・マリフォリウム Helianthemum marifolium

2022-04-10 10:15:35 | ポルトガルの野の花

ハンニチバナ科、Cistaceae、ヘリアンテムン属、地中海沿岸地域原産、

学名:Helianthemum marifolium、

和名:イワノバラ(岩野薔薇)、英名:Yellow Sun-rose、

2011年1月17日、2015年1月24日、2月1日、5月5日、12月12日、2016年1月29日、2月7日、16日、29日、6月5日、2018年2月12日、5月7日、2020年2月27日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2015年12月23、日、アルガルベ地方で撮影、

 

 ヘリアンテムン・マリフォリウム Helianthemum marifolium の花。表示名は学名の音読み。

 

花の直径は1cmほど。草丈は20cmほど。額片や葉、茎など毛深い。

 

匍匐して枝を広げる。葉は小さく楕円形。

 

 

 

ロスマリヌス・オフィキナリス Rosmarinus officinalis や ロブラリア・マリティマ Lobularia maritima などと一緒に咲いている。寒風吹きすさぶ断崖の上で。レモンイエローが春を誘う、ヘリアンテムン・マリフォリウム Helianthemum marifoliumでした。 

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 属名はギリシャ語の helios(=太陽)と anthos(=花)の合成語から。種小名の語源不詳。(ギリシャ語の marunus(=海の近くの)と folium(=葉)の合成語で、本種が海浜植物である事を示しているものと推測される。)

ヘリアンテムム・マリフォリウムはハンニチバナ科の常緑樹である。本種は、原産地の項に記した地で、海浜近くの岩礫質な土壌に自生の見られる灌木である。茎は地上を匍匐し分枝を繰り返し、樹高は20㎝程度となる。茎の周囲や葉には白色の軟細毛が覆う。葉は楕円状で、縁部は全縁、中央部で主脈に沿って下方に凹みを見せ、先端部は幾分尖り、茎に対生する。若葉の表面には白色の細毛が密生する。夏場に、茎頂に散形花序を出し、径1㎝程度で黄色い5弁花を数個つける。萼片は赤味を帯び、周囲には白色の軟細毛が覆う。 (GKZ植物事典より)

 

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オフリス・スコロパクス・素心花 Ophrys scolopax_b

2022-04-10 09:53:57 | ポルトガルの野の花

ラン科、Orchidaceae、オフリス属、中東~南欧~地中海沿岸地方~エーゲ海沿岸地方~北アフリカ原産、

学名:Ophrys scolopax、

和名:オフリス・スコロパクス、ヤマシギラン(山鴫蘭)、ヤマシギハチラン(山鴫蜂蘭)、

英名:Woodcock Ophrys、Woodcock Bee Ophrys、Woodcock Bee-orchid、Woodcock Orchid、Deep Forest Ophris、

2020年3月4日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

オフリス・スコロパクス Ophrys scolopax の素心花。表示名は学名の音読み。

 

花の直径は2cmほど。草丈は10~30cmほど。内陸部にはあまりなく沿岸地域に多く見られるが、素心花は初めて確認した。

 

一つの花茎に4~20ほどの花をつけ、下から順に咲く。

 

地中海沿岸や中東などに分布。石灰岩の岩場や草むらなどの地上に自生。普通種では花弁の色には濃淡があり、舌弁の模様も微妙に異なる。オフリス属では比較的遅くに咲き始める。オフリス・スコロパクス・素心花  Ophrys scolopax_b でした。

©2022 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の ophris(=眉毛)を語源としている。種小名は、ラテン語で「シギ(鴫)」の意で花姿が似ていることを示している。

オフリス・スコロパクスはラン科の多年草である。本種の属する Ophrys 属は地中海沿岸地方に約20種(変種が多いと言われている)分布し、英名ではその花姿から Spider orchid とか Bee orchid と呼ばれている。花は、本属の特徴である昆虫を思わせるような擬態花である。本種の場合、学名の種小名では、「シギ(鴫)」となっているが、英名では「ヤマシギ」とされている。本種は、概して原産地の項に記した地の石灰質土壌で開けた草原地帯に自生の見られる野草である。草丈は10~60㎝程度となる。葉は、根際から5~6個の披心形の葉をつける。葉は、全体的にはロゼット状となり、基部は葉柄状と化し、先端部は尖る。葉の表面には平行脈が走る。葉は晩秋に地表に現れ、開花時にはほぼ黄色くなっている状態となる。3~6月頃、花茎を立ち上げ3~10個程度の花をつける。花径は2㎝程度で、掲載した写真に見られるような昆虫に擬態した花姿を見せる。花色は個体差が大きいという。いずれにしても昆虫に擬態化して、昆虫を招き受粉を媒介してもらうことになる。 (GKZ植物事典より) 

 

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