ケシ科、Papaveraceae、ケシ属、ヨーロッパ~北アフリカ原産、
学名:Papaver hybridum、
和名:トゲミゲシ(刺実芥子)、トゲミヒナゲシ(刺実雛芥子)、イヌゲシ(犬芥子)、
英名:Rough Pricklyhead Poppy、Rough Poppy、Round Rough Headed Poppy、
葡名:Papolla-btava、Papolla-ouriçada、Papolla-peluda、Papoula-peluda、
2015年5月7日、ポルトガル・アレンテージョ地方で、2018年5月3日、コスタ・アズール地方で撮影
パパヴェル・ヒブリドゥム Papaver hybridum の花。
Hybridum は交雑種、又は園芸種とのことであるが、ヨーロッパ南部では野生化している。
草丈は50cmほど。
花の大きさは5cmほど。
パパヴェル・ヒブリドゥム Papaver hybridum でした。
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(GKZ植物事典より) 和名は、実の周囲が刺状突起で覆われることから。(英名からの直訳かと推測される。)属名は、papa(=粥)に由来し、ケシの乳汁には催眠作用があるので、粥に混ぜて子どもを寝かせたことによると言われている。また、別には、ケシの種子を噛むときに生じる音からとも言われている。種小名は「雑種の」の意。
トゲミゲシは、ケシ科の一年草である。草丈は20~50㎝程度となる。茎上部で硬い毛を見せるが下方では無毛と化す。茎は直立し、上部で分枝をする。葉は、卵形で茎に互生し、1~2回羽状に深裂し、裂片の長さは2~4㎜程度となる。3~5月頃、茎頂並びに枝先に径2,5㎝程度の花をつける。花弁数は4個で、花色は赤色。本種の場合、朝に開花し、午後には花被片は落下してしまう。花後には長さ1~1,25㎝程度で楕円形の蒴果をつけるが、その周囲は湾曲した長い刺に覆われることになる。本種は、原産地の項に記した地が原産地であるが、今日、広く世界各地に帰化状態として定着を見ている。我が国でも例外では無く、園芸種として栽培していたものが逸失して帰化状態にある。因みに本種の場合、我が国の法律では栽培禁止植物からは除外されている。 (GKZ植物事典より)