Truth Diary

雨具の今昔

 今朝も雨ながらカッパを着てラジオ体操に行く。小さな子供達が皆勤で通っているのでサボルわけにはゆかなくなり雨をものともせず往復歩くだが、今のレインウエアは蒸れずに快適である。
 以前は違った、入社したての頃は屋外での仕事があり雨合羽が支給されていた。まだビニールが無い頃でゴム引きの黒い重たい代物だった。雨は防げたが蒸れて暑く汗びっしょりとなりカッパを着ても着なくても濡れる事は同じだった事を懐かしく思い出す。
 話がずうっと飛躍するが江戸時代などは蓑(みの)笠を着て雨を凌いで作業をしたり旅をしたようで、足は草鞋履きで濡れ放題、ずいぶんと寒く冷たかったろうと思う。
 旅鴉、股旅などではカッコよく縞の合羽に三度笠で雨風を凌ぐしかなかった、木綿や麻の繊維では雨だとずぶ濡れになっただろう。それでも昔はそれが当たり前、濡れや寒さを辛抱したのだろうなどと、くだらない事を考えながらふと見ると家の前まで来ていた。文明の恩恵を受けている今を有難いなと、つくずく感じる。
 青空が待ち遠しく感じる昨今である。

                                                            

      「それが渡世人の辛いところよ」 は男は辛いよの寅さんの科白だが

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