金のなる木が何年ぶりかで花を咲かせた。
ピンク色の小さい花が可憐で美しい。
花の名と言えば、少なくともその形や、故事などからの幾分ロマンを感じさせるものが少なくない。
なぜこうした実利的な名がついたのかは知らない。
この花の咲かせ方について、聞いた話だが、手入れをマメにし過ぎると花は咲かないので、ほったらかしにしておくようとの事だった。
意識してそうした訳ではなかったが、8年ぶりぐらいで花を見た。なんでも、話によると、生物は、我が生命の危機を察知すると、「子孫を残さねばならない」との埋め込まれたDNAが働き、必死に子孫を残すための活動をするとのこと。だから、水遣りをこまめにしたり、肥料をたっぷり与えることは、花を見るためには逆効果なのだそうである。
ひるがえって、少子化を憂うる現代、先進国といわれる国々の若者は、自由と欲しいものはおおよそ入手できる世相を、日光も肥料十分、適度なお湿りもある快適な環境と、植物なみに満足しているのだろうか。