昨日、多賀城市にある東北歴史博物館の特別展を観て来た。予想していたよりも、展示品の内容や展示の説明などに工夫が凝らされており、たいそう分かりやすく、興味深く楽しく観覧することができた。 更に観覧料も常設展の400円に100円加えただけの500円と安く、シルバーの方(65歳以上)は400円で入館できる。展示内容は「絵画にみる江戸時代のみやぎー名所と人々ー」というテーマで宮城県の名所、松島と金華山の景勝地を描いた数多くの絵に解説を加えて展示しており、更に仙台、塩釜、登米等宮城県ゆかりの絵師達の傑作が一同に集められており、江戸時代の郷土絵師の作品を比較してみるのも面白い。
また、みやぎの人々としたテーマでは、仙台藩時代の武士や職人、商人、百姓の日常の暮らしや、祭礼、縁日模様や、当時の仕事、作業の様子などをテーマにした珍しい希少な絵が一同に集められており、当時の様子を知るうえでたいへん興味深い構成。更に石巻の鋳銭場における鋳銭作業や塩田による塩作り、海苔作り、気仙沼地方での湾岸漁業の様子、大河原での紅花作り等当時の作業を忠実に絵画として見事に描き作品化しており子供さんにも分かりやすく説明がついている。その中でも山形美術館所蔵の紅花屏風(横山華山筆)は働く人々を実に素晴らしい描写力で描いており、卓越した筆致にただ驚嘆、うずもれた名作だと感じた。1時間半があっという間に過ぎてしまい、満足して館を出た。6月6日まで開催中。4月29日(木)河北新報朝刊18面文化欄に特別展の説明が掲載されています。
http://www.thm.pref.miyagi.jp/special/special_h22/h22_1_kaiga/img/kaiga_tira.pdf