大正動物医療センター(大阪市大正区)のブログ

大阪にある大正動物医療センターのブログ

低Ca血症

2006-02-28 19:30:40 | 痙攣を起こす

症状

発作。 筋肉の震え、攣縮。 運動失調、こわばった歩様。 虚弱。 パンティング。 顔をこすりつける。 嘔吐。 食欲不振。
発熱。 原発性副甲状腺機能低下症の動物では後嚢白内障。

原因

病的でない低カルシウム血症

検査の失宜:13%に達する。真の低カルシウム血症と診断するためには、血清カルシウム濃度の測定を繰り返すことが望ましい。特に、測定値が著しく低いにも関わらず臨床症状がみられない場合には再測定します。
低アルブミン血症:最も多い原因。症例の50%を超える。蛋白結合型のカルシウムは減少するが、イオン化カルシウムは変動しない。臨床症状を伴わない。
アルカローシス:蛋白結合型のカルシウムがイオン化カルシウムに変化し、カルシウム測定値は低下する。臨床症状を伴わない。

病的な低カルシウム血症

原発性副甲状腺機能低下症。 甲状腺摘出時の副甲状腺障害による二次的な副甲状腺機能低下症。 腎不全:急性または慢性。 エチレングリコール中毒。 急性膵炎。テタニー:子癇。
リンを含む浣腸液。 栄養性二次性副甲状腺機能亢進症。 低マグネシウム血症。 腸管での吸収不良。

クエン酸中毒:頻回の輸血、またはクエン酸と血液の比率が不適切。
産褥テタニー(子癇):通常、授乳開始から21日以内の小型犬の雌でみられる。

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腎不全

2006-02-28 19:30:32 | 痙攣を起こす

症状

多飲多尿(犬より猫の方が頻度が低い)。 食欲不振。 元気消沈。 嘔吐。 体重減少。 夜間頻尿。便秘。 下痢。 急性盲目症:高血圧が原因。 痙攣発作または昏睡:末期。 猫では流涎や頸部腹側の屈曲を伴う筋虚弱もみられる(低カリウム性ミオパチーが原因)。
小さく不整形の腎臓(あるいは、多発性嚢胞腎やリンパ腫による二次的な腎腫大)。 脱水。
悪液質。 粘膜蒼白。 口腔内潰瘍。 尿毒症性呼気臭。 便秘。 高血圧性網膜症。 腎性骨異栄養症。

原因

ほとんどの症例は特発性で、慢性広汎性腎症と呼ばれています。
知られている原因としては、家族性・先天性腎疾患、腎毒素、高カルシウム血症、低カリウム性腎症、糸球体腎炎、アミロイドーシス、腎盂腎炎、多発性嚢胞腎、腎結石、慢性尿路閉塞、薬物、リンパ腫、レプトスピラ症(「腎不全、急性」の項を参照)、猫伝染性腹膜炎(FIP)(猫)があり、おそらく糖尿病も考えられる。

加齢、高カルシウム血症、低カリウム血症(猫)、高血圧、尿路感染症、糖尿病。

急性腎不全はhttp://tamc.blog.ocn.ne.jp/syourei03_07/2006/02/post_d7d1.htmlを参照ください。

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肝性脳症

2006-02-28 19:30:23 | 痙攣を起こす

症状

一時的な異常(特に食後しばらくしてから)。 元気消沈。 食欲不振。 嘔吐。
見当識障害:無目的の徘徊、強制的歩行、頭部の押し付け行動。
多渇多尿。 黒内障性の失明。 発作。 昏睡。
犬よりも猫において多く認められるもの:流涎、発作、攻撃性、見当識障害、運動失調性の昏迷。
猫よりも犬において多く認められるもの:強迫性の行動(頭部の押し付け行動、旋回、無目的の徘徊)、嘔吐、下痢、多渇多尿、血尿、頻尿、尿酸アンモニウム結石による排尿障害。
PSVA:猫では体格が正常の大きさのこともあるが、多くは発育不良が認められます。小肝症。
肝性脳症:青眼またはペルシャ以外の猫において金色または銅色の虹彩が認められます。腹水や浮腫(稀)。
後天性肝疾患:基礎疾患の慢性度およびAPSSの形成によって異なります。腹水や浮腫は一般的(重症例では悪化と軽減を繰り返す)。
尿酸アンモニウムによる尿石症とその関連徴候が認められる場合もあります。

原因

PSVA:先天的な奇形。
APSS:門脈圧亢進を引き起こす疾患(肝硬変、肝内動静脈瘻、線維症)に伴って起こります。
急性肝不全:薬物、毒物、または感染によって誘発されます。

アルカローシス。 低カリウム血症。 ある種の麻酔薬や鎮静薬。 ある種の薬物(例、メチオニン、テトラサイクリン、抗ヒスタミン薬)。 消化管出血:最も一般的な要因。 輸血:高濃度のアンモニアを含む保存血液製剤、不適合の輸血。 感染。 便秘。 異化:筋肉消耗性疾患。通常、筋組織には多量のアンモニアが一時的に貯蔵されている。

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