多聞月記

シルクドゥソレイユのドラリオンをきっかけに中国雑技、サーカス好きになったおっちゃんの月記

河北省雑技団 杂技音乐儿童剧 《蔬菜总动员》 観賞!!

2019-05-25 16:07:46 | 2019GW《天津,石家荘,北京》の旅
雑技を見ようと思ってきた中国で雑技を見るのはなんと6日目(笑)
いえ,これもまた雑技ファンの宿命みたいなもんなんですよ~
なんせ公演予定とか結構直前まで出ないですから.こっちは憶測で予定を立てるしかない.
本当は5/1に直前になって重慶雑技芸術団の公演情報をゲットしたので日帰りで行こうかと思ったのですが
航空券が直前&労働節ってこともあってが鬼高でやめちゃいました.
さて,そんなこんなを経て見た雑技は今回のメインの目的である河北省雑技団の公演
その名も【杂技音乐儿童剧《蔬菜总动员》】です.日本語にすると【雑技ミュージカル《野菜総動員》】.


お客さんの入りはチケットを買いに行った話でも書いたように上々でした.ほぼ満席.
それほど大きなシアターではないですが,どこに座っても楽しめるっていう意味ではちょうどいい大きさ.
関西の人しか分からないかもしれませんが,ABCホールみたいなもんです.

今回見た《蔬菜总动员》ですが,河北省雑技団が作った雑技ショーの中でも人気があり評価も高いショーです.
ストリーを簡単にいうと,というかどう説明しようと簡単なんですが,それこそ子供向けの雑技のショーとしては大切なことだと思います.
いろんな野菜さんたちやカエル,蜂などが暮らす楽園のような世界で,みんなが「私が一番だよ~」とか言いながら
ワイワイ楽しく遊んだりしてるところに,害虫が現れて,それを一致団結して追い払う.そんなお話です.
特徴はミュージカル調になっていて,全編で歌が流れてます,実際にも歌ってるかもしれませんが,基本は口パクやと思います.
ただきっちり歌詞にあってるので歌をちゃんと歌える練習はしているんだと思います.
雑技そのものはものすごい技が繰り出されるというわけではないですが,随所にいろんな雑技が組み込まれていて
子供向けのミュージカルを楽しみながら,自然と中国の雑技を見られて,子供にとって雑技を楽しみながら見られるいい機会になってると思います.
あと途中と最後には子供たちも一緒に盛り上がれるような演出がされていて
ただ「見る」だけでなく,物語の中を楽しめる部分があるのもいいですね.
河北省雑技団が初めて作った子供をターゲットにした雑技のショーで雑技の新しい可能性を試す意味でも制作時から重要な位置づけだったようです.
同じ音楽を何度も使うなどして,音楽が子供たちの印象に残るようにしたり,明るく楽しい舞台になるように
演出,照明含めて舞台技術を工夫したり,舞台を楽しく見て,楽しく遊び,楽しく思い出を得て,楽しく学ぶそういうショーです.

では写真で舞台の様子を見てみましょう.最近話題のHuaweiのP20proで撮ってるんですが
いや~本当にぎりぎりセーフだったというか買っててよかったHuawei!!なんて実感してました.
去年の時点でアメリカが本気で潰しにきてるのは分かったので,P20proを買っておいたのですが正解でした.
いくらこっから独自でっていってもきっと時間がかかるでしょうからね.私,意外と球際に強い?
ちょっと逸れちゃいました.


オープニング曲はショーの最中いっぱい流れるし,本当に頭に残りやすいそして楽しい曲です.
害虫ブラザーズ登場!


個人的にこの一体化と分離した状態,ヒーローもんの合体!を思い起こしてしまって
かっこいい~~~って思ったんですが,そこはあまり活かされてませんでした.
この世界のリーダーのような妖精さんの登場!



エアリアルフープがここでは演じられます.
やってることはそうでもないですが,妖精さんの美しく空を飛ぶイメージは十分に再現出来てて,世界に入りやすいです.
妖精さんと野菜さんたちの楽しい時間が始まります.
まずはみんなで仲良く遊ぶ様子がスキッピングロープで表現されます.



ここから誰が1番?っていう子供同士でもよくありそうな話題から
いろんな野菜たちがいろんな技を披露してくれます.こういう日常で誰もが経験するようなきっかけから入っていくのもいいですね.








どうですか?いろんな雑技がちょこっとずつ,ものすごい大技があるわけじゃないけどやられてますよね.
広くいろんな雑技に触れてもらうっていうのは子供向けではいい狙いかもって思います.
そして“見る”ばかりが続かずにここいらで小休止が入ります.


風船を使った客席にも入っていくパフォーマンス.
ここでお客さんもステージに上がってもらってのいじりがあったり
当然のように風船にも子供たちは大はしゃぎ!!だからって無法状態になったりはしないんですよ.意外ですよね(笑)
子供って長時間じっとしてるのって苦手やと思うんですよね,なのでこういう座席を離れることもできるタイミングを作るのは大切かもしれません.
そしてそこからまたステージを戻す役目を昆虫たちがやります.

笛を吹きながら更新して登場する警備員風の虫が席に戻るように言うんですが
ただ偉そうにスタッフが言うのではなく,コミカルな雰囲気を持たせて子供たちは笑いながら席に戻っていきます.
ちょっとしたことだけどいい演出ですよね.
ここからは再び野菜や動物たちの自己アピール雑技!



人数も多くないですが,見せるべきポイントはしっかり見せてる皿回しですよね.

これも演技内容とカエルって設定があってて好きです.ナイスチョイス!
どれになにをさせるかってのは一つのテーマだったと思いますが,いい感じにはまってます.

そして全員揃って,だれが一番だった?私でしょ私!いいえ私よ~なんてやり取りが繰り広げられ,
じゃあみんなに決めてもらいましょう!ってなったところで害虫ブラザーズ登場!

からの
全面対決!

野菜と害虫なので途中不利になるのですが,そこにカエルさんたちが登場!

形勢逆転で虫たちは《今日はこの辺で許しといたろ~》って感じの捨て台詞で帰っていきます.
実は実際になんて言ったかは分からなかったんです.2回見たんですけどね.ただ捨て台詞にどっと笑いが起きてたので勝手に予想して書きました.
そしてみんなで仲良くフィナーレへ!曲は劇中にも使われたオープニング曲!



途中からは子供たちも踊りに参加します!




最初は少なかった子供たちも,
私もいいんだ!って分かると次々と参加していきます.
なんかこういう時間っていいと思いませんか?すごく単純で使い古された技法だとは思うんですが
ステージと客席の壁がなくなって,一つの世界になった感じ.
新鮮味はないと思うけど,じゃあ日本の3つのサーカスで今これを取り入れてますか?
小さなサーカス団体もあくまで自分たちの世界と客席は途中からみがあっても,ここまで一緒にはならない.
実は,石家庄で河北省雑技団で見られる公演がこれしかないって知ったときは少し残念だったんです.
だってこのショーには河北省雑技団を代表する大技的な雑技の演目が何も入ってないんですから.
ただ雑技の神様っているんだな~って思ったんですが,私は他ではないこのショーが見られてよかった!って本気で最後思えました.
日本や世界で新サーカス,ヌーヴォーシルクなどいろいろ言われてますが,こういう子供たちが一体感を得られるような
ショーがここにあるんだってのを知ることができましたから.そういうショーを雑技団が工夫して作って,それをしっかり評価してくれている.
そういう雑技界のことも改めて好きになりました.
願わくば,この日こうやって雑技を楽しんだ子供たちが,大きくなった時にまた別の角度からの雑技も見てみたいって興味をもってもらえたらと思います.

河北省雑技団の皆さん,素敵なショーをありがとうございました!!!

と,これだけじゃないんですよ~






見てくださいよ.この終演後に笑顔にステージに集まってくる子供たちとそれに笑顔で答える雑技団員の皆さんの様子を.
お金?もちろん無料ですよ.
写真を撮りたいって人がいる限り最後の最後まで笑顔で子供たちと接してくれてました.
もちろんこのショーが子供をターゲットにしているっていうのもあると思います.
ただだからといって,最後の最後ショーが終わってまでも子供たちが少しでも思い出を持ち帰り思い出せるようにする計らい.
河北省雑技団.めっちゃ好きやで~~~~~~~!!!!

以上!
皆さんももし石家庄に行かれることがあったら河北省雑技団の公演をチェックしてみてください.
もしも行くんだけど分からないって方は連絡いただけたら,可能な限り調べて見ます.
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