旅行二日目の朝、息子が部屋で寝ている間に妻と早朝ウォーキングに出かけた。宿泊したペンションはいわゆるペンション村と呼ばれる地域に建てられたものではなく、付近には地元住民の民家らしきものが点在する。その隙間を埋めるように別荘風の建物、プチホテルやオートキャンプ場が広がる。農家の周囲にあるのは農地といっても雑木林の間に挟まれた小さな畑でしかない。目についたのは背丈の大きく伸びたトウモロコシ畑だけで他には豆類、かぼちゃ、サツマイモと様々な野菜が絨毯模様のように作付けされていた。ペンションを離れ、坂道を下ったところに水田が広がっていた。日本全国どこに行っても田園風景からは逃れられないようである。山道を下った大きな通りには、観光施設がところせましと並んでいた。さすがに避暑地那須高原である。トリックアートの館も3か所に増殖していた。○○美術館やら△△博物館などのカラフルな看板が通りに目立つ。看板さえなければ目の前に広がる田園風景は、今住んでいる社宅の周囲と何ら変わりない。避暑地にきているにも関わらず、気温がさほど低いとも感じられないが、早朝の高原らしいすがすがしさを感じながら散策を楽しんだ。朝食後は、テレビを見ながら部屋でのんびりと過ごしたが、お陰で那須岳ロープウェイへの出発が遅れた。ペンションを出たのは11時を回ってからだった。ロープウェイ駅の到着は昼頃になりそうであった。