時間が逆行するが 上尾市に出かけたのは孫の「学童野球」を観るためだ
少年野球チームに所属する彼のユニフォーム姿を観るのは初めて
不器用で運動嫌いな祖父(俺のことだ)に似ない 凛々しい姿には危なく涙が。。
降るんだか降らないのだかはっきりしない天気に 自宅にこもり 読み本を探す
「野球少年」が目に焼き付いて そちらの本をと思うも 我が書棚には見つからない
処分寸前の文庫本の中から プロ野球がらみながら 且つて感動した本を改めて読む
ノンフィクション短編集の中にある『江夏の21球』を読み直す 感動的な名編だ
江夏豊 広島カープ在籍時代 近鉄バファローズと日本シリーズ 3勝3敗での第7戦
4-3わずか1点差 9回裏の大ピンチ リリーフの切り札と自他ともに認める投手の
心理の一断面 この時、ブルペンが動いた 江夏の張りつめた気分はカキ乱された
「そうか俺はまだ完全には信頼されている訳じゃないんだ」瞬間 釈然としない江夏
そしてこの回 21球目・・・・・。
この日 上尾グランドで観たのは こんな緊張した場面ではないが彼らは少年らしく
真摯に 勝ちに奢るでもなく 大差の負けに萎れるでもなく 懸命のプレーを展開し
最期には 双方整列して ありがとうございましたと、わかれる
スポーツは公明正大に勝つ事を教えてくれるし威厳をもって負ける事も教えてくれる
スポーツはすべての事を、つまり人生ってことを教えてくれるんだ
ヘミングウェイの小説の中の一説らしい スポーツ音痴の私にはうらやましい言葉だ
野球少年たち ここで学んだことは 一生の宝になることだろう 我が孫にとっても