ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

ボンボン

2008年04月10日 | 激辛こきおろし篇
シネカノンは時々海外から面白い映画を発掘してくるが、この『ボンボン』雰囲気はあるものの内容的にはかなり浅い。舞台となっているパタゴニアの荒涼たる風景は独特で、カメラはその美しさをあまさず伝えてはいるが肝心のストーリーが?である。

GSをリストラされ娘夫婦の家で肩身のせまい思いをしているファン。故障車を修理したお礼にアルゼンチンの固有犬種ドゴを貰い受ける。行く先々で犬を誉められ、ドッグコンクールに出場することになるのだが・・・。後になってボンボンが○○であることがわかるのだが、持ち主が金にならないボンボンをファンに押しつけたともとれなくはない。

なにせこの映画には伏線というものが一切ない。ファンの作った売れないナイフが物々交換によって『ボンボン』にたどりつくような<わらしべ長者>的なお話にした方が、ストーリーに深みが増したことは間違いないし、行方不明になったボンボンとの再会も演出不足のためまったく感動的ではないのだ。何よりもボンボンの○○が治癒した理由が何も説明されていなため、本当に喜んでいいものかどうかファン同様観客は自信が持てないのである。

監督 カルロス・ソリン(2004年)
〔オススメ度 

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