ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

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2008年04月08日 | ネタバレなし批評篇
『存在の耐えられない軽さ』のようなヨーロッパ風の映画より、本作品のようなクリミナル・サスペンスの方がしっくりくるシカゴ出身の映画監督F・カウフマン。良妻賢母にしかみえないアシュレイ・ジャッドを、過去のトラウマをかかえる男まさりの女捜査官ジェシカにキャスティングしたセンスは?だが、大どんでん返しを狙うあまり捜査官本人が犯人だったとかいう安易なオチにはなっていない。むしろ、ジェシカに圧倒的に不利な連続殺人事件の状況証拠ばかりあがるため、逆に「真犯人は他に絶対いるはず」という興味を観客にわかす古典ミステリー的な内容になっている。

ジェシカ宅に不法侵入する昔の恋人、ジャシカが捕まえたレイプ犯の弁護士、ジェシカが精神鑑定を受ける医者、恋におちかける同僚(アンディ・ガルシア)など、出てくる男たちがすべて怪しく見えて、誰が犯人でもおかしくない設定になっている。後半にかけて、ジェシカが関係を持った男が次々と殺されていくため、犯人候補がかなり絞られてくるのだが・・・・。

「一番怪しくない奴がやっぱり犯人だったのか」と一応観客を納得させる、お約束のどんでん返しがラストに用意されている。その動機に関しては、かなり無理があるような気がしないでもないが、俳優の存在感(バレちゃったかな?)でなんとなく許せてしまった1本だ。

監督 フィリップ・カウフマン(2004年)
〔オススメ度 

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