京都の町を歩いていると、
可憐な朝顔の花が咲いていました。
その美しさに何ともいえない懐かしさを感じ、
ついつい感傷的になってしまいました。
子供の頃…
毎年夏の初めになると、
母がいつも竹を編んで
土に差し込んだ竹の根元に、
朝顔の種を植えていました。
夏の盛りの庭に、
毎年朝顔の花が満開でした。
季節を感じさせる花…朝顔。
近年はそんな季節を感じる
風流な文化が失われつつあります。
そんな時代だから、
大衆自ら
着物や浴衣姿が流行るのかもしれません。
人である以上、
自然界の掟に従った文化を
忘れる事が出来ない本能のようなものがあるのではないかと…。
朝顔は夏を感じさせる素敵な花。
そんな花を育てる時間や余裕がもっとあればいいのですが…。
忙しい現代…忙しいとは心を失うと書きます。
忙しくても心を失わないよう
常に自分自身に語りかけています。
朝顔を見て…ふと…こんな事を考えてしまいました。
*『アサガオ(朝顔、英:Japanese morning glory、学名:Ipomoea nil、シノニムPharbitis nil )』*
ヒルガオ科の一年性植物。つる性。日本で最も発達した園芸植物。古典園芸植物のひとつでもある。
葉は広三尖形で細毛を有する。真夏に開花し、花は大きく開いた円錐形で、おしべ5、めしべ1を有する。
<朝顔の花言葉>
「明日もさわやかに」「はかない恋」「貴方に私は絡みつく」「愛情の絆」 「堅い約束」 「愛着」。
(花言葉…花の色や花の形や花の香り等をイメージした言葉で、古くから伝わる神話・民話・伝説等の花に込められた感情を反映させた言葉が多く、特に日本の場合は万葉集・和歌・日本書紀等を参考に考えられました。又、国や地域により大きく異なります。)
<歴史>
日本への到来は、奈良時代末期に遣唐使がその種を薬として持ち帰ったものが初めとされる。朝顔の種の芽になる部分には下剤の作用がある成分がたくさん含まれており、漢名では「牽牛子(けんごし)」と呼ばれ、奈良時代、平安時代には薬用植物として扱われていた。和漢三才図絵には4品種が紹介されている。
なお、遣唐使が初めてその種を持ち帰ったのは、奈良時代末期ではなく、平安時代であるとする説もある。この場合、古く万葉集などで「朝顔」と呼ばれているものは、本種でなく、キキョウあるいはムクゲを指しているとされる。
<種子>
種子は「牽牛子」(けんごし)と呼ばれる生薬で日本薬局方にも収録されている。粉末にして下剤や利尿剤として薬用にする。煎液にしても効かない。
朝顔の種は、煮ても焼いても炒っても効能がある。
ただし、市販されている栽培用の種子は、消毒がしてあったり、なんらかの人手が加えられている可能性があるので、服用するのは控えたほうが良い。
*朝顔の茶会*
千利休は満開のアサガオを一輪を残して全て摘み取り、見物に来た豊臣秀吉を迎えた。秀吉はいぶかしんだが、茶席に生けられた一輪の朝顔に感動したと伝えられる。利休が茶の心を示した故事である。