TAZUKO多鶴子

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『北大路魯山人』と『小泉八雲』の言葉

2008-09-17 | TAZUKO多鶴子からの伝言

日本文化を生きた眼ききの天才『青山二郎』
眼の哲学の『青山二郎』と接点のあった『北大路魯山人』
鑑賞陶器など無用だと…
食する事を極める為だけに陶器を造り出した『北大路魯山人』

また
怪談『耳無し芳一』でも知られる…
外国人でありながら
日本人以上に日本人の心の眼を持っていた『小泉八雲』
日本を愛して止まなかった『小泉八雲』

今日はその『北大路魯山人』と 
『小泉八雲』の言葉を紹介します。



  二百年、三百年の昔の美術に注目せよ。 
  五百年、千年、二千年、
  否もっともっと先の年代になる幾多の作品に眼を移してみよ。 
  そして、
  その年代の人間は、
  天地を貫く自然の美抄をいかに観たか。
  そして
  いかに道理にそむくことなく
  素直に美しいものを造り遺していったかに注目せよ。
  私はこの古い昔の人たちの遺した作品を
  師と仰げというのである。

            …… 北大路魯山人 ……



  この村落は、
  美術の中心地から遠く離れているというのに、
  この宿の中には、
  日本人の造型に対するすぐれた美的感覚を表してないものは、
  何ひとつとしてない。
  花の金蒔絵が施された時代ものの目を見張るような菓子器。
  飛び跳ねるエビが、
  一匹小さく金であしらわれた透かしの陶器の盃。
  巻き上がった蓮の葉の形をした、
  青銅製の茶托。
  さらに、
  竜と雲の模様が施された鉄瓶や、
  取っ手に仏陀の獅子の頭がついた真鍮の火鉢までもが、
  私の目を楽しませてくれ、
  空想をも刺激してくれるのである。
  実際に、
  今日の日本のどこかで、
  まったく面白味のない陶器や金属製品など、
  どこにでもあるような醜いものを目にしたなら、
  その嫌悪感を催させるものは、
  まず外国の影響を受けて作られたと思って間違いない。

    …… 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン) ……

  日本人は、
  野蛮な西洋人がするように、
  花先だけを乱暴に切り取って、
  意味のない色の塊を作り上げたりはしない。
  日本人はそんな無粋なことをするには、
  自然を愛しすぎていると言える。 

    …… 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン) ……