浜松市天竜区のヤマタケの蔵 壬生織教室では
生徒のMorisitaさんの羊毛服地が織り上がっていた。
多色羊毛を紡績した特殊系の単糸を経て糸と緯糸に使い織っている。
6本/1cmの密度で組織は平織りだが毛羽立ちが激しく
開口に苦労したが今日めでたく織り上がった。
この生地を使って洋服を作るそうだがこれからが
大変な作業が待っている。
市場で買いたくても手に入らない一品でどんな洋服に
仕立てられるか楽しみである・
世界で一つの糸を使い世界で一つの織物で作る
それは作者でなければ味わえない醍醐味であり
それも自らを飾るマイファッションなのだ。
私がテキスタイルを勉強中の高校生の時
アメリカのインテリアデザイナー ドロシーリーベースが
講義の中で言っていたことを思い出した。
”アメリカではご婦人の最高の贅沢は
居間に織りかけの布が掛かった織機を置いてある家庭だ。
自分のセンスで織っている織機を飾れることは、
その布を織る自由な時間の余裕とデザインセンスと
心の余裕を 持っていることだ”
と教えてくれたことがあった。
今日、織り上げた生徒のmorisitaさんも最高の贅沢な時間を味わっているのだ。