金曜日の竹島は強風が吹き時折雪が舞う1日となった
雪の降る光景は珍しい竹島を眺めながらひとり
三河木綿の手紡ぎ作業をしていた。
ドラムカーダーで茶綿をほぐし、その後綿打ち作業に入ります
本物の茶綿で三河木綿を織ります、
わー!可愛い、トイプードルみたい
と、言いながら綿ほぐしを続けていた。
糸紡ぎは難しいと言いながら作業が始まった
”始まったら後には引けない”
この綿から私の手で糸を作り出すなんて
”大変な事を始めてしまったわ”
ブーンブーンと音を立てて糸車が回る
綿から糸に紡ぎ込まれる音が手から響く
なんのエネルギーを使う事なく綿から糸にかわる
昔からの文化のそこに未来の姿が見えてくる
今問題のマイクロプラスチックは地球を滅ぼすと言われている
私たちは石油由来の恩恵に縋って生きてこられたが
現代はその存在を許さななくなり、
その代替えを模索し始めている
木綿は自然繊維だから自然に戻り次の世代の肥やしに変わる
全ての木綿糸を輸入している日本だが
私は、土から糸を作りたいと手紡ぎを始めた
春の日差しの中で糸紡ぎに身を委ねる時間の中で
細い綿毛が糸に変わる様を見つめていた。