今見ておきたい砲台ベスト8の第5位、三軒家砲台です。
観音崎の砲台群の中では一番新しい砲台です。
明治27年起工で29年竣工。つまり日清戦争には間に合っていません。
備砲は当時の最大砲であった27㎝カノンが4門据え付けられました。当時の日本の技術力では製造できずフランスからの購入砲でした。補助砲台として12㎝速射砲2門も備えていました。
関東大震災で被害を受けましたが、強力な砲台であったことから廃止とならず、復旧工事を受けて昭和9年まで存続しました。
現在の三軒家園地がその跡地ですが、3つの砲座と地下砲側庫や観測所、井戸や便所の跡など多くの遺構が残っています。
更に、昭和になって設けられた掩蔽部や監視所なども残り、一つの砲台で明治中期と昭和初期の両方の遺構が残るという全国的に見ても大変貴重な砲台です。
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