今日はゼミでありまして、今日の議題は東京大学の一番人気の講義録である、遺伝子が明かす脳と心のからくり、というものでした。
内容は、不安解消による遺伝子、やる気を起こす遺伝子、知能を高める遺伝子、やらやら、そういう感情や脳の知能が遺伝子によって組み込まれているものである、という説についてでした。
意欲がなくなるパーキンソン病、知的機能は全く正常なのに、顔の表情がなくなり、身体の動きも不自然になる、これはドーパミンという物質が少ないことが原因となっているそうで、つまり、ドーパミンという物質がやる気の度合いを決定している物質なのです。
パーキンソン病にかかっている人にドーパミンを投与することで次第に意欲が増し、病気がよい方に傾くそうです。
その逆に、ドーパミンが多すぎると、ADHD(注意欠陥・多動性障害)簡単に言うと、落ち着いて物事に集中できない、だけど、意欲は高く何でもやりたがるそうです。
このことからも、どれだけ私たちが科学的に自分をコントロールされているのかがわかります。
自分は自分だと、自分だから自分のことは一番自分が知っているし、脳や身体のことはまだしも、’’心’’という、明らかに’’自分’’でしかないと、それ以外の何者でもないと思い込んでいた感情そのものでさえも、自分では計り知れないもので動いてしまっている、ということ。
このことに少なからず、いろいろ思う。
例えば、勉強に集中できない子は、先生の教え方が、学校が、周りが、そのこども自身が原因なのだろうか。
そういった話も、この論から言わせると、遺伝子が既にそういうものとしてあったのだろう、根本から治すには、除くべき遺伝子の部分に違うものを組み込めば、それはそこの機能がなくなるため、それの方が手っ取り早いのだとか、、。
えっと、遺伝子のわるい部分を直接取り除くよりはということね。
まぁまぁ。というような話で。
近い将来、私たちの身の回りには、やる気がない人のためのという薬や、不安を和らげる薬などが普通に薬局などで売られているかもしれない。
私がもうおばあちゃんになってて、「おばあちゃん最近元気ないね。この薬飲んだらいいよ。」と孫にでも言われ、「あたしゃ薬は好かん。」とか言って、「おばあちゃんは薬嫌いなんだって~。全くおばあちゃんたら、頑固なんだから。」とでも言われるのが、当たり前の世の中になったりするのだろうか。
こういう講義が東京大学で一番人気なのか。
ふ~むむ。
なんというか、そういう解明は非常に興味深いことなのだろう、だって、この感情がね、遺伝子で説明できるものなのだって、それは大きな発見だろう。
うん。
だがしかしね、その科学的な解明が事実だとして、というか、本当であるとして、というか、本当なんだろうけど。
私はなんておもしろくないんだと、思いました。
確かに、その解明によって病気の回復につながることが発見できて、よかったと思うけど。
確かに、緊張して不安なとき、やらなくちゃいけないことがあるのにやる気が起こらないとき、もっと学力をあげたいとき、そんなときそれに合った薬を投与すればどうにかなってしまうのは、実に簡単だろう。
緊張や不安に悩まされないし、やる気が起きない自分という奴に嫌悪しなくていいし、、、。
けどこれって、それで何を得るだろうか。
多分、あんまり悩むということをしなくなる。
それってなんなんだろう、どういうことになるだろう、それはもう動物な人間じゃなくなってしまうよね。
何になるかな。
というね、興味深い話でした。

にしても、この日、画質がぼやけて残念だけど、とってもきれいな月でしたの。
マイフレンドもいい感じに映ってて、よかね。